フェイスシールドはどんな使われ方をしてきた? 子どもには不要なの!?

 

最近、フェイスシールドが話題になっていますよね。

など、子どもだけでなく赤ちゃんにまでフェイスシールドを着用させる動きが出ています。

また、いまではマスクの時のように、今度は「フェイスシールドの作り方」が個人だけでなく病院まで紹介しています。

今回は、「本当に子どもにフェイスシールドは必要なの?」について見ていきます。

 

フェイスシールドはなんのためにするの?

大阪府医師会 学校医部会では、このような見解が示されています。(2020年6月9日)

フェイスシールドは、相手の方からの咳、くしゃみの飛沫が本人の目に入るのを防ぐために使用する

とあります。

つまり、フェイスシールドは「他人からうつされるリスクが高いときに使用する物」ですので、自分の唾液や痰が相手に飛ぶのを防ぐための物ではありません。

また、そもそもフェイスシールドはあくまでも医療現場などで感染者と直接接触するリスクの高い場所で、医療用マスクや防護服、手袋などと併用して使われる物です。

こういった理由から、そもそも普段使いとして使用するようなものではありません。

また、学校現場でも例えば体調不調の生徒を教職員が対応するために限定的に着用する物ですので、安心感のために生徒全員に着用させるための物ではないことが指摘されています。

それでは、なぜ学校では「フェイスシールドの着用は、ほぼ必要ない」と考えられているのでしょうか?

 

マスクの効果が期待できる!?

一般社団法人 全国病児保育協議会でも、このような見解が示されています。(2020年6月10日)

そもそも、マスクは「自分の唾液や痰が相手に飛ぶのを防ぐための物」ですよね・・・

ただ、マスクではウイルス粒子をブロックすることができません。

→ヒト-ヒト間での唾液による飛沫感染を予防することしかできないため、2m以上あける方が有効と米国CDC(疾病管理予防センター)が発表しています。

ただ、そんなマスクも日本環境感染学会では、「実際に医療現場では、患者・医師の両者がマスクを装着し、診察をしている場面では感染のリスクは極めて低い」という見解が出ています。

つまり、学校内で全員がマスクをしていれば、1m以内の近距離であっても高い確率で感染を予防できることになります。

ちなみに、少なくと日本ではそもそも子どもからの感染はとても少ないことが事実として明らかになっています。

→子どもは、家族から感染することが多く先生や友達から感染することはほとんどない。(「子ども→大人」・「子ども→子ども」の報告は極めて少ない)

  • 呼吸をしているだけの乳幼児からの感染を心配することも非科学的。
  • 子どもが感染しても「無症状」か「軽傷者」が多く、健康な子どもの重症例は少ない。

つまり、子どもの集団においてフェースシールドを着用させる必要がありません。

それ以上に、むしろフェイスシールドの危険性が示されています。

 

フェイスシールドの危険性?

フェイスシールドを学校の子ども達に強制させることで、様々な問題が指摘されています。

例えば、給食と体育の時間以外は装着させる場合、ほとんどの時間フェイスシールドを着用した状態になりますよね。

  1. 熱中症のリスクが高まる(マスクだけでも熱がこもっていく)
  2. 物が歪んで見える・光が反射して授業に集中できない
  3. 転倒すれば、顔面や目を気をつける可能性がある

つまり、子どもにとっては「マスク」に続いて「フェイスシールド」も負担になる可能性が高く、「子どものため」というよりは、むしろ大人(特に高齢者)のための対策といえるかもしれません。

 

最後に

「フェイスシールドは、誰がどんな時に必要なものなのか?」

「どんな使われ方をしてきたのか?」

そういった、最低限の知識は必要ではないでしょうか?

また、感染者数だけを追っていると例えば「学校でコロナ感染のクラスターが発生した!」となりますが、重傷者の報道は基本的にないですよね・・・

さて、フェイスシールドは安心感を得るために装着する物ではありませんし、ましてや夏に強制的に子ども達に装着させる物でもありません。

これは、マスクについても同じです。

「フェイスシールドが必要」というのなら、本来ならリスクの高い「高齢者」や「基礎疾患のある人」が外出時に必要となるのかもしれません。

→ただ、そもそも高齢者や基礎疾患がある人は免疫が落ちているため、特に真夏にこういった物を付けるリスクを考えて、選択しないといけない。

これまでの研究で、「最も必要がない(リスクが低い)」とされている子ども達に「マスク」や「フェイスシールド」を装着させることは、感染症以外のリスクを高めることになりかねません。

その対策が、「イメージによるもの?」・「根拠に基づいたもの?」どちらなのか、調べて見てはいかがでしょうか?

*仮に、将来的に「有効」とされる可能性はありますが、それならそれで、その根拠を1人1人が知っていないと間違った使い方をしてしまうでしょう。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です