エナジードリンクは、カフェインの過剰摂取になりやすいことは以前書いた記事「カフェインの致死量知っていますか?~大人と子どもでまったく違う~」でも紹介しました。
今回は、そんなエナジードリンクの各国の規制もあわせて紹介していきます。
エナジードリンクは、これまでの栄養ドリンクとはまったく違います!
医薬部外品としての栄養ドリンク
例えば、リポビタンDやチオビタドリンクといったこれまでの栄養ドリンクは、医薬部外品に当たります。
そのため、「滋養強壮」や「疲れたときの栄養補給に!」という効能表示が可能です。
→医薬部外品の場合は、カフェイン量は1日1本50mgという基準あります。
→副作用の危険が最も少なく、また安全性が高いと判断された飲料ということになります。
清涼飲料水指定の栄養ドリンク
海外から広まったこのエナジードリンクは、あくまで「炭酸飲料
(清涼飲料水)」という分類です。
→栄養成分的には、医薬部外品の栄養ドリンクと比べてかなり劣ります。
→清涼飲料水であるためカフェインの基準はなく、栄養ドリンクの3倍以上のカフェインが含まれる飲料も普通に売られています。
つまり、安全性についても保証されているものではありません。
*このように、栄養ドリンクとエナジードリンクは全く違う飲み物ということになります。
エナジードリンクの各国の法規制
①日本:眠気防止薬やエナジードリンクなどの急性中毒症状により、2011年~2015年の5年間で、少なくとも101人が救急搬送され7人が心停止・3人が死亡したことが日本中毒学会の調査で明らかにされています。
→厚生労働省は、注意喚起を行っている状況です。
②イギリス:スーパーマーケットで16歳未満の子どもに販売を禁止。また、政府としても未成年への販売を禁止すると公表。
③リトアニア:18歳未満の未成年者への販売が禁止されました。(販売した者に罰金400リタス→約16300円)
*欧米では、基本的に注意喚起の状態です。今後の動向によっては、日本でも未成年者への販売は禁止されるかもしれません。
エナジードリンク普及率の日本の状況
2005年に初めて「レッドブル」が日本に上陸し、その後「モンスターエナジー」などどんどん普及していきました。
2007年からの10年間でなんと34倍という急成長をしてきたエナジードリンク市場。
ですが、最近は購買率は落ち着いてきたようです。
飲用は、20代~30代に偏っていてリピート層が多数を占めているという結果でした。
つまり、リピート層が多いことから若者の依存性が高いことがうかがえます。
*世界のエナジードリンク市場は、2025年にかけて平均成長率7%、2025年には8,480億ドルに達する予測がイギリスの市場調査会社( Grand View Research)からも発表されています。
日本では、海外ほどではないにしても人気があることは確かなようです。
世界規模で需要が拡大していることから、たばこと同じように規制がかかったとしても無くなることはないでしょう。
まとめ
- エナジードリンクは、栄養ドリンクとは違う!
- 栄養ドリンクのように効能を表示することができない!
- カフェイン量をみても分かるように、エナジードリンクは安全が保証されているわけではない!
- エナジードリンクの未成年者への規制が海外で決定された国もある!
参考
栄養ドリンク専門ページ
→https://food-drink.pintoru.com/energy-drink/pharmaceutical-affairs-law-classification/
エナジードリンクとリポビタンDの違いって?
→https://news.mynavi.jp/article/label-4/
一般社団法人 日本生活習慣病予防協会
→http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2017/009398.php
イギリスBBC:エネルギー飲料:英国のスーパーマーケットは16歳未満の販売を禁止
→https://www.bbc.com/news/uk-43287125
エナジードリンクの販売禁止…世界初の法律が施行
→https://matome.naver.jp/odai/2141491676321486001
消費者調査データ2018年5月版
→https://www.jmrlsi.co.jp/trend/mranking/02-drink/mranking269.html
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