保健機能食品ーその2ー「特定保険用食品」は届け出と許可が必要なもっとも厳しい証

 

「健康食品」と聞いて、あなたはなにを思い浮かべますか?

前回紹介した「保健機能食品ーその1ー」では、「栄養機能食品」についてご紹介しました。ただ、栄養機能食品は細かくルールは決められていますが、国への許可申請や届け出は必要がありません。

「栄養機能食品」については、こちらの記事で紹介しています。

保健機能食品ーその1ー:「栄養機能食品」は届け出・申請が必要ない自己認証型

今回は、保健機能食品のなかでも認められることがもっとも難しい「特定保健用食品(トクホ)」についてご紹介します。

 

保健機能食品ってそもそもなに?

「保健機能食品」とは、食品の中でも機能性(生体の生理機能を調整する働き)があることを表示できる食品のことです。

例えば、「血圧高めの方に」・「食事の血糖値が気になる人は」なんて書かれている食品を見たことがありませんか?

このように、その食品を食べることで生理機能を調整する働きがあること、つまり「機能性」をパッケージに表示にすることができる食品を保健機能食品と呼びます。

保健機能食品とされる食品は・・・

  1. 特定保健用食品
  2. 栄養機能食品
  3. 機能性表示食品

の3種類があります。

 

「特定保健用食品」ってなに?

1991年に栄養改善法で法制化された食品で、消費者庁が管轄しています。

消費者庁により、「食生活おいて特定の保健の目的で摂取をする物に対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品」とされています。

平成30年9月3日時点で、1,053件の食品が特定保健用食品の許可を受けています。

 

特定保健用食品表示は簡単に取得できるの?

2009年に厚生労働省から消費者庁へ移管された制度なんですが、簡単には取得することはできません。それは、1991年に創設されてから約30年になりますがまだ1,000食品ほどしかないことからも分かるのではないでしょうか。

特定保健用食品と認められるためには・・・

  1. 健康増進法(26条第1項)の定めにより「その表示」について、消費者庁長官の許可を受けなければならない。
  2. 表示の許可については、食品ごとに食品の有効性や安全性について国の審査を受けなければならない。

とされています。

もちろん、1.2を達成するためには事業者がその食品を用いた臨床試験をおこない、医学・栄養学に基づいて有効性や安全性を示さなくてはなりません。→そのため、莫大な資金が必要となります。

「特定保健用食品表示」取得の流れ

①事業者の臨床試験結果を提出

②消費者庁長官による認可(提出された有効性や安全性が認められる)

③「消費者庁により許可されたことを示すマーク」を商品に付けることができる。

→マークは、こちらの消費者庁のHPから確認できます。

このように、お金と時間をかけて許可されたマークが「特定保健用食品」として売られているわけですが、実は大きく4種類に区分されています。(「条件付き」も合わせると5種類)

geralt / Pixabay

 

現在の特定保健用食品

特定保健用食品の種類(同じマーク)

❶特定保健用食品

身体の生理機能等に影響を与える特定の食品のうち、有効性・安全性・品質などの科学的根拠をしめして国の審査・評価のもとに表示が許可された一般的な特定保健用食品です。

➋特定保健用食品(規格基準型)

特定保健用食品として許可実績が十分あるなど科学的根拠が蓄積されている食品について、臨床試験をおこなわずに消費者庁事務局にて規格基準を適合するか否かの審査をおこない許可されたものです。

❸特定保健用食品(疾病リスク低減表示)

保健機能を示す食品中の関与成分の疾病リスク低減効果が「医学」・「栄養学」的に確立さている場合に、疾病リスク低減の特定保健用食品として表示することが許可された食品です。

*これまで認められている食品→「カルシウム」「葉酸」

それぞれ、「骨粗鬆症および胎児の二分脊椎などの神経管閉塞障害のリスク軽減できる可能性を表示」することができます。

❹特定保健用食品(再許可等)

既に許可を受けている食品について、商品名や風味等の軽微な変更等をした特定保健用食品。

マークが違う特定保健用食品

❺条件付き特定保険用食品

有効性の科学的根拠が特定保健用食品のレベルに届かないが、一定の有効性が確認された食品を限定的な科学的根拠であるという表示条件付きで許可された食品のことです。

→特定保健用食品表示のマークに「条件付き」と印字されているので一目で分かります。

mohamed_hassan / Pixabay

このように、「特定保健用食品」とひと言でいってもこれだけの種類があります。そして、表示が認められることで、例えば・・・

  • 「体脂肪を減らすのを助ける」
  • 「脂肪の吸収を助ける」
  • 「脂肪の吸収を抑え、排出を増加させる」
  • 「血圧が高めのために」
  • 「糖の吸収をおだやかにする」
  • 「お腹の調子を整える」
  • 「コレステロールの吸収を抑える」
  • 「食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにする」

食品に、これらの「機能性(効能)」を表示することができるため「健康に気をつけている人」や「せっかく飲むんだったら・食べるんだったら!」といったように考える人に購入してもらうことができます。

 

特定保健用食品の注意点は?

特定保健用食品の表示義務から見ていきましょう。

→特定保健用食品の表示マークを商品に付けるためには、表示義務を守らなければなりません。

表示義務のなかに・・・

①バランスのとれた食生活の普及啓発を図る文言を記入しなければならない。

例)「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に食事のバランスを。」

②摂取をする上での注意事項

例)一度に多量に摂りすぎると、おなかがゆるくなることがあります。1日の摂取量を守って下さい。

このようにパッケージに表示する義務があります。

 

まとめ

「特定保健用食品」は、たくさん食べたからといって病気が治癒されるわけではありません。それどころか、摂取量を間違えれば身体にとっては毒となります。

日々の栄養のバランスが摂れていることが大前提です。

*「条件付き特定保健用食品」の場合は、「⚪⚪を含んでおり、根拠は必ずしも確立していませんが、△△に適している可能性がある食品です。」といった表示が必要になります。

どんな物でも食べ過ぎはよくないということですね。

 

→「機能性食品表示」についてはこちらの記事で紹介しています。

保健機能性食品ーその3ー 「機能性表示食品」は事業者が責任を負う事前届出制!


参考文献

消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/

公益財団法人長寿科学振興財団
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/tokuteihokenyosyokuhin.html

 

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