・この記事では、「スマホのお手入れは必要?」についてお伝えしています。
新型コロナウイルスの影響はまだまだ落ち着きそうにない今日この頃。
国立感染症研究所のホームページを確認すると、新型コロナウイルスの感染が確認(2019年12月初旬頃)されてから、もうじき3年経過するようです。
ですが、コロナ感染者の増加は今も変わらずですよね。
私の職場でもついに同僚がコロナ感染により1ヶ月も休む事態に・・・
さて、そんなコロナ感染症のために多くの人が、職場でも自宅でも感染症対策をされているのではないでしょうか?
それでは、あなたが毎日利用しているであろう「スマホ」や「タブレット」などの感染症対策はしていますか?
今回は、聞いたことはあるけど詳しくは知らない「スマホ雑菌」についてご紹介します。
スマホの雑菌ってそんなに多いの?
最近では、マスコミでも「スマホに付着している雑菌は便座の10倍!」なんて報道がされていました。
というのも、例えばサウジアラビアのキング・アブドゥルアズィーズ大学では、2015年に行われた研究で以下ような研究結果が紹介されています。
結論から言えば、105人の医学生のスマホから多くの細菌が検出。
そして、医療行為中のスマホの使用を制限するよう提言されるまでに至っています。
と言うのも、医学生のスマホから検出された細菌というのが・・・
- コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(68.6%)
- バシラス属菌(20.0%)
- 黄色ブドウ球菌(16.2%)
となっていました。
「黄色ブドウ球菌」と言えば、以前の記事でも紹介しましたが食中毒を引き起こす原因菌として有名なため、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
→黄色ブドウ球菌についてはこちらの記事で紹介しています。
ちなみに、最も多く発見された「コアグラーゼ陰性ブドウ球菌」というのは、病原性は黄色ブドウ球菌よりも低くなっています。
また、「バシラス属菌」も食中毒を引き起こす原因菌の1つです。
と言うことで、「スマホは汚い!1秒でも早く消毒が必要!」と言いたい所ですが、実はそうでもありません。
ポイントは、この調査結果にあるように「医療行為中のスマホの使用を制限」という点です。
そもそも、これらの細菌は常在菌。つまり、私達自身が普通に持っています。
*早い話しが、基本的には無害ですが「手術中の血流感染」や、そもそも「免疫力が低下している人」にはその限りではないため注意が必要ということです。
だからこそ、「医療行為中のスマホ制限」というように限定的な制限となっているのでしょう。
とはいえ、2017年のエストニアのタルトゥ大学での高校生を対象にした調査では、「スマホに約1万7000個の細菌が付着していた。」という調査結果が報告されています。
→この細菌の量が、冒頭で述べたように便座の約10倍という数値です。
常在菌が多いだけならスマホ雑菌は問題ない?
確かに、手やスマホに付着している菌のほとんどは無害ですが・・・
当然ですが、「新型コロナウイルス」をはじめ「インフルエンザウイルス」などはスマホを通して感染する可能性があります。
また、これから寒くなってくると「ノロウイルス」に感染する可能性もあります。
ノロウイルスに関しては、トイレでのスマホ使用を避けることが1番ですが・・・
ただし、ノロウイルスはインフルエンザウイルスのようにアルコール消毒では効果がありません。
→ノロウイルスの消毒は、次亜塩素酸。
→ノロウイルスについては、こちらの記事で紹介しています。
このように、スマホの最低限のお手入れは必要そうです。
それでは、直接アルコールなどをスマホに使ってもいいのでしょうか?
スマホのお手入れはメーカーによって違う!?
さすがに、いきなりスマホを丸洗いする人はいないですよね・・・
確かに、そういったことができる機種はありますが全てではないですよね。
ソフトバンクが運営しているソフトバンクニュースを確認すると、お手入れの方法が以下のように説明されています。
共通しているお手入れ方法は・・・
-
ケーブル類は全て取り外し、端末の電源を切ってからお手入れする。
-
糸くずの出ない柔らかい布(液晶画面専用のクリーニングクロスやメガネ拭き)で、やさしく拭く。なるべくティッシュは使わないようにする。
これは、誰もがお手入れ方法としてイメージがつきますよね。
ちなみに、乾いたティッシュで拭くと表明に細かい傷が付くこともあるためお勧めできません。
そもそも、ティッシュでは皮脂は拭き取れず引き延ばすだけになってしまいますし、それどころか細かい塵などが付着してしまいます。
と言うことで、私もスマホを拭くときは「眼鏡拭き」を使うようにしています。
それでは、肝心のアルコールを使ったお手入れはできるのでしょうか?
