皆さんは、巻き爪になったことはありますか?
足の親指に巻き爪ができると食い込んでいってしまい、そのうち歩くことも難しくなっていきます。
今回は、「誰にでもすぐに起こる巻き爪」についてご紹介します。
そもそも「爪」ってなに?
爪は、医学用語で「爪甲(そうこう)」と呼ばれます。
爪は硬いので、「骨?」と考える人もいるかもしれませんね。ですが、実は皮膚でできています。
ちなみに、「生きているか・死んでいるか?」で言えば爪は死んだ皮膚です。
そもそも、細胞は1つにつき1つ核をもっています。この核があることで、細胞は増えていくことができます。
ところが、爪の場合は「脱核(だっかく)」といって、細胞の活動の源である核が失われた状態になっています。
そのため、「爪は死んだ細胞」です。
例えば、体の皮膚は皮膚呼吸をしていますが爪は死んでいるため呼吸をすることがありません。また、爪の表面からは、常に水が蒸発しています。
→マニキュアを塗っても、爪からの水の蒸発を妨げることはありません。むしろ、マニキュアを落とすときに使う除光液を頻繁に使ってしまうと爪表面の水分・油分を奪ってしまいます。
*弱い爪は、乾燥して脆くかけやすい!
足の親指には、加重がかかりやすい!
そもそも、爪がなければ人間はうまく歩くことすらできません。
実は、指の先まで骨があるわけではないため、その役割を爪が担っています。
そんな爪が添え木のように足の指を支えてくれるおかげで、私達は指先で物を力を込めてつかむことができ、また足の指先に力が入るため踏ん張ることができます。
例えば、手の指なら足と比べて加重がかかることは少ないですよね。
ところが、足の場合はそもそも私達の体重が歩いたり・走ったりと動くたびに加重がかかっていきます。
実際、第一趾(足の親指)に巻き爪が起こりやすくなっています。
このように、「足の親指にはそもそも爪の異常が起きやすい!」という特徴があります。
それでは、「巻き爪」と「陥入爪(かんにゅうそう)」についてご存じでしょうか?
「巻き爪」と「陥入爪(かんにゅうそう)」
どちらも爪が皮膚に刺さり「痛み」「違和感」を生じさせますが爪の形状が全く違います。
巻き爪
爪が皮膚に巻き込んでいる状態。
→痛み出す段階。
陥入爪
爪じたいはあまり巻きませんが、爪のサイドが皮膚の中に沈み込んでいる状態。
「痛み・化膿・炎症」といった症状が強く出るのはこちらの陥入爪です。
→わたしも何度も経験していますが、とにかく痛いため歩くことが難しくなっていきます。
放置は厳禁!
原因
なにもせずに放置していると、爪がどんどん食い込んでいきます。そのため、そもそも放置することは難しいとは思いますが・・・
- 体質
- 加齢
- 狭い靴を長時間履いた
- 歩くことが減った
- 爪の乾燥
- 爪水虫
など、複合的な原因で起こりやすいことが言われています。
ただ、陥入爪は「爪の切りすぎ(深爪)」がもっとも多い原因になっています。
治療法は?
傷ができていない状態なら、巻き爪矯正法という形成記憶合金製のワイヤーやクリップを用いて、湾曲した爪を平らに伸ばす治療がおこなわれるようです。
なんだか、大変な治療のように思いますよね・・・
ですが、陥入爪の場合は巻き爪のように湾曲しているわけではないため、先程の巻き爪矯正法はそもそも意味がありません。
そのため、抗生剤や消炎剤が使われますがそれでも改善できない場合は、食い込んだ爪を切除することになります。
つまり、巻き爪は放置することでどんどん悪化していくため、早い段階で受診する必要があります。
→陥入爪による痛みを放置して歩行を繰り返すと・・・
- 指先に圧力がかかる
- 膿が溜まるようになる
- 化膿した部分を隔離しようと肉芽腫ができる
肉芽腫ができてしまうと、薬での対処は難しくなり歩行での悪化を防ぐために炎症部分を切除することになる可能性が高くなるようです。
そのため、膿んでくるとかなり危険です!
肉芽腫がひどくなると、歩行困難になってしまうため、素人判断で放置していると大きなしっぺ返しを受けることになるため、くれぐれもご注意下さい。
最後に
「巻き爪」とひと言でいっても、状態によってはさいあく炎症部分を切除しなくてはいけなくなります。
巻き爪による痛みがある場合は、形成外科に早めに受診したほうがいいでしょう。
素人考えで爪が当たっている部分を自分で切ってしまうと、深爪になり悪化するかも・・・
よく言われることですが、爪切りの際に両先端を斜めに切ってしまうと、爪の先端が皮膚に食い込んでいきます。
爪は、個人差がありますが1日に約0.1mmずつ伸びていきます。(10日で約1㎝も伸びることになる)
つまり、間違った切り方をすれば早い段階で影響がでてくることもありえます。
子ども達の爪切りも、爪の両端を切り落とさないようにご注意下さい!
参考
毎日が発見ネット
→https://mainichigahakken.net/health/article/post-1031.php
船橋形成外科クリニック
→http://funabashi-keisei.com/fan_contents/fan_contents_06.html
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