「解雇」と「退職届」は立場が逆転!? 解雇書類を受け取ろう!

 

この記事では、「解雇で退職届はなぜおかしい?」について説明しています。

 

転職が当たり前になり、かくいう私も個人事業主になるまでには福祉業界と工場勤務で仕事をしていたことがあり、転職経験は福祉業界から工場勤務に仕事をしたときの1回。

個人事業主になったことも含めれば、「2回?」になるかもしれません。

私の場合は、希望退職だったので自分から辞めることを上司に伝え、「退職願い」を提出しました。

それでは、もしも「解雇」される場合、退職届を出すことを会社から強要されたら書いた方がいいのでしょうか?

今回は、「解雇と退職届」についてご紹介します。

 

そもそも「解雇」ってどういうこと?

労働基準法で労働者は守られている!」とはいえ、会社にも労働者を選ぶ権利が当然あります。

そうはいっても、法律的には簡単に解雇できない仕組みになっています。

 

解雇の3種類

❶懲戒解雇

お金を横領したとか、社会的な観点から違反行為をした場合の解雇です。(企業側の視点ではない)

他にも、殺人・強盗など会社の信頼を著しく貶めるような犯罪行為や資格保有の嘘が発覚するような経歴の重大な詐称などがあります。

当然、無断欠勤など懲戒処分を受けたにも関わらず、同じ行動を繰り返せば懲戒解雇の可能性があります。

→本人の反省など、情状酌量の余地があれば退職を勧める「諭旨解雇(ゆしかいこ)」になる場合もある。(この場合は、速やかに退職届を提出する!)

 

 

➋普通解雇

無断欠勤や遅刻が多いなど、仕事の能力などを理由におこなわれる解雇です。私達にとって、最も関係がある解雇の1つといえるでしょう。

ただ、すぐに辞めさせられるわけではありません。

就業規則で解雇要件を社員に告知→始末書を提出→減給・降格→解雇など、段階を踏む必要があります。

 

 

❸整理解雇

特に、このコロナ禍で問題になっているのはこの「整理解雇」です。

例えば、このコロナ禍で帝国データバンクによれば2020年12月7日時点でコロナ関連倒産は772件に達したことが発表されていました。

とはいえ、倒産する前にリストラなどの経費削減はおこなわれますよね・・・

この「整理解雇」というのは、企業が倒産を避けるためにリストラせざるを得ないことでおこなわれる解雇のことです。

geralt / Pixabay

 

つまり「整理解雇」は、「懲戒解雇」や「普通解雇」とは違い社員に落ち度はなく、まさに会社都合で実施される解雇です。

1.会社の倒産危機等、客観的に見て解雇しなければどうしようもない状況。
2.役員報酬削減、新規採用の取りやめ等1.の状況を避ける為に企業努力の有無。
3.解雇対象者の選定が公平で合理的に行われている。
4.”整理解雇”を実施するにあたり、社員が納得するまでの説明や話し合いがされている。

整理解雇をするためには、こういった条件があります。

ただし、例えば「産前産後休業のような解雇禁止期間でない」ことや、「30日以上前に解雇予告を実施する」など「一般的な解雇要件」を満たした上で実施することが大前提です。

ただ、この整理解雇でなぜか「退職届」の提出がyahoo ニュースで会社から求められるケースが増加していることが紹介されています。

それでは、そもそも整理解雇で退職届を提出することがなぜおかしいのでしょうか?

 

「退職届」と「整理解雇」は真逆の意味になってしまう!?

知らない労働者が悪いのか、騙そうとする企業が悪いのか・・・

確かに、労働者は法律により守られていますが知識がなければその限りではありません。

それでは、「整理解雇」にも関わらず退職届を会社に提出してしまうと、どうなってしまうのでしょうか?

 

整理解雇

先程お伝えしたように、「会社側が経営不振やリストラ、倒産などを理由にして、一方的に労働契約を解除し、労働者に退職を余儀なくさせる解雇」が整理解雇ですよね。

つまり、労働者に選択の余地はなく、これ以上分かりやすいいわゆる「会社都合退職」はないでしょう。

早期退職制度に応募して退職した場合も、会社都合退職。

それでは、そんな整理解雇にも関わらず「退職届」を会社から請求され提出した場合、どういったリスクがあるのでしょうか?

