ワイパーは精密機器! やってはいけないワイパーの使い方?

 

この記事では、ワイパーの危険な使い方についてお伝えしています。

 

車を運転しているとき、ワイパーが気になったことはありませんか?

かくいう私も、ワイパーが動いたときに「不快な音」や「にじみ」などを体験しています。

さらに言えば、ワイパーのゴム部分が破れてしまい、ワイパーの機能を果たさないことまでありました・・・

今回は、そんな「消耗品であるワイパーの使い方」についてご紹介します。

 

そもそも「ワイパーの役割」は?

ワイパーをよく使う場面と言えば、雨天時の走行中に視界を確保するために使用しますよね。

つまり、普通に考えれば見たとおり「水滴をガラス面から取り除くことがワイパーの役割?」と考えるのではないでしょうか?

ですが、実は違います。

ワイパーは、ガラス面に付着した水滴を拭きながら、薄く均一な膜を作ることで視界を確保しています。

単純な話し、雨天時に降り続ける雨粒をワイパーで取り除きつづけることは不可能です。

そもそも、雨が降っているわけですから、フロントガラスはワイパーを作動させてもずっと濡れた状態になっていることは理解できるのではないでしょうか?

StockSnap / Pixabay

つまり、「雨を全て取り除こう(拭き取ろう)!」とするのではなく、「ガラス面の水分を均一に伸ばす役割」これがワイパーの機能です。

あくまでも、ワイパーの目的は視覚確保であってフロントガラスの水分を全て拭き取ることではありません。

それでは、どうして水分を均一に伸ばすことで視界が確保できるのでしょうか?

 

フロントガラスの水分が均一?

例えば、海や川では水面から魚をみるとユラユラとはっきりとは見えませんよね。

ところが、水族館の水槽やゴーグルをかけた状態だと、キレイに魚を観察できますよね。

こういった見え方の違いは、光の屈折が関係しています。

→水族館などでショーケースの魚がクリアに見れるのは、光が屈折することなく見ることができるため。

つまり、車のワイパーは、人工的にフロントガラス面が均一な水の膜になるように機能することで、雨天時のドライバーの視界を確保し続けています。

それでは、どうやって均一な水の膜を作り出しているのでしょうか?

 

ワイパーの役割は繊細!

それでは、フロントガラス面の水分を一定に保つにはどうすればいいと思いますか?

A.ガラス面に接しているワイパーゴム全体に、均等な圧力が掛かっていること

 

コレって、すごいことですよね。

逆に言えば、ワイパーゴムに均等な圧力をかけられなくなれば、その時点でワイパーを作動させても視界が確保できないことになってしまいます。

 

 

ちなみにワイパーの構造は・・・

  1. ワイパースイッチ
  2. ワイパーモーター
  3. リンクアーム
  4. ピボット
  5. ワイパーアーム
  6. ワイパーフレーム
  7. ワイパーゴム

この7つの部品から成り立っています。


例えば、雨が降ってきてドライバーがワイパーを作動させたとします。

ワイパースイッチを「ON」にすることで、ワイパーモーターが回転。回転の動きが、「リングアーム」と「ピポット(支点)」を経由して、ワイパーアームに伝わります。

そして、ワイパーゴムがガラス面を拭き取って(水の膜を一定にして)いきます。

ワイパーの金属レールが、押し付ける力を均等に保つ役割を担っている。

 

こうやって、各部分が連動して繊細な動きをすることで、私達は雨天時であっても安心して車を運転することができています。

ただ、ここまで繊細な動きが必要なワイパー機能はいつまでも続くわけがないですよね・・・

 

ワイパーは交換した瞬間から劣化し続けている!?

そもそも、ワイパーはフロントガラスの外側に取付けますよね。

つまり、使用の有無に関わらず常に・・・

  • 油分
  • ホコリ
  • 紫外線
  • オゾン

などにより、徐々に劣化が進んでいくことになります。

その結果、「スジ」・「拭きムラ」・「拭き残し」・「にじみ」・「鳴き」・「ビビリ」といった症状が出たら、ワイパーゴムの交換時期の目安となります。

→ワイパー劣化によるこれらの症状は、「Bosch Japan」の動画で詳しく説明されています。

ちなみに、ワイパーゴムを交換しても同じような症状が出るようなら、ワイパーブレードの劣化が原因の可能性があります。

ワイパーは、繊細な働きをするため定期的な交換が必要になります。

  • ゴム:交換目安→6ヶ月
  • ブレード:交換目安→1年

 

やってはいけないワイパー動作とは?

例えば、ガラスに黄砂などが大量に付着している状態でワイパーを作動させてしまうと、ワイパーのゴム切れだけでなく、ガラスを傷つける可能性まであります。

そもそも、劣化ではなくワイパーゴムが汚れている場合も、その汚れの影響によりガラス面に均一にゴムを密着させることができなくなります。

その結果、「拭きムラ」や「音の発生」につながることもあります。

そのため、「前回の洗車から時間が経過している」「強風で砂埃や花粉が大量に飛んでいた」場合は、特にワイパーゴムが汚れているかもしれません。

ワイパーゴムは、濡らした雑巾などで簡単に拭くことができる。


ご存じの方も多いとは思いますが、そもそもワイパーは乾いた状態で使わないことが基本です。

また、車のフロントガラスなどは、運転する前に拭いた方が埃を取り除けるため安心です。

ちなみに、窓が汚れていることに気付いてウォッシャー液を吹き付けて、ワイパーを作動させてしまうと「砂」や「埃」などで傷が付くだけでなく、白く筋スジになってしまいます。

MichaelGaida / Pixabay

さらに言えば、今年(2021年)の冬は雪がたくさん降りましたよね。

普段降らない私の地域にも車の屋根に積もるぐらいは降ったため、多くの地域で積雪を感じたのではないでしょうか?

実は、この雪の重みがワイパーを痛めてしまいます。

冒頭でもお伝えしたように、ワイパーは繊細な装備ですので例えば、角度が少しくるっただけで正常に働かなくなります。

そのため、大雪が予想されたらワイパーをたてておきます。

雪が降らなかったとしても、寒さでワイパーが凍結してガラスにへばり付いてしまえば、ゴムが剥がれるなどの破損が引き起こされるかもしれません。

そのため、やはり予報で「寒波が・・・」なんて報道があれば、ワイパーを立てておいた方が安心かも知れません。

 

最後に

普段、何気なく使っていたワイパーは実は精密機器です。そして、吹きさらしの状態になっているため、劣化も環境によっては早く進んでしまいます。

そのため、定期的に個人で点検が必須な装備の一つでもあります。

ただ、ワイパーを長持ちさせる秘訣の一つは、「フロントガラスやリアガラスを清潔に保つこと」だと言えるでしょう。

そして、たまにはワイパーゴムの清掃もしてみて下さいね。


参考

JAF:[Q]ワイパーブレードの交換時期と交換方法は?

チューリッヒ保険会社:ワイパーが引っかかっている音?ワイパーの「ビビリ音」の原因と対策とは?

マルエヌ株式会社:ワイパーについて知る

 

 

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