巨大地震は震度だけ?~覚えておきたい長周期地震動階級~

 

みなさんは、「震度」と聞くと最大震度7までの地震速報をまず思い浮かべると思います。

ですが、もう一つ知っておくべき地震の指標があります。

今回は、知っておくべき「長周期地震動」についてご紹介します。

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長周期地振動ってなに?

地震には、「小刻みな短周期の揺れ」と「ゆらゆらとゆったりした長期の揺れ」があることを実体験として知っている方も多いと思います。

地震動とは、この地震の「揺れ」のことをいいます。

そして、この地震動の周期によって建物に与える影響が大きく変わります。

*「周期」というのは、揺れが1往復するのにかかる時間のことです。

ちなみに、「震度」というのはある地点での地震動の強弱の度合いのことをいいます。気象庁震度階級では震度0~7までの10階級(震度0~4、震度5弱・強、震度6弱・強、震度7)に分けられています。

*1996年4月からは、計測震度計により自動的に観測し速報されるようになりましたが、それ以前は「体感や周囲の状況」で推定していました。

地震動の種類

周期別に6種類に分けられています。

ウィキペディア参照:地震動
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E9%9C%87%E5%8B%95

  • 極短周期地震動:周期0.5秒以下の地震動。→屋内の家具や物などがもっとも揺れやすい周期。
  • 短周期地震動:周期0.5~1秒の地震動。→人間がもっとも揺れを感じる。
  • やや短周期地震動:周期1~2秒の地震動。→木造家屋などがもっとも揺れやすい。(阪神・淡路大震災)
  • やや長周期地震動:周期2~5秒の地震動。→巨大なタンクや鉄塔などがもっとも揺れやすい。
  • 長周期地震動:周期5秒以上の地震動。→高層・超高層建築物がもっとも揺れやすい。
  • 超長週期地震動:周期数百以上の地震動。→地球全体がもっとも揺れやすい。

このように、建物にはそれぞれ揺れやすい周期があります。そして、周期が長くなる(ゆったりとした大きな揺れ)ほど大きな物がより揺られていきます。

長周期地震動が発生すると、例えば高層ビルの上階になるほど揺れが激しくなります。

 

長周期地震動の階級は?

気象庁は、長周期地震動階級として1~4を導入しています。

①長周期地震動階級1

  • 屋内にいたほとんどの人が揺れを感じる。驚く人もいる。
  • ブラインドなど、吊り下げた物が大きく揺れる。

②長周期地震動階級2

  • 屋内で大きな揺れを感じ、物につかまりたいと感じる。(物につかまらないと歩くことが難しいなど行動に支障がでる)
  • キャスター付き什器(デスクや椅子など)がわずかに動く。
  • 棚にある食器類や本や落ちることがある。

③長周期地震動階級3

  • 立っていることが困難。
  • キャスター付き什器が大きく動く。
  • 固定していない家具が移動することがある。
  • 不安定な物は倒れることがある。
  • 間仕切りの壁などにひび割れ・亀裂が入ることがある。

④長周期地震動階級4

  • 這わないと行動できない。(揺れに翻弄される)
  • キャスター付き什器が大きく動き転倒する物もある。
  • 固定していない家具の大半が移動し、倒れる物もある。
  • 間仕切りの壁などにひび割れ・亀裂が多くなる。

このように、「人が行動するときの困難さの程度」「家具や什器の移動・転倒といった被害の程度」をもとに階級が決められています。

そして、階級1からはっきりと揺れを感じるレベルです。

 

なぜ、長周期地震動が危険視されているの?

熊本地震や東日本大震災でも発生した長周期地震動。

懸念されている南海トラフ大地震のように、規模が大きな地震が発生したときに起こるという特徴があります。

そして、なんといっても「距離が離れた場所の高層ビルまで大きく揺れる」ことがあるため注目されています。

普通の地震なら発生源から離れれば影響は少ないですが、長周期地震動の場合は震源地から数百㎞離れた場所の高層ビルも大きく長時間揺れる可能性があります。

震源地から離れていて仮に、「ここは震度3だし大丈夫!」と思ってはいけません。

長周期地震動の階級レベルも確認する必要があります。

もし、高層ビルの上階にいれば地上は大丈夫なのに、建物内は階級1~4の状態になっています。

そして、実際にエレベーターが止まり閉じ込められる事故も発生しています。

つまり、震度だけでは高層ビル高層階の揺れを把握することができません。

そのため、気象庁では新しく「長周期地震動階級」が策定され、試行的に長周期地震動に関する観測情報の発表が開始されています。

地上にいる場合でも、高層ビルから机や椅子などがガラスを突き破って落ちてくる可能性があります。

高層階では、壁に固定できる物は金具を設置し、キャスター付きの什器などは置かないことが防災対策になります。

 

高層マンションといえば?

最近では、高層マンションが田舎にも乱立されるようになり私の地元も商店街のど真ん中に高層マンションが建てられています。

高層マンションは立地条件がいいですよね。

  • 買い物がらくにできる。
  • 外食ができる
  • 幼稚園・保育園が近くにある。

など、生活が楽にできる立地に建設されていることが多いですよね・・・

もし、突然上空からガラスの破片や什器が落ちてきたらどうなるでしょうか?

高層ビルが周囲にあるなら、すべての人が注意する必要があります。

長周期地震動の階級レベルは4段階です。

階級レベル3以上なら、震度3でも高層ビルが周囲にあるなら上空に気をつけなくてはいけません。

高層ビルの上層階にいるなら速やかに固定された机の下に隠れるなど避難行動を取らなければいけません。

震度の10段階とは違います。

巨大地震がきたときは、長周期地震動の階級レベルも確認しないと思わぬ事故に巻き込まれる危険性が高くなります。

くれぐれもご注意下さい!

 

まとめ

  • 長周期地震動は4階級。
  • 長周期地震動は、震源地から離れた高層ビルも大きく長く揺れる。
  • 大きな地震の後は、震源地から離れていても上空からガラスの破片や什器などが降ってくるかもしれない。

参考

気象庁
https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/choshuki/choshuki_eq4.html

 

 

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