久しぶりに「株」についてご紹介します。
コロナ禍の影響で持ち株がどんどん下がっている今日この頃ですが、私が持っている株(保有銘柄)に、「有償増資が発表された」とのことでお知らせがありました。
今回は、「有償増資ってヤバイの?」についてご紹介します。
有償増資は危険?
そもそも、有償増資が発表された株は1株100円以下の超低位株で、俗に言う「ボロ株」です。
私が、投資1年目で取りあえず安い株として初めて購入した、投資家デビューの思い入れのある株でもあります。
ボロ株は、倒産する企業の株も多くあるのですが、当時の私は「儲かれば・・・」なんて甘い考えて1000株単位で購入していました。(当時、仮想通貨で「億り人」なんて話題になっており仮想通貨関連の株を購入)
→ここまで書けば、私がなんの株を買ったのか分かる人には分かるでしょう・・・
結局、数年かけて半値以上も下がってしまいましたが・・・
そんなおり、「有償増資」という聞き慣れないお知らせが届いたため、「ついに上場廃止が近づいたのか?」と思い調べてみました。
そもそも「増資」ってなに?
増資というのは、「株式会社が資本金を増加させること」です。
一般的には、資本金の調達等を目的とした新株発行により行われるため、新株発行のことを「増資」と言うこともあります。
ちなみに、「お知らせ」の備考を確認すると新株予約権無償割当と書かれていました。
「新株予約権無償割当」については後述するとして、このまま増資について説明を続けます。
「無償増資」と「有償増資」
増資が、「資金調達のため」となると「やはりいよいよか・・・」なんて考えてしまいますが、どうやら必ずしもそうとは限らないようです。
- 新しい設備の導入(設備投資)
- 従業員を増やす
- 財務の強化
といった理由の場合もあるため、企業の経営状況を見ることが大事になります・・・
さて、そんな増資の方法には「無償増資」と「有償増資」があります。
ワンポイントアドバイス! ~「無償増資」と「有償増資」の違い~
無償増資は、株主から払込金を受け取らず、会社の他の資産を振り替えて、新株を割り当てる方法です。
ですが、有償投資は投資家から払込金をとって新株を発行します。
無償増資の目的は・・・
- 会社の資本構成の是正
- 株主への利益還元
などが理由です。
有償増資の目的は・・・
- 設備資金や営業資金が必要なとき
- 借入金が膨らみ資本構成が悪くなったとき
こういった時に「有償増資」が行われます。
どちらにしても、増資を行う時の会社の経営状態は必ずしも良好とは限りません。それこそ、経営状態が悪化し、その資金繰りのために増資が行われる場合もあります。
ちなみに、コロナ禍だからといって全ての企業の株価が下がり続けているわけではありません。ランキングを確認すれば、大幅に上げている企業もあります。
どんな時代でも、経営がしっかりしている企業は存在しています。ただし、自社株買いで株価を無理矢理上げている場合は別です。
例えば、任天堂のように「どうぶつの森」が爆発的にヒットした。とか、現時点(2020年8月)で仮想通貨が高騰してきたとか、「株主を期待させる」そんな根拠がある企業の増資なら期待できますよね。
もちろん、業績動向の確認は必須になりますが・・・
それでは、なぜ企業は「有償増資」という方法をとるのでしょうか?
「有償増資」にはどんなメリットがあるの?
もしも、「銀行借り入れ」や「社債発行」による資金調達の場合なら、元利金(「元金:借りたお金」と「利息」)を返済しなければいけないですよね。
ところが、有償増資による資金調達は、資金を返済する必要がありません。そんな有償増資には、以下の3つの方法があります。
- 株主割り当て・・・新株引換え権を株主に与える
- 第三者割り当て・・・縁故者に新株引受権を与える
- 公募・・・不特定多数の一般投資家から応募者を募る。
つまり、「すでに株主になっている人」・「会社にゆかりのある人」を選ぶ場合は、新株引受権を与えることになります。
*「新株引受権」というのは・・・
(1)新株を優先して引き受ける権利
(2)会社から一定の条件で新株または自己株式の交付を受ける権利
ということになります。
さて、それでは「新株予約権無償割当」について見ていきしょう。
そもそも「新株予約権」ってなに?
