●この記事では「安全支援システムは支援するためのシステム」についてお伝えしています。
皆さんは、車の「標識認識機能」についてご存知でしょうか?
車を運転していると、様々な道路標識がありますよね。
ただ、道路状況によってはどうしても見過ごしてしまうことがあります。
今回は、「Honda SENSING(ホンダセンシング)」を例に、「安全支援システムの誤作動事例」についてご紹介します。
「Honda SENSING」ってなに?
Honda SENSINGとは、ホンダが2015年1月の発売車から導入している安全運転支援システムのことです。
ちなみに、Honda SENSINGによる安全運転支援システムには、安全に運転するための11の機能が搭載されています。
- 衝突軽減ブレーキ ・・・衝突を予測してブレーキをかける機能
- 誤発進抑制機能 ・・・誤った急加速による前進を防ぐ機能
- 歩行者事故低減ステアリング ・・・人が近づきすぎたら避ける機能
- 路外逸脱制御機能 ・・・車線からはみ出しそうなときに車体を戻す機能
- アダプティブクルーズコントロール・・・ちょうどいい車間距離を維持する機能
- 車線維持支援システム ・・・車線の真ん中を走る機能
- 先行車発進お知らせ機能 ・・・前の車が進んだら知らせる機能
- 標識認識機能 ・・・道路標識を知らせる機能
- 後方誤発進抑制機能 ・・・誤った急加速による後進を防ぐ機能
- 近距離衝突軽減ブレーキ ・・・ぶつからないようにブレーキをかける機能
- オートハイビーム ・・・ハイビーム・ロービームを自動で切り替える機能
これだけの機能が搭載されています。
つまり、Honda SENSINGの安全運転機能の1つが「標識認識機能」ということになります。
ですが、便利な機能ですが必ずしも正常に作動するとは限りません。それは、標識認識機能であっても例外ではありません。
それでは、誤作動の話しの前に、そもそもHonda SENSINGの標識認識機能には、どういった機能があるのでしょうか?
Honda SENSINGの標識認識機能の機能とは?
標識認識機能ですので、言葉通り「道路標識を表示してくれる機能」です。
それでは、Honda SENSINGではどんな道路標識が表示されるのでしょうか?
- 最高速度
- はみ出し通行禁止
- 一時停止
- 車両進入禁止
この4つの道路標識が、車に搭載されているカメラにより道路標識を認識し、適切なタイミングで知らせてくれます。
ちなみに、表示されるのは「メーター内」または、「ヘッドアップディスプレイ」です。
*「ヘッドアップディスプレイ」というのは、ガラスに液晶を映し込む技術のことで、車の場合なら例えばフロントガラスに表示することができる機能。
それでは、Honda SENSINGによる「標識認識機能」では、どんな誤作動が引き起こされたのでしょうか?
標識認識機能が誤作動?
そもそも、標識認識機能は標識の手前で表示される機能ですが・・・
- 一時停止の標識を通過した時(自車速度が約60km/h以下の時に作動)
- 交差点で方向指示器(ウィンカー)を出しながら右左折した時
こういった場合は、表示が消えることになります。
それでは、なぜ車両進入禁止の道路標識で誤作動が引き起こされたのでしょうか?
Clker-Free-Vector-Images / Pixabay
車両進入禁止に似ているロゴが原因!?
今回の事例は、車両進入禁止が表示されなかったのではなく、「車両進入禁止のマークに似たロゴマーク」に反応してしまった事例です。
つまり、車両進入禁止ではない関係ないロゴマークを、車両進入禁止と誤認した結果「Honda SENSINGの標識認識機能が作動してしまった!?」という話しです。
それでは、車両進入禁止に似たロゴマークとはなんなのでしょうか?
→A.天下一品のロゴマーク
さて、「車両進入禁止の道路標識」も「天下一品のロゴマーク」も赤い枠に「一」ですよね・・・
以前から、「前方に見える天下一品の看板を進入禁止と認識した!」というTwitterはあったのですが、2021年1月にも話題になっていました。
ある意味、宣伝効果があるのでこれはこれで面白いですが、車両進入禁止に限らず同じようなロゴマークがあれば誤作動を引き起こすことがあるかもしれません。
とはいえ、道路標識の誤表示ですので、車が誤作動で動き出すような危険はありません。
ただ、安全運転支援システムは過信しすぎには注意が必要な事例だと言えるでしょう。
最後に
そもそも、安全支援システムは「道路状況、天候状況、車両状態」などによっては、作動しない場合や十分に性能を発揮できない場合があります。
これは、どの車両であっても同じことが言えます。あくまでも「支援するためのシステム」であり、もしもの時の操作は運転者がします。
つまり、自動車を運転する以上、やはりどこまでいっても運転者に責任があります。今回の件は、そのことを再認識するための契機になるかもしれません。
さて、完全自動運転は、目前にまで迫っています。
今後は、運転者のための支援システムは必要なくなり全自動になっていきます。
今の段階でも十分、「未来の車」と言えそうですがこれからも技術の進歩は続いていきます。
参考
J-cast ニュース:天下一品を「進入禁止」と誤認? ホンダの安全運転支援システムめぐる噂が話題に→広報に真偽を尋ねると…
→https://www.j-cast.com/2021/02/03404261.html
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