皆さんは、眼鏡をかけていますか?
たまに、「私の視力は2.0」なんて強者もいますが・・・
それでは、子どもの視力についてはどうでしょうか?
今回は、「社会問題化している子どもの視力低下」についてご紹介します。
そもそも、どれくらいの視力で眼鏡が必要?
そもそも、産まれたばかりの赤ちゃんは明暗が分かる程度の視力しかありません。それが、6ヶ月を過ぎる頃には外界の物が見えるようになります。
→基本的に、6歳頃までに視力は完成するとされています。
ちなみに、視力が完成するまでにクリアに見える状態にしなければ見る能力が育たず、視力障害を引き起こすことまであります。
それぞれの発達段階をクリアできないと、その後の人生に影響を与えてしまう一例だといえるでしょう。「特に、6歳までの成長過程が重要」だと言われます。
さて、それでは学校で行われる視力検査の数値を例に、眼鏡をかけるタイミングについて見てみましょう。
視力検査結果の見方
- A(視力1.0以上)・・・教室の一番後ろの席から黒板が見れる。→眼鏡必要なし!
- B(視力0.7~0.9)・・・教室の一番後ろの席から小さい文字が見えないことがある。→状況によって眼鏡を検討する時期。
- C(視力0.3~0.6)・・・教室の席が前ならなんとか見える。黒板の半分しかキレイに見れない。→眼鏡を検討する時期。
- D(視力0.2以下)・・・一番前の席に座っても黒板が見えない。→眼鏡必須!
→遠視でも、度数によっては視力が低くなります。また、乱視がある場合もあります。
そのため、普段の様子で不安があれば小学校の視力検査で用紙を渡されたら、A~Dの数値だけでなく、眼科受診がオススメです!
→遠視の場合は、遠くの物が見えますが近くが見にくいため目を酷使することになります。視力検査の結果がいいと、「視力は問題ない!」と考えてしまいやすいため、注意が必要です。
ポイント!
「眼鏡をかけると視力が落ちる!」なんて聞いたことありませんか?
例えば、あなたが近視(遠くの物が見えにくい状態)だったとします。眼鏡は、あくまでも網膜に光の焦点を合わせるだけの機具ですよね。
つまり、眼鏡をかけることで目を酷使することなく楽に物が見ることができるため「眼鏡をかけたから視力が落ちた!」と言うことはありません。
→眼鏡をかけてしてしばらく普通に生活していると、その状態に慣れてしまいます。つまり、眼鏡を外したときに「目が悪くなった!」と錯覚しているだけだと考えられます。
目の酷使が近視を進行させる!
- 近視にも関わらず、裸眼のままで目を酷使する。
- ピントの合わない眼鏡をかけて、目を酷使する。
こういった場合は、視力の低下を招く可能性があります。
つまり、あなたにとって適切な眼鏡は、視力の低下を予防してくれます。
*パソコンなど、近くを見て作業をすることが多い人にとっては、遠くがよく見える眼鏡は近視をより進行させる恐れがあるため、あなたに会った眼鏡をかける必要があります。
どちらにしても、「目を酷使しすぎてはいけない!」と言うことです。
視力の説明はこれぐらいにして、それではなにが社会問題化しているのでしょうか?
子どもの近視が増加し続けている!?
日本だけに限ったことではないですが・・・
と言うのも、すでに世界人口の約1/3が近視と言われています。(2050年には、世界人口の約半数が近視という予測もある)
さて、そんな近視は文部科学省が実施した2018年度学校保険統計からこんなことが分かっています。
統計結果
2018年度の統計調査から、小学生の1.0未満の視力の小学生の割合は、年々増加しており2018年度は34.1%と過去最高になっています。
ちなみに、
- 幼稚園:26.68%
- 中学生:56.04%
- 高校生:67.23%
年齢が上がるほど視力の低下がどんどん目立つようになります。
調査を始めた1979年と比較
30年程前の1979年代に1.0未満だった子ども達の視力割合は・・・
- 幼稚園:16.47%
- 小学生:17.91%
- 中学生:35.19%
- 高校生:53.02%
となっています。
どの年代でも視力が低下している子ども達が増加しており、視力が1.0未満の小学生は30年程で約2倍も増加しています。
ちなみに0.3未満の視力割合も、どの年代でみても増加しています。
もちろん、視力低下の全ての原因が近視ではありませんが世界的に見ても、確実に近視の子ども達が増加の一途をたどっています。
近視の対処法は?
ちなみに、「近視」とひと言で言っても近視が原因で失明してしまうこともあります。
さて、そんな近視は太陽光に含まれる「バイオレットライト」と呼ばれる光に浴びることで予防効果が期待されています。
近視になる原因の多くは、近視のタイプの中でも「軸性近視」だと言われていますが・・・
角膜から網膜までの長さのことを「眼軸長(がんじくちょう)」と言い、この長さが数ミリでも長くなるとピントが網膜より手前で合ってしまい、遠くが見えにくくなります。
→この、眼軸長が伸びてしまうことで起こる近視が軸性近視です。
残念ながら、伸びてしまった眼軸長を短くする方法は見つかっていませんが、バイオレットライトを浴びることで眼軸長が伸びにくくなることが発見されました。
ただ、この光は建物内や車の中、窓ガラスなどで簡単に遮断されてしまうため、外で1日2時間遊ぶことが必要です。
- 現代ッ子が外で2時間も遊べるのか?
- そもそも、制限が多い公園なども増えた昨今、遊ぶ場所があるのか?
といった精神的・物理的な問題はあるかもしれませんが・・・
こうやって、少しずつ予防法や治療法が発見されていけば、視力で悩まなくてもいい時代が来るかもしれませんね。
最後に
近視は、今や日本だけでなく世界規模で問題になっています。ただ、間違った対処や生活習慣でさらに悪化するという特徴ももっています。
そして近視は、遺伝や近くで物を見るといったことでなりやすい傾向にはありますが、同じ条件で近視にならない子ども達もいます。
実は、まだまだ原因が全て解明されたわけではない近視ですが、目を酷使することで悪化することは分かっています。大人も子どもも関係なく、眼の使いすぎには十分にご注意下さい。
参考
子どもめがね
→https://www.kikuchi-megane.co.jp/sp/kids/eyesight/detail.html?ft
メガネスタイルマガジン
→https://www.ohmyglasses.jp/blog/lossofvision-2019/
文部科学省
→http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa05/hoken/kekka/k_detail/1411711.htm
子どもの近視情報サイト
→https://healthcare.jins.com/memamoru/
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