子どもだけでなく、大人も甘い物(砂糖など)やポテトチップス・ファーストフードなど、私達はさまざまな食べ物に囲まれいつでも食べることができます。
さて、「食べ過ぎは健康に悪い!」といわれますが止められない理由は中毒症を引き起こしてるからかもしれません。
今回は、そんな誰もがすでにはまっているかもしれない「マイルドドラッグ」についてご紹介します。
マイルドドラッグってなに?
精製度が高く、中毒性のある食品のことを「マイルドドラッグ」と呼ばれます。
- マイルド=口当たりがいい
- ドラッグ=薬物
「ドラッグ」と名前が付いていますが、これは違法な薬物ではなく私達が普段食べている合法的な砂糖や油・小麦などの精製度が高い食品=「超加工食品」が原因であることが分かっています。
ドラッグと名前が付いているのは、薬物依存と同じような中毒症状が現れてしまうためです。つまり、薬物依存と同じで止めらくなります。「合法麻薬」なんて言われることもあります。
なにがそんなに危険なの?
そもそも世界中の研究で、「これは身体に良いだろう」と分かっている物は5つあるとされています。
- 魚
- 果物・野菜
- 精製されていない茶色い炭水化物(玄米・蕎麦・全粒粉など)
- ナッツ類
- オリーブオイル
この5つの食品は、「メタアナリシス」と呼ばれる手法で導かれています。
*メタアナリシスとは、「主観・先入観をなしにして現存する全ての研究データを集めて系統立ててまとめる手法」で、もっとも信頼性が高い手法とされています。
現状で体に本当に良いと分かっているのはこの5項目だけです。
さて、マイルドドラッグは、「超加工食品」と呼ばれる精製度が高い食品ですが、先程紹介した安全な食品の1つに「精製されていない」とありましたよね。
つまり、新商品の説明に「○○が精製されてより本来のおいしさが・・・」なんてパッケージに書かれていた場合、かなり注意が必要です。
今はまだ、「精製」という言葉が健康的・おいしそうといったイメージにつながりますが、将来的には使われなくなるかもしれません。
それでは、「精製」とはどういう意味なのでしょうか?
そもそも、「発酵食品・塩漬け・燻製・干物といった乾燥」など、それこそ縄文時代からおこなわれていた自然な保存方法がなされた物や手が加えられていないものなどは、精製さていない食品です。
例えば、精製される前の食品といえば玄米ですよね。玄米が精製された食品といえば、白米や真っ白な食パンなど。ですが、精製するということは・・・
- 栄養素が失われる。
- 食べ応えがない。→それほど噛まなくても食べることができる。
- 消化吸収率が良くなる。→噛む回数が少ないため満腹中枢は働きにくく、血糖値の急激な上昇や中性脂肪の増加肝臓への負担が増大。
といった特徴があります。
今回は、精製された食品が安全か危険かという話しではなく、依存性の有無に関する記事です。
マイルドドラッグ
マイルドドラッグを体内に入れると、その人の脳では幸せホルモン(ドーパミン)が分泌されます。これにより、一時的にある効果が現れます。
- 集中力の高まり
- ストレスからの解放感
など、これだけで終わるのなら仕事も勉強もはかどりとても助かります。ですが、問題はその中毒性にあります。
そして、繰り返して食べ続けることで誰もが知らないうちに生活習慣病に陥っていることになります。
さて、お茶の水健康長寿クリニック院長の白澤 卓二氏が挙げるお菓子中毒の原因食品として6つの食品が挙げられています。
- 白砂糖
- 果糖
- 人工甘味料
- 小麦
- 食塩
- 油
この6項目は、全て精製度が高いという共通点があります。これにお菓子中毒の犯人の1つとして「ストレス」が加わり7つで紹介されています。
原因食品をみても分かるように、超加工食品を食べることはほぼ不可能かもしれません。それは、現代の多くの人が食べやすく便利な超加工食品を好んで食べているためです。
逆に言えば自然な食品とは、『添加物が入っていないので食べにくく、「また食べたい!」とは多くの人が思わない食品』です。
あなたが好きな食品は、自給自足などをしていない限りほぼ確実に超加工食品といってもいいでしょう。
超加工食品の特徴
- すぐに食べたり飲んだり温めたりできる。
- 非常に口当たりが良い。
- 洗練された魅力的な包装がされている。
- 健康的であることを謳っている。
