赤ちゃんの病気
「乳幼児突然症候群」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないしょうか?
「SIDS」なんて言われ方もします。
原因不明と言われながらも、厚生労働省では発生率が低くなるという理由で3つのポイントが紹介されています。
今回は、「SIDS」の共通点から分かった新説について紹介します。
乳幼児突然症候群(SIDS)とは?
予兆や既往歴もないのに突然なくなってしまう病気。→原因不明!
(原因がはっきりする窒息などの事故とは違います。)
*H29年では、77名の赤ちゃんがSIDSで亡くなっています。(乳幼児死亡原因の第4位)
*1歳未満の子どもに突然の死をもたらせた症候群と定められています。(4ヶ月~6ヶ月までの赤ちゃんに最も多い。)
*乳幼児が主に睡眠中に突然死亡する。
厚生労働省が掲げる3つのポイント
①1歳になるまでは、寝かせる時は仰向けにする。
注意すべきことは、仰向けで寝ていても発生する可能性があるということです。ただ、仰向けで寝ることで窒息も防ぐことができます。
②できるだけ母乳で育てる。
母乳で育てられている赤ちゃんのほうがSIDSの発症率が低いという研究結果があります。
③タバコをやめる
以上、3つのポイントが厚生労働省が注意点として上げられています。
*タバコに関しては、最近流行りの電子タバコも例外なく危険なことが証明されてきています。
タバコに関する記事はこちら
タバコに関しては、発癌性や気管支喘息などあらゆる体の異常をきたす原因になっていることが広く知れ渡っています。抵抗力のない赤ちゃんにとってどれほどの影響があるのか想像するのも恐ろしいです。
母乳育児にこだわりすぎては危険!
一つ大事なことは、粉ミルクがSIDSの危険因子にはなっていないことです。
母乳が赤ちゃんの免疫力を高めることは事実ですが、完全母乳ができるお母さんは約50%です。
厚生労働省がH27年度におこなった「乳幼児栄養調査結果の概要」より
完全母乳の割合は、生後1ヶ月で51.3%・生後3ヶ月で54.7%という調査結果が出ています。
増えたとはいえ半分です。
完全母乳の風潮が強い現在でやっと50%。
「かなり無理をして今の状態になってしまっているのでは?」
と考えてしまします。
母乳はどうしても時間がかかります。また、どれくらい出るかも分かりません。インフルエンザなど授乳できないタイミングもあります。そもそもほとんどでないこともあります。
厚生労働省が掲げているのは、「できるだけ」
「絶対!」ではありません。
あなたができる「できるだけ」を実践すればいいと思います。
妻もよく言いますが、「無理に母乳を出そうとして出るものではない」ので・・・
わが家も完全母乳は不可能なので、ミルクとの混合でおこなっています。
2歳になった息子は、SIDSの危険な時期を問題なく脱しました。
今は、生後3ヶ月の娘。少し皮膚が弱いのが心配ですが元気に育ってくれています。
粉ミルクに関しては、こちらの記事でも紹介しています。
もう一つの原因が提唱されている!?
実は、この3つのポイントだけでなくもう一つ重要なポイントが指摘されています。
それは、体に溜まった熱(うつ熱)を体外に発散することができずに汗をかいて亡くなっている赤ちゃんが非常に多いことです。
SIDS時の共通点
- 夏より冬に多い
- 室温が高温環境
- 布団の着せすぎ
→死亡後、時間が経過しているにも関わらず高体温の赤ちゃんが多い。
→発汗が認められる。
つまり、発見された赤ちゃんの体が冷たければSIDSとは違う可能性が高いという可能性が示されていました。
まとめ
SIDSは原因不明。
そのため、共通点を探しているのが現状です。
どんなに共通点が多くても原因とは関係ないかもしれません。
あくまで可能性の段階です。
分かっていることは、冬に発生しやすく赤ちゃん(私たち)が寝ている早朝に起こることが多い。つまり、気付かないうちに起こっていることです。
また、汗をかいて亡くなっている赤ちゃんが多いということです。
例えば免疫力の点で、「完全母乳のおかげで我慢できる力が強くなっていたのでSIDSになりにくかった!」ということが証明できたとします。ですが、そもそも赤ちゃんにとって高温多湿な環境を整えればこんなことは起こらないということになります。
ですが、原因がわからないので共通点から原因を探っているのが現在の状況です。
参考
厚生労働省がH27年度におこなった「乳幼児栄養調査結果の概要」
→https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000134460.pdf
厚生労働省「睡眠時無呼吸症候群」
→https://www.mhlw.go.jp/content/000375915.pdf
乳幼児突然死症候群(SIDS) – 久保田産婦人科麻酔科医院
→http://www.s-kubota.net/main/medical.htm
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