皆さんは、毎日情報を何かしらの形で受け取っていますよね。
you tube・個人ブログ・テレビ・新聞など。
あげていくときりがないですが・・・
特に、you tubeは自分の好みに合わせて無限とも思えるようなコンテンツを自動再生にすれば終わることがありません。
ただ、人間の脳にも情報処理ができる能力が決まっています。
今回は、「マルチタスク」についてご紹介します。
マルチタスクってなに?
もともと「マルチタスク」とは、複数のタスクを同時並行して実現するコンピューターのシステムのことをいいました。
- マルチ=複数
- タスク=仕事
今回紹介する「マルチタスク」は、これを人間に当てはめたものです。
あなたの職場でも、同時に複数の仕事をこなす属にいう「仕事ができる人?」がいらっしゃるかもしれません。
ですが、その人は本当に優秀な人なのでしょうか?
また、その人がマルチタスクをしているのならば、本当に仕事をどんどん片づけることができているのでしょうか?
まずは、具体的にマルチタスクの例を紹介していきます。
マルチタスクの例
- 電話対応しながらメールの返信をしている。
- テレビを見ながらご飯を食べる。→ご飯の味があまり感じなくなっています。
- 携帯で電話しながら自転車を運転する。
など、「~しながら」の状態がマルチタスクです。
*ただし、いつものマラソンをしながら音楽を聴くなど、無意識(自動的)にできることと組み合わせる場合はマルチタスクにはなりません。
マルチタスクをするとなにが起こるの?
そもそも人間は基本的にシングルタスク(1つのこと)しかできない!
私の経験からご紹介します。
私は、ケアマネをしていたのですがケアプランを作成中に電話が鳴ります。当然、電話にでますよね。
ところが、電話を聞きながら自分が書いたケアプランをチェックしていると、電話の内容がなかなか入ってこなくなります。
そのため、私の場合は電話のときは電話対応に集中するようにしていました。
さて、私の能力の問題もあるかもしれませんが、そもそも人間の脳は基本的に1つのことしかできなくなっています。
例えば、あなたが会議の資料を作っているときに新入社員からマニュアルについて質問されたとします。その後、また会議の資料作成に戻ります。
これが普通です。
もし、誤字脱字のない完璧な会議の資料を作りながら、完璧に新入社員の質問に答えられたならあなたはマルチタスクができる人に入っているかもしれません。
ですが、ほとんどの場合は「自分の手を止める」か「資料を作りながら、新入社員に適当に相づちを打つ」ことになっていませんか?
中には、仕事中に声をかけると怒鳴る人もいますよね・・・
*マルチタスクに向いている人はたったの2%
→世界人口:国連発表 2019年の世界人口約77億人→世界に約1億5400万人もいる計算。
→日本人口:約1億2千万人→日本には、約240万人がマルチタスクに向いている人がいます。
この人数を多いか少ないかはそれぞれの感覚で感じてもらえればいいですが、100人中約2人しかいません・・・
マルチタスクは、効率が落ちる!
それでは、なぜ複数のことができるのかといえば脳が仕事を切り替えているためです。
マルチタスクができる人は、その切り替えを早くやっているだけです。
A:相手先への電話 B:プロジェクトの資料作成 C:会議録の作成という仕事があったとします。
A~C全ての期限が1時間後だったとします。
あなたならどうやって片付けますか?
私の場合なら・・・
- 電話が繋がるか分からないため、まずはA:電話を最優先します。
- 簡単に作れそうなC:会議録。
- 時間のかかりそうなB:資料作成
の順番にやっていきます。
ところが、焦るあまり全てを一気に取りかかろうとする人はいませんか?
