皆さんは、QRコードを普段から使われているでしょうか?
スマホやタブレットで簡単に読み取ることができるため、とても便利ですよね。
ただ、実は「au pay」や「LINE pay」などさまざまなコード決済がありますが、こういったキャッシュレス決済は各コード決済事業者の独自の仕様となっていました。
つまり、コードの多様化が拡大しているためこのままでは各社乱立により、混乱を生じる可能性が出てきてしまいました。
そこで、複数あるQRコード決済サービスを一つのQRにまとめる事業が国家政策として始められています。
今回は、「QRコードと統一QR:JPQR」についてご紹介します。
そもそも「QRコード」ってなに?
実は、QRコードは日本で生まれました。開発したのは、愛知県に本社がある、「株式会社デンソーウェーブ」です。
もともとは、1994年に「バーコードの読み取りが面倒だ!」という製造現場の声をきっかけにして、QRコードが開発されました。
というのも、当時は自動車業界や電気電子機器業界では英数字で20文字程度しか記録できないバーコードが使用されていました。
ですが、当時のバーコードでは以下のような欠点がありました。
- 汚れに弱い
- 扱える情報量が少ない
- 作業者は1日に約1000回も読み取りを行なわないといけなかった
その結果、最大で7,000文字程の情報が扱えるQRコードが開発されました。
それでは、QRコードにはどういった特徴があるのでしょうか?
QRコードの特徴は・・・
- 多くの情報をもっている
- 360℃どの方向からでも読み取ることができる
- コンパクト
- 高速で読み取れる
- 漢字カナにも対応
- 誤り訂正機能:汚れや破損があってもデータを復元する
このように、最新技術の結晶が普段私達が使っているQRコードです。
そして、約25年前に生まれたQRコードのおかげで、製造や物流だけではなく私達の生活も大きく変化していきました。
例えば、「現金を使わずに買い物ができる」「スマホをかざすだけで情報が受け取れる」「モバイル会員証」「遊園地などの入場管理」など、ありとあらゆる場面で使われることが当たり前となりました。
付け加えるなら、全世界に一気に普及した理由はデンソーが、特許の権利を行使せずに規格をオープンにしたためです。
ただ、それにより日本では様々な事業者があっという間に乱立することとなってしまいました。
そこで、国策として始まっているのがQRコードの統一規格です。
「統一QR」ってなに?
そもそも、この統一規格は2019年度に岩手・長野・栃木・和歌山・福岡の5県約12,000店舗ですでに導入されていました。
それが、2020年度総務省統一「JPQR」普及事業によって、全国に事業を拡大していきます。そのために、2020年6月22日よりWEBサイトからのJPQR申し込みを受け付ける予定となっています。
2020年6月5日時点で、「family pay」や「au pay」、「ICOCA」など、約90事業者がすでにキャッシュレス決済サービスに登録しています。
何が変わるの?
そもそも、これまではそれぞれ規格が違うため使用中のアプリが使えないこともあったのではないでしょうか?
ですが、「JPQR規格」のQRコードに統一されることで、複数の決済サービスが利用できることになります。
例えば、お店での会計も「JPQR」のQRコードを読み取ればいいため、簡単にできるようになります。
さらに、専用の「読み取り装置」も不要になります。
また、以前紹介した「マイナポイント」を活用した決済へ、「JPQR」が対応可能になることが見込まれています。
→「マイナポイント」については、こちらの記事で紹介しています。
この事業は、総務省と経済産業が連携し、(一社)キャッシュレス推進協議会が策定した決済用統一QRコード・バーコード(JPQR)の普及に向けて実施されています。
QRコード決済はどうなるの?
決済のやり方は、おもに2種類があります。
- CPM方式・・・利用者提示型:利用者がコードを見せ、店舗が読み取るパターン。
→POSのあるコンビニ・スーパーで利用されています。
- MPM方式・・・店舗提示型:店舗がコードを見せ、利用者が読み取り、金額を入力するパターン。
→QRコードを印字した紙一枚で決済でき、主に小規模店舗で利用されています。
最後に
約25年前にデンソーで開発されたQRコードが、いまや世界中で当たり前のように使われるようになりました。
また、チャージや支払いの紐付けは・・・
- 銀行口座チャージ
- 現金チャージ
- クレジットカードと紐付け
など、タイプは様々です。
QRコードは、これからも進化していきさらに様々な分野で利用されるようになるでしょう。個人的には、現金払いが主流ですので時々組み合わせて使っている程度です。
キャッシュレス決済は、どんどん変わっていきます。これからも、より便利に・より様々な使い方ができるようになっていくでしょう。
参考
総務省:2020年度統一QR「JPQR」普及事業 参加決済事業者の公表
→https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01tsushin01_02000294.html
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