真夏の炎天下に外に出ていると、熱中症対策が必要ですよね。
これまでの記事でも、熱中対策についてご紹介してきました。
熱中症といえば、「脱水症状」になりやすいことから水だけでなく塩分やカリウムが必要です。
それでは、皆さんは「かくれ脱水」についてご存じでしょうか?
今回は、「夏だけではない脱水症状、かくれ脱水」についてご紹介します。
→脱水症については、こちらの記事で紹介しています。
「かくれ脱水」ってそもそもなに?
脱水症状といえば、「夏に起こる!」というイメージをもっている方も多いかもしれません。
ところが、自分も含めて誰も気付かないうちに発生する「かくれ脱水」というものがあります。
→かくれ脱水:本人や周囲が気付かないため有効な対策がとれていない状態。
*そもそも、脱水は1年を通して発生します。つまり、かくれ脱水の問題点は夏の暑さだけでなく、季節に関係なく想定外に発生していることです。
冬のかくれ脱水?
「冬バテ」なんて言われることもありますが、脱水は冬にも起こりやすいという特徴があります。
さて、冬の特徴といえば「寒さ」や「乾燥」ではないでしょうか?
夏は、じっとしていても暑いため意識的に水分を摂るようにしていますよね。その上、テレビやyou tubeなどでも熱中症予防の広告や番組・動画が、毎日のように取り上げられます。
それでは、冬はどうでしょうか?
人間はなにもしなくても体から水分が蒸発していきますが、特に冬は乾燥により体の水分が奪われていきます。
ところが、そもそも「寒い」「体を冷やしたくない」といった理由で、水分摂取を控える人も多いのではないでしょうか?
そういった結果、そもそも冬は体から抜けていく水分を補給しにくい環境にあります。
そして、もう一つ冬に起こる「かくれ脱水」の原因があります。
ウイルス感染
冬といえば、乾燥のため風邪をひきやすくなります。
かくいう私も、年末になるとインフルエンザで病院に行くことが何度もありますが・・・
なかでも、特に怖いのはノロウイルスではないでしょうか?
ノロウイルスの場合は、約1週間~10日間も下痢や嘔吐が続き、強制的に脱水症状に陥ります。このように、体を崩すことでいつの間にか「かくれ脱水」になっていることが珍しくありません。
このように、かくれ脱水は冬を例にすると分かりやすいのではないでしょうか?
*かくれ脱水は暑さだけでなく、乾燥・水分補給をしない環境・体調不良にも注意する必要があります。
→ノロウイルスについては、こちらの記事で紹介しています。
「かくれ脱水」になりやすいシチュエーション!
かくれ脱水は、冬にも多いことを紹介しましたがそれでは具体的にどんなシチュエーションでなりやすいのでしょうか?
❶環境の変化
中学生や高校生の場合
部活動などで体の発達した上級生についていくために無理をしてしまい脱水が起こりやすい。
就職の場合
新しい仕事に慣れるまでの緊張により、発汗や呼吸に伴う脱水が起こりやすい。
入学・就学など、生活環境が大きく変化すると精神的にも体力的にも慣れるため、特に環境の変化が起こりやすい春にも「かくれ脱水」は潜んでいます。
➋冬に自宅で過ごす
冬になると暖房を付けますよね・・・
暖房の使用で湿度が10~20%低くなる屋内では、さらに体から水分が失われていきます。その上、住宅の気密性が向上しているため換気は必須ですが、適当なタイミングでなかなかできないですよね。
また、冬場は喉の渇きを感じにくく、夏場に比べてそもそも脱水の意識も低くなっていますよね。
つまり、冬場に暖房器具を付けて過ごすことだけで「かくれ脱水」になりやすい環境になります。
❸車を運転中
ドライバーは、輻射熱(ふくしゃねつ)により想像以上に水分を消費しています。また、エアコンを使用することで乾燥してしまい、気付かないうちに脱水が進行し「かくれ脱水」に陥ります。
ワンポイントアドバイス!
熱中症は、入浴中になりやすいことをご存じでしょうか?
お風呂に入ると汗をたくさんかきますよね?
例えば、「かくれ脱水」の状態で入浴を続けると・・・
①血液の流れが悪くなる
⇊ ⇊
②体内の熱を放出しにくくなる。
⇊ ⇊
熱中症(季節関係なく!)
特に子どもは、体温調節がまだ発達しきっていないため40度のお湯に10分程つかることで体への負担を抑えることができます。
*熱いお湯が好きなおじいさん・おばあさんと入る時は、子どもの適温に合わせてあげるといいですよ!
このように、かくれ脱水は思わぬところで進行し脱水状態におちいっていきます。
それでは、体からは「かくれ脱水を引き起こしている」何かしらのサインがないのでしょうか?
かくれ脱水のサインは?
- 親指の爪先をおして赤みが戻るのに3秒以上かかる
- 皮膚をつまんで戻るのに3秒以上かかる
- 靴下のゴム跡が10分以上残る
- 握手をして手が冷たい
- 舌を出したときに乾いている
- 皮膚のかさつきや、ポロポロ落ちる
- 便秘になった・便秘薬を使う頻度の増加
このように、「かくれ脱水」のサインは皮膚状態や粘液の状態から知ることができます。
*ちなみに、高齢者の場合は脇の下が乾いていれば脱水症の疑いがあります。
最後に
あなたのその、何となく・・・?
「体調がおかしい。」「しんどいな。」は体がだしている「かくれ脱水」のサインかもしれません。
「医食同源」とはよくいったもので、生活習慣がそのままダイレクトに体への不調に変わっていきます。
季節に関係なく、こまめな水分補給は続けた方がいいですよ。
あとは基本的なことですが、冬場は乾燥しないように加湿器は付けて下さいね!
参考
社会福祉法人 恩賜財団済生会
→https://www.saiseikai.or.jp/medical/column/dehydration/
ヨミドクター:冬の乾燥「かくれ脱水」注意…血栓できやすく、脳梗塞や心筋梗塞リスク
→https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20181225-OYTET50041/
AUTOBACS:【夏までに知りたい暑さ対策&熱中症対策】車内温度の下げ方と、熱中症にならないためにできること
→https://www.autobacs.com/static_html/spg/mini-column/54.html
コメントを残す