先日、豪雨によりトイレの水が逆流してきたときは「土のう」ではなく、「水のう」が使えることをご紹介しました。

それでは、被災したときトイレはどうなるのでしょうか?

今回は、「被災したトイレを使うとこんなことが・・・」についてご紹介します。

 

→「豪雨などでトイレが逆流しないためのポイント!」については、こちらの記事で紹介しています。

豪雨時にトイレの水が逆流? 「水のう」と「排水桝」で安全対策!

 

トイレが被災する?

例えば、地震などで被災したときに断水が起こる場合がありますよね。

もしも、地震が発生し被災したトイレを使うと、手痛いしっぺ返しをくらう可能性があります。

震災意識が高いご家庭では、仮に断水になっても「お風呂の水を溜めていたから大丈夫!」と用を足したあとに、便器にお風呂に溜めていた水を流すでしょう・・・

ところが、排水管が詰まっていれば水が流れないため逆流してくることになります。

 

トイレの水が流れない?

そもそも、地震後にトイレの水がでない・・・

つまり、断水(水の配給が止まる)ということは、何かしらの異常があるためにトイレの水が流れない状態になっています。

もし、その理由が「地中にあるトイレ排水のための管が壊れていた!」という場合、どうなるのでしょう?

トイレ自体には異常がないけど、その先の排水管が断絶しているなどうまく流れない状態になっていれば、当然バケツで水を勢いよく流しても流れなくなります。

つまり、便器の水の流れが悪くなり水がたまった状態になり使えなくなります。

 

賃貸住宅などはさらに悲惨なことに・・・

私は、賃貸の1階に住んでいますがこんなことが起こる可能性があります。

もし、地震後トイレが被災していることに気付かずに、マンションの住人がトイレを使ったとします。

すると、「1階の住人のトイレから、上階の人が用を足した汚水があふれ出てきた!?」なんてこともありえてしまいます。

Alexas_Fotos / Pixabay

 

ここだけはチェック!

地震後、いきなりトイレを使うのはかなりリスクがあります・・・

  1. 最初に気付くのは、「停電」しているかどうかですよね。
  2. 次は、台所などで水が出る(「断水」していない)か確認。
  3. 最後に、排水管に破損がないか確認。

 

トイレは下水道の入り口!

「あれ?なにかおかしい?」と不安に思いながらトイレを使う前に・・・

  1. 役所のホームページ等で下水道の制限がかかっていないか確認。
  2. 余裕があれば、宅地内の汚水桝(おすいます)の蓋を開けて水が流れているか確認。
  3. マンション等の共同住宅に住んでいるのなら、管理組合へ確認。

→異常があれば、排水設備業者へ点検を依頼する。


ただ、これで安心はできません。

普通は、こんなこと知らずに多くの人がトイレを使ってしまうでしょう・・・

すると、上階の汚水が1階の住人のトイレからあふれることになりますよね・・・

つまり、マンションの1階に住んでいる私も、例外ではありません・・・

そうならためには、すぐに「水のう」を作って便座に置く必要があります。

水のうは簡単に作れるため、先ほど紹介した「水のう」の記事から確認することができます。

→もちろん、断水していれば蛇口から水が出ないため、あらかじめお風呂などの水を残しておく必要があります。

 

断水後のトイレ

TOTOのHPを確認すると、断水後のトイレも安心してはいけないことが分かります。

 

断水から初めて水を流すときの注意点!

  • 水道管に入り込んだ空気
  • 砂などの異物

→水栓(蛇口)やトイレなど器具が不具合を起こす恐れがあります。

 

「水が出るようになって、一番にトイレを使ったらトイレタンクやウォシュレットが破裂した!」なんてツイッターで話題になったほどです・・・

せっかくトイレが使えるようになったのにこれでは泣くに泣けませんよね・・・

 

どうすればいいの?

①元栓開栓前に、台所や浴室などすべての水栓(蛇口)を閉じる。

②元栓をゆっくり開け、水道メーターが動ないことを確認。(水道メーカーが動く場合は、水栓か宅内配管が破損している可能性がある)

③水道メーターに問題なければ、単水栓(水の出し・止めのみの蛇口)から水が透明になるまでしばらく水を出す。

→トイレは、タンクの水位を調整するために水の出を制御する「ボールタップ」という部分にある浮き球が、上がったり・下がったりすることで調節しています。

空気圧や異物などにより故障すれば水をうまく流せなくなります。

 

*トイレは、複雑な機能があるため断水後、一番に流すにはリスクがあります。

→ちなみに、計画断水の場合は空気抜きも作業の1つになっているため、震災などの緊急事態の断水とは違い、破損することはないようです。

 

最後に

トイレが使えなくなると、たちまち困ったことになります。

今回は、せっかく使えるはずのトイレを、自ら壊してしまうかもしれない危険性についてご紹介しました。

トイレを我慢するために「水を飲まなくなったり」・「食べなくなったり」するかもしれません。

ですが、そんなことをすれば体調を崩すことは目にみえています。

特に、子どもたちは影響をダイレクトに受けてしまいます。

緊急時の自宅のトイレの使い方には、十分お気を付けください。


参考

国土交通省
https://www.mlit.go.jp/page/kanbo01_hy_005388.html

TOTO
https://jp.toto.com/support/emergency/dansui_teiden/dansui.htm

HUFF POST:断水後、最初にトイレを流したらダメ? 水道の復旧で気を付けること《西日本豪雨》
https://www.huffingtonpost.jp/2018/07/13/suidou-hukkyu_a_23481085/

 

 

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