 

退職届

そもそも、退職届は労働者が転職・結婚・妊娠・出産など自分の意思で退職を申し出る書類となります。

つまり、「自己都合退職」とみなされることになります。

いつのまにか、立場が逆転してしまっていますね・・・

 

「会社都合退職」と「自己都合退職」は雲泥の差!

会社側が「自己都合退社」を選択させたい理由は、当然、その方が企業にとって都合がいいためです。

ただ、「懲戒解雇」や「普通解雇」による会社都合退職ではなく、「整理解雇」の場合は仮に自己都合退職になったとしても、転職での面接時などでは影響はほとんどないでしょう。

ただし、自己都合の場合は失業等給付の給付制限が3ヶ月(2020年10月1日からは2ヶ月)あります。

 

会社側にはどういったメリットがあるのでしょうか?

例えば、労働者が「不当解雇だ!」と後で争うことになったとしても、退職届があれば後腐れなくその労働者を切るツールにできてしまいます。

他にも、会社が助成金をもらっている場合、労働者を解雇すると助成金を返さないといけないこともあり、企業側にとっては、企業に責任がない「自己都合退職」の方がメリットが大きくなります。

そのため、特に整理解雇されたら「解雇通知書」「解雇理由証明書」をもらうことが基本になります。

 

「解雇通知書」と「解雇理由証明書」は最低限の知識!?

そもそも「解雇」は・・・

  • 30日前に予告
  • 30日に満たない場合は不足分を支払う

このどちらからの対応が、会社には求められます。

 

解雇通知書

「解雇通知書」は、一般的に会社が労働者に対して解雇の意思表示をすることを示す書面のことです。

例えば、「解雇予告通知書」という書類の場合は、30日前の解雇予告を文書で通知するための書類です。

*通知書が労働者に到達したその日に即日解雇をする内容の場合もある。

 

解雇理由証明書

もしも、退職する場合、解雇事由等について証明書を請求したとします。

この場合、会社側は解雇の理由を具体的に示す必要があります。

このように、「解雇」となった場合は「解雇予告の通知」「その解雇理由」が記された書類をもらうことができます。

*離職票も請求する。(ハローワークに失業手当の受給申請に必要)

→転職先がすでに決まっていれば、失業手当は支給されないため離職票は必要ない。


企業は、簡単には労働者を解雇することはできませんが、労働者が会社の言いなりで動くのなら自分からその権利を放棄していることと同じです。

そして、「解雇」と「退職届」は、真逆の意味になります。なにより、整理解雇はあなたに「非」はありません。

当然、退職届を強いることも法律で禁止されています。

これは、企業だけではなく例えば警察も例外ではありません。

産経ニュースによれば、2020年11月末に、埼玉県警が部下に退職願を書くことを強制させたりした警視に対して、「パワハラ」として訓戒処分になっています。

 

最後に

労働者の権利は確かに認められていますが、労働者自身が正しい知識をもってその権利を行使する必要があります。

ただ、実際は会社の言いなりで辞めている人が多いのではないでしょうか?

残念ながら、会社と話し合うにしても、弁護士に相談するにしても、自分から動かないと誰も助けてはくれないでしょう・・・

ただ、交渉するにしても最低限必要な書類(証拠)ぐらいは知っておかないとどうにもなりません。

そもそも、自分の労働条件を知らないことじたいが、おかしいことはいうまでもありません。

まずは、労働者の権利について興味をもってみてはいかがでしょうか?

そして、労働者の権利を知れば、労働者としての義務についても理解できるようになるでしょう。

私のような個人事業主は、決まった給料はないためいつも追われているような感覚がありますが、雇われれば定期的な収入(報酬)が約束されますよね。

当然、その報酬に対する権利と義務が発生します。

ただし、「雇う側」も「雇われる側」も違法なことをしてはいけません。今回は、そういうお話しでした。


参考

ベリーベスト法律事務所
https://best-legal.jp/dismissal-notice-2-20456

マイナビ転職
https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/caripedia/02

HR NOTE
https://hrnote.jp/contents/roumu-risyokuhyou-20200625/

 

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