メーカー別の注意点!
Apple製端末
- 次の除菌製品を使い、端末の外表面を優しく拭き取ってください。なお、漂白剤 (ブリーチ) は使わないでください。
- イソプロピルアルコール(70%)含有のワイプ
- クロロックス除菌ワイプ (Clorox Disinfecting Wipes)
- ※端末ごとの、詳細なお手入れ方法や端末ごとの注意事項については、こちらをご確認ください。
Google製端末
- 一般的な家庭用除菌シートまたはイソプロピルアルコール(70%)ベースの家庭用の除菌シートをご使用いただけます。強力な洗剤の使用は避け強くこすったりせず、除菌シートを使う場合は、画面を拭きすぎないようにしてください。
- 漂白剤配合タイプのシートは使用しないでください。
- ※上記はGoogle Pixel スマートフォンのお手入れ方法です。より詳しいお手入れ方法については、Pixel Phone ヘルプページをご確認ください。 USB-C ポートなどの隙間に湿気やせっけんが入らないようご注意し、漂白剤は使用しないでください。
シャープ製端末
- 除菌シート(主材料:エタノール)を使い、本体表面をやさしく拭きとってください。
- 隙間や開口部に湿気や液体が入らないようにご注意ください。
- ※同社はエタノール 70% を利用して1,000回の拭き取り確認を実施しています。ただし、すべての条件で、変色・退色や塗装の剥がれ、変形しないことを保証するものではないとしています。
ソニー製端末
- 端末の表面は、少量の消毒用アルコール※が含まれた柔らかい布で拭いてください。拭き取り時の痕残りについては、柔らかい布(眼鏡拭きやスマホ用クリーニングクロスなど)で拭き取ってください。
- 端末の側面は、乾いた柔らかい布(眼鏡拭きやスマホ用クリーニングクロスなど)で拭き、USB端子やイヤホンジャック部の中に、布のケバが入らないよう注意してください。
- ※同社は602SO以降の機種において、市販の消毒用エタノール(76.9〜81.4%)添加物イソプロパノール(イソプロピルアルコール)で検証しており、これより濃度の濃い薬品や工業用薬品のご使用は不可としています。
LG製端末
- マイクロファイバー製の布などを使い、消毒用アルコール(70%以上のエタノールまたはイソプロピルアルコール含有)で優しく拭いてください。
- アルコール成分を端末に直接噴射しないでください。
- ※1日に1回は、お手入れすることを推奨します。端末表面のコーティングに問題が生じる可能性があるので、強くこすって洗うことは避けてください。
京セラ製端末
- ケーブル類をすべて取り外して製品の電源を切ります。
- 糸くずの出ない柔らかい布にイソプロピルアルコール(99.7%以下)、エタノール(99.5%以下)を少量含ませ、本体の汚れを拭き取ります。
- ※上記は防水(IPX5/8、IPX5/7)対応モデルのお手入れ方法です。防水対応モデルの詳しいお手入れ方法については、こちらをご確認ください。
このように、メーカーによってアルコールの濃度などまで細かく決められているため、まずは自分の端末のアルコール消毒方法を確認することは必須です。
ただ、共通していえることは・・・
- 強い洗浄用品
- エアダスター(圧縮空気)
- スプレー式のクリーナー
こういったものを画面に直接吹きつけたりしてはいけないことです。
お手入れ方法には、くれぐれもお気を付け下さい。
最後に
スマホを消毒しようとして、端末を壊してしまっては本末転倒ですよね。
ただ、「スマホはトイレの10倍の細菌が付いている!」なんてテレビで報道されていたら、「早く消毒しなきゃ!」と考えるのは無理もありません。
ただ、その細菌の多くは常在菌であることや、お手入れの方法を間違えると画面に傷が付いたり余計に汚れる可能性があります。
ちなみに、ウェットティッシュであっても、「アルコール」・「エタノール」・「研磨剤」・「界面活性剤」といったものが含まれていると・・・
- スマホ表面のコーティングを剥がしてガラス表面を劣化
- ゴムやプラスチックといったパーツを傷める
- 外装の印刷を消してしまう
こういった危険性があるため、注意必要です、
スマホのお手入れは、必ず用法を守ってするようにして下さいね!
参考
宝箱ブログ
→http://www.takarabako-sp.com/blog/news/post-666/
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