子どもの写真がデジタル誘拐? SNSと子どもの写真

 

この記事では、「子どもの写真:SNSアップの危険性」について説明しています。

 

SNSが当たり前となり、自分の顔は公開しないけど、子どもの写真は公開しているパパさんママさんもいらっしゃるのではないでしょうか?

ただ、その子どもの写真が後になってから、問題を引き起こしてしまうかもしれません。

今回は、「SNSとデジタル誘拐」についてご紹介します。

 

「デジタル」の誘拐?

「誘拐」とはいえ、本当に子どもが誘拐されるわけではありません。

ここで誘拐されるのは、デジタル上のあなたの子どもです。

「?」ですよね・・・

つまり、インターネット上に投稿した子どもの写真を第三者が無許可でダウンロードし、「自分の子どもの写真!」と称してSNSなどに掲載することをいいます。

とはいえ、そもそもどうして他人の子どもの写真を使うのでしょうか?

 

デジタル誘拐の目的は?

デジタル誘拐の主な目的は、『かわいい子どもの写真を投稿することで、「カワイイのコメント」や「いいね」をたくさんもらうことが目的』と言われます。

ただ、もしも顔見知りの人がその人のSNSを見れば、嘘がすぐにバレてしまいますよね・・・

そのため、普通はやらないと思いますが海外ではすでに引き起こされています。

面識のない男性が、「自分の娘」としてフェイスブックに勝手に娘の写真を悪用していた事例。

Texler / Pixabay

 

デジタル誘拐でなにが起こる?

少なくとも、自分の子どもであるかどうかについては、両親なら証明することができますよね。

日本なら、「子どものマイナンバー」「幼稚園や学校」に通わせ、そもそも一緒に暮らしているわけですから簡単に証明できるでしょう。

それでは、例えばデジタル誘拐をした人達が、犯罪を起こした場合はどうでしょうか?

事件にもよりますが、こんな時、調べ上げられネット上でその家族がさられることも珍しくなくなりました。

もしも、その中でデジタル誘拐された無関係の子どもの写真が、SNSからでてきたらどうなるでしょうか?

おそらく、調べることもせずに「犯人の子ども!」として、さらされることになるでしょう。

それでは、そもそも誰が子どもの写真をSNSにアップしているのでしょうか?

→当然、多くの場合は「子どもの親」がアップしている。

ただ、子どもの写真をSNSで公開するリスクは他にもたくさんあります。

 

子どもの写真は特に危険!?

もちろん、子どもに限ったことではなく、そもそもSNSに素顔をさらすことはリスクが高い行為です。

とはいえ、普段なにもなければ注目されることはありませんが、一度でも「事件・事故」を引き起こせば注目されることになってしまいます。

仮に、「誰かを助けた!」という賞賛されるような内容であったとしても、100%の人が賞賛してくれることはありえません。

また、その後、もしも「万引きした!」なんてことがあれば、あっという間に好評が悪評に変わることも珍しくありません。

このように、そもそも素顔をさらすことはリスクが多いことは知っておく必要があります。

しかも、その悪意が自分の身を守れない。ましてや、SNSの写真がアップされていることすら知らない小さい子ども達にとって、さらに危険な行為になるかもしれません。

 

顔写真の悪用

以前の記事でも紹介していますが、すでに誰もが簡単に「ディープフェイク」をすることができてしまいます。

ディープフェイクというのは、動画の「自分の顔」と「他人の顔」を違和感なくすり替えることができる技術のことです。

 

「ディープフェイク」については、こちらの記事で紹介しています。

動画が証拠にならない!? 「ディープフェイク」ってなに?

すでに、動画でも違和感なく顔のすり替えができてしまうため、画像ならなおさら簡単に加工できてしまうことが分かるのではないでしょうか?

もしも、子どもの写真から居場所を突き止められれば本当の誘拐に繋がる危険性まであります。

基本的には、住所を特定されたとしてもほとんどの場合、なにか起こることはありません。

ですが、空き巣が狙いやすい場所であったり、外出中であることがわかる投稿だったりと、狙われやすい条件があれば注意する必要があることはいうまでもありません。

また、子どもにとっては小さい子どもの自分の姿がSNSに勝手にアップされているわけですから、それがいじめの原因になる可能性まであります。

 

被害は1つじゃない!

子どもの写真をSNSにアップする行為は、現在と将来にわたって本人が意図せず被害を被る危険があります。

少なくとも、将来、虐められるかもしれない写真(トイレやお風呂、きょうだいを虐めているなど)をアップすることはやめた方がいいでしょう。

そもそも、少し前までSNSはなく家族の思い出はあくまでも家族だけの物でした。

その思い出を、不特定多数の人に拡散するわけですから、むしろ何も起きない方が不自然でしょう。

できれば、スタンプなどで顔が分からないように加工することをお勧めします。

仮に、グループ内だけで公開しているにしても、そのグループが永遠に続くことはないですよね・・・

写真の取扱いは、「いつ・どこで・誰に」迷惑をかけるか分かりません。

使わないアカウントはすぐに削除する必要があります。

 

最後に

デジタル誘拐の怖い点は、そもそも不特定多数の人に悪用される可能性がある点です。

しかも、一度ネットに公開してしまうと完全に消すことは難しいです。

そのため、半永久的に悪用されるリスクがあることを知っておくべきでしょう。

もちろん、子どもの写真を公開することが、友達関係や生活のモチベーションなどさまざま面でメリットになることも理解できます。

特に、今年はコロナの影響で外出が難しくなりましたよね。

 

ただ、だからといって無防備に子どもを危険にさらしていいことにはなりません。

SNSにアップする前に、「どんな人が見るのか?この写真を見せても大丈夫なのか?」と、考えてから投稿するようにした方がいいでしょう。

ネットで素顔を公開することは、それだけ危険な行為だと言うことを知っているだけでも、今後の対応も変わってくるでしょう。


参考

ダヴィンチニュース:「デジタル誘拐」や性的被害まで…SNSに載せた我が子の写真がもたらす悲劇/『あなたのスマホがとにかく危ない』⑥
https://ddnavi.com/serial/603025/a/

NOMORE情報漏洩:デジタル誘拐の危険…!?子供の写真をSNSに載せる前に絶対に気をつけること
https://www.motex.co.jp/nomore/casestudy/3000/

 

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