電話をかけながら、会議の資料とプロジェクトの資料を出してそれぞれ別ウィンドウで入力するような・・・
ただ、この場合注意力が散漫になっているため電話で伝えるべきことが複数あった場合、伝え忘れるかも。
会議の資料とプロジェクトの資料を交互にやってどこまで書いたか分からなくなる。
なんてことも起こります。
もし、本当にパソコンのように同時進行(マルチタスク)ができるなら混乱なんてそもそも起きません。実際、パソコンは画面を2つ開いただけでフリーズするなんてことはありませんよね。
つまり、マルチタスクは切り替える必要があるため、脳に負荷がかかり効率がかなり落ちることになります。
誰もが経験していると思いますが、別作業に切り替えようとするとズレが生じますよね。「アレッ!どこまでやったっけ?」みたいな・・・
これが何度も繰り返されると戻ってこれなくなるかもしれません。
*人間の集中力は発揮されるまでに時間がかかるにも関わらず、何度も途切れることになりその結果、効率がかなり落ちることになります。(私の場合は、電話が一番の「集中力分散の敵」でした)
→ただでさえ、電話が鳴れば集中力が落ちるのに普段からマルチタスクをしてしまえば集中できる時間がなくなってしまいます。
マルチタスクは、満足感・達成感だけが残る
マルチタスクをすると脳は、別の作業に切り替える必要があるため余計にエネルギーを使うことになりますよね。
精神的には、「仕事を頑張った!」と思えるかもしれませんが結果的に仕事はそれほどはかどっていないでしょう。
例えば、真夏にエアコンもかけずに熱い部屋でヘトヘトになって仕事をやっても集中できないですよね。同じように、マルチタスクは疲労感を味わえますが自分自身に無意味な負荷をかけているだけの状態です。
*どれだけ仕事の量や質が変わるかは、実際に1つの仕事を集中的に順番にやったときと、複数のことをやりながら仕事をしたときで比べてみると分かりやすいですよ。
→私の場合なら、マルチタスクで同じ内容の記事を書くと、終わる時間がまったく違います。(約1時間遅くなる)
また、分かりにくい事例になってしまい質も落ちてしまい結局、書き直すことになります。
脳への悪影響!?
マルチタスクに関する研究は世界各国で行われており、今や「百害あって一利なし!」が通説になっています。
というのも、脳へのストレスが積み重なっていくため「IQの低下」や「認知症」のリスクまでいわれています。
例えば、you tubeを見ながらスマホゲームをしていると「記憶力が落ちてきた・・・」なんてことになりえます。
あなたが意識しなくてもできるタスクと組み合わせる(家事をしながら聞き流せる音楽を聴くなど)ならマルチタスクにはなりません。
ですが、好きなアーティストを意識的に聞こうとしながらメールを打つとなるとマルチタスクになります。
意識して行うことを2つ以上組み合わせることは、マルチタスクです。
あなたは、100人の中の2人に入っていますか?
最後に
マルチタスクを続けていると、意識しなくてもできる不要な仕事を自分で作ってやるようになっていきます。
例えば、必要以上にたくさんの資料を作ることにばかりに時間をかけている同僚はいませんか?
勉強する前の掃除だけで終わってしまっていることはないですか?
マルチタスクは、ストレスと達成感をどんどん生産していきます。ですが、その結果は生産力の低下や脳への悪影響など「百害あって一利なし」の状態に追い込んでいきます。
自分が、マルチタスクに向いているかどうかは自分で分かりますよね?
本当にマルチタスクができる少数派なら、仕事は誰よりもスマートに素早く完了できてますよね?
それができていないなら、やることをメモにして早く終わりそうなタスクを同じカテゴリー分けしてこなすように心がけていくことが大切になります。
私がやってしまっていたのは、自分がやっていた仕事よりも上司から新しく頼まれた仕事を優先的にやってしまっていたことです。
こうなると、自分がやっていた仕事を気にしながら頼まれた仕事をすることになり効率が落ちます。最悪なのは、自分の仕事が間に合わない場合です。
→上司からの依頼が多くなれば、自分のやり残した仕事が分からなくなるかもしれません・・・
「優先順位を付けて」とよく言われますが、職場でも自宅でも1つの仕事に集中できる環境を作っていくことが精神的にも身体的にも健康でいられます。
まずは家庭での、「ながらスマホ」を見直してみてはいかがでしょうか?
参考
forzastyle
→https://forzastyle.com/articles/-/56273
東洋経済online:「マルチタスク」での仕事が極めて非効率な理由
→https://toyokeizai.net/articles/-/277954?page=2
TECH NOTE
→https://tech-camp.in/note/pickup/49243/#i-4
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