新株予約権は、2002年4月の商法改正により「新株予約権制度」が創設されました。
株式を一定の条件で取得できる権利を「新株予約権」と言いますが、新株発行とは関係なく与えられるため、「新株引受権」とは性質が異なります。
とういのも、新株予約権を発行した株式会社に対して権利を行使することで、その株式会社の株式の交付を受け取ることができる権利だからです。
つまり、新株予約権証券の所有者は、「新株予約権」を行使して一定の行使価格を払い込むことで、会社に新株を発行させる、または会社自身が保有する株式を取得することができます。
ですが、この「一定の行使価格が無償」であるため、無償割当と呼ばれます。
それでは、「新株予約権利無償割当」についてもう少し見ていきましょう!
「新株予約権利無償割当」とは?
新株予約権利無償割当は、ライツ・オファリングとよばれ、「ライツ」とは権利のことです。
そして、新株予約無償割当は、一般的に「市場価格よりも低い価格でその会社の株式を購入できる権利」を無償で受け取る
ことができます。
実際、私に届いた「お知らせ」にも、市場価格の約半分ほどの価格になっています。
→今回の場合なら、「そもそもボロ株が買ったときよりもすでに市場価格は半値以下になっていますが、今回はさらにその約半値で購入できる権利」ということになります。
そして、株式と同じように市場で売買することができ、通常の銘柄コードの末尾に「9」がついた5桁
になっていることが特徴です。
この新規予約権の取得は簡単で、権利確定日(決算日を含めて3営業日前の権利付最終日まで)に保有していればいいだけです。
問題は、この権利をどう使うかです。
権利は放っておいたら消失する!?
そもそも、銘柄によって「権利を行使する期間」や「権利を売買する期間」が決まっています。
つまり、私がすることは、その期間中に・・・
- 権利の行使
- 権利の売買
- 権利の放棄
これらのいずれかを、「選択」することになります。
さて、「権利の放棄」についてですが、これには「コミットメント型」と「ノンコミットメント型」の2種類があります。
コミットメント型
新株予約権を発行会社以外のすべての株主に対し、保有する発行会社株式の数に応じて無償で割り当て、かつその新株予約権が上場され市場で売買できるなど、既存株主に対して配慮された資金調達手法です。
ノンコミットメント型
権利行使期間内に行使されなかった新株予約権は、失権(消滅)し、当初予定した金額の資本の調達が実現できない可能性がある資金調達手法です。
今回は、「ノンコミットメント型」になるため、なにもしなければせっかくの権利は消失して終わることになります。
最後に
株投資をしていると、新しい言葉がどんどん出てきます。そして、「株主」になったので、最悪の状況にならないためにその言葉の意味を調べていくことになります。
ですが、調べるだけではもったいないので、頭の整理をするためにも、実体験ベースで紹介しています。
ただ、私のような素人からすれば、やはり株投資はどこまでいってもギャンブルなのかもしれません。
チャート分析や業績などを「見る」と言いますが、株は「上がる」か「下がる」かのどちらかしかありません。
どんなに業績がよくても売られれば下がりますし、逆もまたしかりです。また、今回のような世界中を巻き込む不測の自体が起きれば、なおさらいつ回復するのか分かりません。
今回の有償増資についても同じです。どういった理由で、有償増資をするのか?
業績を見ていると、芳しくありません。ただ、最近は仮想通貨も上がってきたしな・・・
そんな迷いもあります。
ただ、そもそもがボロ株です。ということで、せっかくの権利なので痛手にならない範囲で株数を増やそうと考えています。
皆さんなら「新株予約権利無償割当」の権利をもらえるとしたら、どうしますか?
参考
楽天証券株式会社:ライツ・オファリング
→https://www.rakuten-sec.co.jp/web/domestic/stock/rights-index.html#rights_a
金融大学:増資(1)有償増資と無償増資
→https://www.findai.com/yogo/0220.html
野村證券
→https://www.nomura.co.jp/terms/japan/si/sinkabuhikiukeken.html
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