語弊はありますが、ゲームをやりまくっている人を「ゲーマー」なんて言ったりしますよね。

かくいう私も、去年までゲームに時間を費やしていました。

ただ、これからはゲームをやりすぎると「病気」という位置付けになります。

→ゲーム依存については、こちらの記事で紹介しています。自分がスマホ依存かチェックしてみて下さい。

スマホネグレクト ~習慣化で気づかないスマホ依存症の始まり~

 

今までと、なにが変わるの?

これまでも、ゲームのやり過ぎは何度も問題になってきました。

そして、リアルと現実が逆転した親が子どもを死なせてしまった事件も起こっています。

そこまでいかなくても、⚪十万・⚪百万円も課金に費やす・生活の優先順位で「ゲーム」が1番になっているなど、ゲームをめぐってはこれまでも「病的じゃないか?」と思われるようなニュースが何度も取り沙汰されてきました。ただ、それでも病気という認識はありませんでした。

 

ゲーム障害は精神障害の一つに

例えば、ギャンブル依存症はWHOが病気として認定しています・・

なぜなら、健常者とギャンブル依存の患者とでは明らかに脳の動きが違うことが証明されているからです。

つまり、個人の努力ではどうすることもできず家族の力でも回復は難しく適切な治療が必要ということを示しています。

同じように、2019年から5月からはWHO(世界保健機関)の方針として、ゲーム障害はこれまでとは違い自分や家族の力ではどうにもならず治療が必要=病気という位置付けになると示されています。

Tumisu / Pixabay

これは、「ICD11」という国際疾病分類の最新版で示されています。

ICD(国際疾病分類統計および関連保健問題)とは、世界中の膨大な死因や疾病の統計などに関する情報の国際的な比較や医療機関の診察記録の管理などに活用されおり、まさに世界基準の疾病分類となっています。

つまり、ICDに記載されるということは世界的に「ゲーム障害が病気だ!」と認められることになります。

→2019年5月にWHO総会で採択のうえ、2022年1月から発効される予定です。

つまり、正確には2022年1月から効力が発生します。

 

ゲーム障害と診断される基準は?

病気と診断される以上、医療機関へ受診し診断されなければいけません。

逆にいえば、診断を受けなければ「統合失調症」や「うつ病」などもそうですが、自分で言っているだけではただの自称でしかありません。

前置きはこれぐらいにしておいて・・・

28年ぶりに改訂されたICDに「Gaming disorder→ゲーム障害(依存症)」が盛り込まれました。

  1. ゲームが他の活動よりも優先され、他の活動が周辺に押しやられる。
  2. 抑制が効かなくなり、悪影響がでても中止できずエスカレートする。
  3. 対人関係や社会生活などに重大な支障をきたし睡眠の乱れや食生活の問題を引き起こす。

これらの状態が1年以上続いた場合、「ゲーム障害」と診断されることになります。


つまり、生活の優先順位:1位が「ゲーム」になっているため、睡眠障害や栄養失調などを引き起こしているにも関わらず辞めることができない状態が1年以上続いている人。「ネトゲ廃人」なんて言われることもあります。

ネットゲーム廃人・・・ネットゲームにのめるこむあまり、現実世界での生活ができなくなってしまった人などのこと。

geralt / Pixabay

 

ゲーム障害の見極め

もちろん、子育てを放棄する。仕事もせず1日ゲームに没頭して親に面倒を見てもらわないと生きていけないなど、生活が崩壊しているならかなり深刻な状態です。

ただ、趣味や仕事に没頭したことがある人なら一つのことに集中してしまう経験はあると思います。かくいう私もゲームは好きなので、かなり没頭していた時期もありました。

また、仕事も多様化しており例えばYou Tuberとしてゲーム実況などで生活が成り立っている人も数多くいます。

先程もお伝えしましたが、診断されなければ「ゲーム障害」ではありません。

病院へ受診する暇があるなら、ゲームをするでしょう。

ゲームで生活が成り立っている人ならば、ゲームを禁止されれば死活問題になるでしょう。

どちらにしても、個人でゲーム病の診断のために精神科へ受診することは考えにくいです・・・

そもそも、ゲームは趣味ですよね?「安易に病名を付けて良いの?」という疑問もあります。


今回はゲームですが、例えばプラモや模型・絵画など趣味としておこなっていることに今後病名が付けられるかもしれません・・・

そのあたりの見極めを無視してなんでも病名がつくようになれば「趣味=精神疾患」なんていわれてはたまったものではありません。

そんな世の中にならないとは思いますが、病気の分類に加わるということはそれだけ大きなことだということです。そして、これからは「ゲームだから・・・」は通用しなくなり診断によっては、入院させられることもありえます。

ひょっとすれば、数年後にはあなたがゲーム障害と診断される日がくるかもしれません。

ただ、今のところ世界中に何百万人もいると言われるゲーマーの中でさえゲーム障害の罹患率は「極めて低い」というのが専門家の指摘です。

ただ、ゲームをしている人に対する風評被害が強くなることは予想されます。また、不安に思った親が子どもに受診させるケースが増えるかもしれませんね・・・

naobim / Pixabay

 

まとめ

  • WHOは、ゲーム障害をICDに盛り込んだ。
  • ゲーム障害は、2019年の5月に採択され2022年1月から発効の予定。
  • 今後は、ゲームのやり過ぎがゲーム障害という「精神疾患」に該当するかもしれない。

参考

WHO
https://www.who.int/news-room/detail/18-06-2018-who-releases-new-international-classification-of-diseases-(icd-11)

CNN
https://www.cnn.co.jp/world/35121059.html

 

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