プレゼント

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お誕生日やクリスマスなど、子どもへのプレゼントをどうしようかとはりきるパパさんも多いかと思います。

実際、「それはまだ早いでしょ!」とママさんに怒られているシーンを見かけることがあります。

ママさんは正しい。気を付けないとそのおもちゃは子どもの命に関わるかもしれません。

今回は、そんなおもちゃの安全と事故について紹介します。

おもちゃは安全じゃないの?

そもそもおもちゃには、「STマーク」という日本玩具協会が定めた安全基準があります。

1971年に出来た制度で、もうすぐ50年という歴史ある基準です。

さて、そんなSTマークは欧米先進国にも例がないほど厳しいもので玩具業界によって「注意深く作られた安全に使用できるおもちゃ」の証明になります。

 

「ST(セーフティ・トイ)マーク」=「安全玩具マーク」

『検査項目』

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①おもちゃの形状や強度に関する調査

  • おもちゃの先端が鋭くない。
  • 子どもの喉にとどかない。

といった検査が行われます。

②可燃性の検査

ぬいぐるみや子どもが身に付ける玩具などに、セルロイドといった燃えやすい材質が使われていないかを検査しています。

③化学物質の検査

厚生労働省が定める食品衛生法の基準だけでなく、ヨーロッパの安全玩具基準(EN71)なども検査項目として取り入れられています。

 

保証はあるの?

以前、ベビーカーの記事でSGマークについて紹介しました。

STマークには、SGマークと同様に損害倍証に対する保証制度があります。

SGマークに関する記事はこちらから

危険!人ごとではないベビーカー事故の事例を紹介します!

損害賠償に対する保障制度があります。

STマークが付いた玩具で事故が起こった場合、

  • 被害者に対して、必要な賠償等が行えるようになっています。
  • 企業に対して、企業が支払う損害賠償に対する保障制度が設けています。(消費者の事故保証のため)

*STマークの対象年齢は、14歳までの子ども用玩具に適応されます。

 

対象年齢

事故事例

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『事例』

①幼児がハンドスピナーの部品を誤飲。

→ST基準でも、回転中に外れる可能性のある付属部品がないことが新たに要求事項に加わりました。

②乳幼児のボタン電池の誤飲

→誤飲時に食道にとどまった場合、放電の影響で僅か1時間でも潰瘍ができて穴が開いてしまうといった重篤な症状がでる場合もあります。状況によっては死に至ることもある危険な事故です。

乳幼児による玩具の事故は後を絶たない。

①安全基準の見直し

どんなにSTマークで玩具の安全性を確保できたとしても、例えばハンドスピナーのように新しい玩具が出てきた場合、想定外の壊れ方をする場合があります。その場合、従来の検査項目では万全ではないことがあります。そのため、今回のように新しく安全基準を見直すということになります。

②対象年齢

例えば、100円均一のもちゃにもSTマークが付与されています。ですが、「なぜこのおもちゃの対象年齢が6歳以上・12歳以上と高く設定されているの?」と思ってしまう玩具が数多く見受けられます。

どんなに単純な玩具であっても誤飲などの危険があるため対象年齢が高くなっています。特に100円均一のおもちゃは壊れやすいので、対象年齢が高く設定されているのもうなずけます。

→対象年齢は、あくまでそのおもちゃを正しく使える年齢です。100円でそこまでの強度を求めるのはかなり難しいでしょう。

*対象年齢よりも低い年齢の子どもたちに関しては、安全が保証されています。にも関わらず、対象年齢を無視した場合事故の可能性を念頭におく必要があります。

③電池の取り外しにおいてもSTマークの基準がある。

STマークでは、「工具等を使用しないといけない」または、「独立動作した二つの動作を同時に行う必要ある」とされています。

例えば、工具を使わない場合ねじ込み式のように対象年齢に達していなければ電池蓋は開けられない構造になっています。

ですが、例えば親戚からもらった・中古で買った玩具などで、電池蓋が壊れている場合もあります。

また、家にあるものは子どもの対象年齢にあった玩具だけとは限りません。

「STマークがついていれば、玩具が壊れていないか・危険な物がないかを確認しなくてもいい」ということにはならないのでご注意ください。

 

まとめ

対象年齢とは関係なく、玩具を子どもに与えてしまうことはよくあることだと思います。

ですが、なぜその対象年齢が設定されているのか考えてみることをお勧めします。

細かい部品があったり、それほど丈夫でなかったりと、その年齢でなければ正しく遊べないことを対象年齢で示しています。

子どものお誕生日やクリスマスといった大事なイベント。その時は楽しく過ごせても、その後事故が起こってしまえば「なんで買ってしまったんだ!」と後悔してしまいます。

そうならないためにも、玩具選びは慎重に。


参考

一般社団法人 日本玩具協会
http://www.toys.or.jp/st/st_tebiki.html

KAWAI
https://www.kawai.jp/support_faq/toy_about_st/

国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/kodomo_jiko.html

H28年ST基準の改訂に関する説明会
http://www.toys.or.jp/st/pdf/2016/1_st_siryou201602.pdf

 

 

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