皆さんは、「IHクッキングヒーター」を使用されているでしょうか?
ガスコンロは、直接火がでますが電気を使用するIHなら「火を使わない安心感」がありますよね。
というわけで、小さい子どもがいてもある程度は安全に使うことができます。
とはいえ、使い方を間違えると火災や事故の危険性があります。
今回は、使い方を間違えると危険な「IHクッキングヒーター」についてご紹介します。
「IHクッキングヒーター」ってそもそもなに?
IH(Induction Heating)は電磁誘導加熱という意味があります。
日本エレクトロヒートセンターによると・・・
交流電流に接続されたコイルの中に金属棒を挿入すると、コイルと金属棒は離れているにも関わらず金属棒は表面から加熱されていきます。
この交流電流によってできる交番磁束を被加熱物を貫通して非常に密度の高い電流、うず電流を誘導(電磁誘導)して、そのジュール熱で被加熱物の表面が加熱されることで温めることができます。
簡単に言えば、IH(電磁誘導)はIHコイル自体が加熱するのではなく、誘導加熱で鍋(磁性体)だけを加熱することができます。
そのため、土鍋やガラスの鍋などではそもそも電気が流れないため誘導加熱が働かず、そういった鍋は使えないということになります。
*土鍋であっても、鍋底に金属を挟んでいるなどIHが使える状態になっていれば利用可能。
IHで発火?
IHクッキングヒータは、持ち運びができる卓上型の電磁調理器と同様に炎や赤熱部がないため、吹きこぼれによる立ち消えもないため不完全燃焼もありません。
ですが、使い方を間違えれば加熱する力が強いため発火の危険性があります。
①金属と天板が1㎝程離れていても金属は発熱する。
以前、グリル鍋をIHで加熱したことで火災事故が発生しました。
グリル鍋の外枠はプラスチック製で、IHに接しているグリル鍋の脚部分はゴム製でした。
つまり、鍋じたいはIHから約10mm離れていたにも関わらず電磁誘導により鍋が熱くなり発火したことが分かりました。
→八尾市のHPでは、IHクッキングヒーターのトッププレート上に高さ15mm以内であれば、鉄系の金属を近づけると鍋等が置かれていると認識してしまい、加熱することが指摘されています。
②天ぷら調理
国民生活センターより
取扱説明書通りに、例えば付属天ぷら鍋に適正量の油を入れて、「揚げ物(天ぷら)キー」を使用すれば設定温度付近(180℃±20℃)に温度制御されるため、目を放さなければ問題ありません。
ところが、煮物や炒め物等で使用する「加熱キー」で天ぷら調理をすると、市販鍋では発火する場合があるようです。
→「空だき状態」で放置すると鍋底の温度が一時的に600℃を越え、傷んで使えなくなった鍋もあったようです。
*最大火力でフライパンを予熱すると、たった1分で鍋底が400℃以上に達したものもあり、この状態で油を注ぐと発火する危険もあります。
IHは高熱になることを忘れてはいけない!
IHの特徴は、なんといっても熱がみえないことです。
そのため、知らない間にスイッチが入っていればかなり危険です。
子どもがイタズラでスイッチを押してしまうかもしれません・・・
使った後は、電源を切ることが基本です。
IHの上にものを置いてはいけない事例を1つ紹介
設置型のIHの場合、ガスコンロとは違い使用していなければキッチンに広いスペースがあるように見えます。
ある人が、IHの上でカセットコンロを置き点火させようとしたところ、カセットボンベが破裂し周囲の物品が破損したという事故がありました。
→知らない間にIHのスイッチが入っていた。
なぜ、IHを使わずにカセットコンロを使おうとしたのか分かりませんが、このように加熱が始まっていても分からないため、かなり危険です。
最後に
IHは使いやすく、火に触れて火傷する心配は確かにありません。
ですが、電力により1分で400℃。また、600℃を越えるほどの熱量が加わることもあります。
ガスコンロなら、目を離すことはそうそうないでしょう。そもそも火の強さを調節して使うのではないでしょうか。
ところが、IHは火力が分かりません。また、スペースとしても使いがちです。
例えば、ガスコンロで高温になるまで温めたフライパンに、油を入れることは普通しないですよね。ですが、IHの場合は火力が分からないため、特に慣れていないとやってしまう危険性が高くなります。
IHを使うときは、くれぐれもご注意下さい。
電力さえあればどこでも使えるため、重宝しますが特に小さい子どもがいるご家庭はご注意下さい。
参考
IH専科
→http://www.suzuki-kogyo.net/ih/tecinfo01.html
日本エレクトロヒートセンター
→http://www.jeh-center.org/induction_genri.html
imidas
→https://imidas.jp/science/?article_id=k-051-027-12-04-g385
コメントを残す