耳に水が入ると中耳炎?本当は○○! 鼻と耳はまさにつながっている

子育てをしていると、「プールで水が入った・・・」「鼻水がうまくかめずに・・・」といった具合に耳で起こるある病気を心配することが多くなります。

何だと思いますか?

答えは、中耳炎です。

ですが、子どもが特になりやすいとはいえ、中耳炎の症状やどういったことに気をつければいいのか、意外と分からないことがたくさんあります。

そもそも、本当にこういったことが原因で中耳炎になるのでしょうか?

今回は、「知って欲しい中耳炎のポイント!」についてご紹介します。

 

中耳炎ってそもそもなに?

喉や鼻にウイルスが付着し、耳管(じかん)を通って耳に入り込み炎症を起こすと中耳炎が起こります。

子どもが中耳炎になりやすい理由は・・・

  • 耳管が太い
  • 耳管が短い
  • 耳から喉までの傾斜がゆるやか

といった理由で、そもそも細菌やウイルスが侵入しやすく中耳炎になりやすいという特徴があります。

また、生後半年~1歳・2歳ぐらいがピークで5歳ぐらいまで非常に多い病気なんですが、これは大人と比べて抵抗力が弱いためといわれています。そのため、5歳を過ぎると抵抗力もつき、中耳炎になることも減っていきます。

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→5歳以上で中耳炎がなくなるわけではないので、注意は必要です。

 

子どもに多い中耳炎の種類

子どもに多い中耳炎は、「急性中耳炎」と「滲出性中耳炎」の2種類があります。また、大人に多い中耳炎は「慢性中耳炎」や「真珠腫性中耳炎」などがあります。このようにひとことで、「中耳炎」といってもいくつも種類があります。

今回は、子どもの中耳炎についてですので、「急性中耳炎」と「滲出性中耳炎」についてご紹介します。

急性中耳炎

風邪・感染症・大量の鼻水・鼻すすりが原因でなることが多い中耳炎です。

【特徴】

  • 耳の痛み
  • 耳だれ
  • 発熱
  • 耳に手を当てる
  • 耳が詰まったように感じる
  • 難聴

といった特徴が見られます。

*赤ちゃんの場合は、耳をよく触ったり・急に泣き出すといった症状が見られることもあります。

急性中耳炎は、短期間で治ることが多いですが耳の異常・違和感だけでなく発熱を伴う場合があります。


→急性中耳炎や滲出性中耳炎は治らないと、反復性中耳炎などに移行します。

急性中耳炎は3~4歳の子どもに多いですが、反復性中耳炎は2~3歳の子どもに多く見られます。初めて急性中耳炎にかかった年齢が低いほど中耳炎を繰り返しやすいといわれています。

sweetlouise / Pixabay

 

滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)

急性中耳炎のように、耳の痛み・発熱・耳だれなどの症状がありません。そのため、そもそも気づきにくく治りにくい中耳炎でもあります。

【原因】

  • 急性中耳炎を放っておいた場合に起こる→痛みがなくなるが治ったわけではなく、実は病状が悪化。
  • 鼻すすりが癖になっている。
  • アレルギー性鼻炎など、鼻水が長い間出ている。
  • 急激な気圧の変化(飛行機など)

といった原因があります。

 

【子どもの行動】

  • 耳を頻回に気にしている。
  • 呼んでも振り向かない、返事をしない。
  • テレビなど、音量を大きくするまたは近寄って聞くようになった。

こういった行動が見られた場合、滲出性中耳炎が疑われます。

Counselling / Pixabay

 

中耳炎を防ぐには?

鼻水を溜めないことが一番の対処法になります。

鼻の正しいかみ方については、こちらの記事で紹介しています。

鼻かみのやり方1つで身体へのリスクが増加! ~子どもに教えるべき正しいかみかた~

病院における治療は?

耳管通気療法

鼓膜に空気を送り込むことで、鼓膜の張りを元に戻すような処置がおこなわれます。

(鼻水をすすることが癖になると、陰圧により鼓膜がへこんでしまうことがある)

治療を続けても改善しない場合は、入院して「鼓膜切開」や「チューブを留置」といった手術が必要になることもあります。

最初にもお伝えしましたが、中耳炎は鼻すすりをやめて鼻水を溜めないことが、個人でできる一番の解決策になります。そのため、正しい鼻のかみ方を子どもに教えることが中耳炎の予防になります。

Bru-nO / Pixabay

 

最後に

病院によって、プールや入浴を中止する病院もあれば、許可する病院もあります。中には、「水が耳に入っても中耳炎になることはない・悪化することもない」と紹介している病院もあるほどです。

つまり、入浴やプールは受診した病院によって判断が異なります。もちろん、中耳炎の状態が悪い場合は中止するように指示があるでしょう。

もし水泳・入浴の許可があっても、鼻から水を吸い込まないようにした方が安全です。→鼓膜が破れている。泳ぎ方がわるく鼻から水を吸い込んでしまうなど、そういった場合はプールを中止するよう指示がでる可能性が高いです。

*プールの水が耳から入れば外耳炎プールの水が鼻から入れば中耳炎の危険性が特に高くなります。

→忘れてはいけないことは、「中耳炎は鼻を経由して起こりやすい炎症」だということです。

ちなみに、耳から水が入って起こる炎症は外耳炎がほとんどです。外耳炎については、次回の記事で紹介します。


参考

医療法人社団ナイズ
https://www.caps-clinic.jp/kyuseichu

萩窪中尾耳鼻咽頭科医院
https://www.sas3387.jp/chujien

たかはし耳鼻科
https://takahashi-ent.jp/cases_commentary/index2/

 

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