今回は、ダニの話しではなく、ほとんど車の話しです。
以前の記事で、「ダニを死滅させる方法としてダニを炎天下の車内に干す!」という方法を半分冗談のようにお伝えしたことがありました。
ですが、もちろん冗談ではありません。
*布団のダニは、50~60℃ぐらいで20分以上熱を加えれば死滅します。
今回は、「夏場の車内がどんな状態になっているのか?」についてご紹介します。
→「ダニ」についてはこちらの記事で紹介しています。
駐車場に屋根がなかったら・・・
炎天下の中で車に乗ろうとしたとき、あなたは車内のあまりの暑さに苦しくなったことはありませんか?
車庫など屋根があればまだマシですが、賃貸に住んでいると吹きさらしの駐車場がたくさんあります。
例にもれず、私が住んでいる賃貸の駐車場にも屋根などなにもないため、吹きさらしになっています。(車の天井にハトの糞が落ちていることも一度や二度ではありません)
さて、そんな車に乗り込むとき「車内の温度は一体どれだけ上がっていたのか?」と気になったことはありませんか?
そして、なぜ、車内で放置された子どもが命を失ったなんてことになると思いますか?
その理由は、ひょっとしたら、あなたの想像を超えているかもしれません・・・
車内の温度はどうなっているの?
JAFが、こんな調査結果を示しています。
2012年8月の気温35℃の晴れた日に車を5台も使った実験。(まさに炎天下の実験!)
- 対策をしていない黒い車
- 対策をしていない白い車
- サンシェードを装着(車のフロントを覆える物)
- 3㎝窓を開ける
- エアコン作動
このように、それぞれ少しずつ変化を持たしています。(2~5は、「白い車」を使用)
つまり・・・
- 1・2の車は、色で車内温度が変わるのか?
- 3~5の車は、対策としてそれぞれどれだけの効果があるのか?
を調べることができます。車内の温度は、それぞれ25℃で調整されてから開始!
実験結果は?
「車内最高温度」・「車内平均温度」・「ダッシュボード(助手席のエアーバッグが装着されている部分)」の温度がそれぞれ測られました。
区分 | 車内平均温度 | 車内最高温度 | ダッシュボード最高温度 |
①対策なし(黒) | 51℃ | 57℃ | 79℃ |
②対策なし(白) | 47℃ | 52℃ | 74℃ |
③サンシェード装着 | 45℃ | 50℃ | 52℃ |
④窓開け(3㎝) | 42℃ | 45℃ | 75℃ |
⑤エアコン作動 | 26℃ | 27℃ | 61℃ |
さて、車内の温度は対策をなにもしなければ、上昇するため上の表をみると概ね予想通りではないでしょうか。
《結果!》
- 当然、エアコンを付けている方が車内の室温は下がります。ですが、「ダッシュボード」の温度を確認すると、サンシェードをしている方が低くなっています。
- 逆に、エアコンを付けていても直射日光が当たる「ダッシュボード」はなんと60℃を越えています。
⇒助手席は、子どもがよく座る場所でもあるため「ダッシュボード」に触らないように、十分に注意してあげて下さい! - なにも対策をしなければ車内の温度は70℃を越える!(黒い車なら約80℃まで上昇する)
⇒私が乗っている車は、青系のためすくなくとも70℃まで上昇していることが分かります。 - 他の対策と比べれば、窓を少し開けてさらにサンシェードをしていれば車内の室温の上昇を抑えることができます。
⇒ただ、どんなに対策をしてもエアコン以外は人間の限界を大きく越えている温度になっていることを理解する。(気温は、31℃以上で危険推移とされる熱中症指数になる!)
→熱中症についてはこちらの記事で紹介しています。
エアコンさえ付けていれば大丈夫?
確かに、エアコンを付けていれば快適に過ごすことができます。そもそも、エアコンがなければ炎天下の中では、車を運転することじたいが難しくなりますが・・・
「アイドリングストップ!」という環境問題を抜きにしても、エアコンを付け続けることにはデメリットがあります。
《エンジンをきってクーラーON!》
ドライバーならご存じの方が多いと思いますが、エンジンを停止すると送風にしかなりません。つまり、生ぬるい風しか出てこないため車内温度が下がらず、熱中症の危険性が上がります。
⇒車の影響としては、バッテリーが上がったり、エンジンが故障したりといいことがありません・・・
《エンジンを入れた状態でクーラーON!》
アイドリングの状態:エンジンをかけてなにもしない状態。
例)信号待ちなど
⇒長時間のクーラー使用でバッテリーが消耗してしまうため、エンジンがかからなくなることもあります。
もし、クーラーのエンジンが切れてしまったら・・・
エアコンの停止からわずか15分で、先程お伝えした熱中症推移が危険推移にまで達します。
つまり、どんな対策をしたとしても真夏の炎天下で車内に残っていることは、命の危険があることを理解しておかなくてはいけません。
ダッシュボードの温度が意味することは?
例えば、太陽充電ができるモバイルバッテリ-などを充電するにはもってこいの場所です。
ですが、その充電器は80度ぐらいまで上昇しても故障しませんか?
- クレヨン →約80分で溶けて流れ出す。
- 卵 →約1時間で白身部分が白くなり、約2時間で固まる。
- スマートホン →使用不能
- 100ライター →2~3時間でケースに亀裂。ガスが抜ける。
- 消せるボールペン→熱で消える性質のため、約2時間で文字が消える。
車内は火気厳禁!(可燃性がある物は置かない)
特に、ダッシュボードの上には本当に物を置かないようにして下さいね・・・
最後に
炎天下に車をとめて放置すると、本当にあっという間に車内の温度は上昇し、あっという間に熱中症の危険推移にまで達します。
その車内の温度は、なにも対策をしなければ50℃~60℃になります。最初にお伝えしていたダニの駆除もバッチリです。
そして、直射日光が当たるダッシュボードにいたっては80℃近くまで上昇します。
それでは、改めて質問です。
車内に子どもを放置したらどうなると思いますか?
参考
JAF:交通安全とエコ
→http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/usertest/temperature/detail2.htm
メンテグーピット
→https://www.goo-net.com/pit/magazine/8364.html
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