- 全世代に向けたマーケティングが多方面に強く行なわれている。
- 利益率が高い。
- 国際的な企業によりブランド戦略が組まれ販売されている。
*2018年2月に発表されたフランス・パリ第13大学の論文より
「健康である」と謳っている健康食品ですが例えば・・・
- 「糖質オフ」「カロリーゼロ」→人工甘味料が使われている。(人工甘味料は、肥満や血糖値の上昇が研究報告でだされている)
- 健康のための野菜ジュースやスムージーに異性化糖(自然由来の果糖を精製したもの)が入っている場合。(異性加糖は肥満になりやすいことが分かっている。高血圧や糖尿病の要因と指摘されるようになっている)
- 乳酸菌飲料→異性果糖が含まれていることがある。
なにがいいたいかといえば、企業は国の厳しい基準に沿って食品を開発しています。ところが、国の基準が正しいとは限らず最近の研究結果も反映されていない(時間がかかる?)ため現状があるようです。
*日本で健康食品として認められている「栄養機能食品・特定保健用食品(トクホ)・機能性表示食品」についてはこちらの記事で紹介しています。
陰謀論が好きな人は、「企業の圧力が・・・」なんて言い出すかもしれませんがそれはそれとして。
もちろん、企業側にとっても加工食品が否定されれば大変なことになりますが、そもそもすでにマイルドドラッグにどっぷり浸かっている私達が耐えられるとは限りません。
「そんな大袈裟な・・・」と思うかもしれませんが、「ドラッグ」と言われる以上マイルドドラッグにも禁断症状があります。
そして、これが「ドラッグ」と言われる所以でもあります。(「マイルド」でだけで終わればよかったですね・・・)
マイルドドラッグの禁断症状
中毒性のある加工食品は、先程お伝えしたお菓子だけではありません。カップラーメンやファーストフードなど挙げればきりがありません。
単純に、あなたが定期的に食べているドーナツやポテトチップス・カップラーメンなどを「我慢できるか?」という話しです。そして、我慢した結果「こんな症状に陥る危険性(可能性)が高い!」という話しです。
- 食べていないとイライラする
- 食べ始めると、気持ち悪くなるまで食べ続ける。
これは、麻薬中毒患者がドラッグを求めている行動とまさに同じです。つまり、食べる物をコントロールできないということは、麻薬中毒から抜け出せない人ということでもあります。
*世間では、有名人などの麻薬中毒がバッシングされますが実は私達も人ごとではありません。
それでは最後に、「お菓子中毒」のチェックリストを紹介します。
◎白澤式「お菓子中毒」チェックリスト◎
- 3時のおやつは毎日欠かせない
- コーヒーにはお菓子が必須
- 飲んだ後のデザートは別腹
- 常にお菓子のストックがある
- イライラするとお菓子に手が伸びる
- お菓子を食べないと仕事がはかどらない
- 将来病気になっても良いからお菓子を止められない
あなたは、いくつ当てはまりましたか?
私は、「3時のおやつは毎日欠かさない」が当てはまりました。
→ちなみに、1つでも該当すればマイルドドラッグの代表である「お菓子中毒」の疑いがあります。
*正しい使い方は分かりませんが、このチェックリストに私が好きなある食べ物をあてはめてみました。
→このチェックリスト当てはめると、「夕食後のラーメンは欠かせない。」「ご飯後のラーメンは別腹」「常にラーメンのストックがある」と3つも当てはまりました・・・
最後に
私は、基本的にコーヒーは飲みませんが変わりに、子どもに合わせてヤクルトやクッキーを家族で分けておやつの時間に食べます。
結婚するまでは、ほとんど間食することもありませんでしたが、このように人の生活スタイルは変化していきます。このことが、同時にマイルドドラッグの危険性もはらんでいます。
ただ、脳には糖が必須です。間食がなくては、激務に耐えられない職場環境の人も少なくないでしょう。そのため、マイルドドラッグに陥る人もいるかもしれません。
→日本人の5割は砂糖中毒と言われています。
あなたが習慣的に口にしている物を1週間ほど止めても禁断症状がでないか、一度試してみてはいかがでしょうか?(「最初の1週間がもっとも辛い時期」といわれる)
参考
デイリー新潮:ランチパックも危ない! 「食べてはいけない超加工パン」実名ランキング
→https://www.dailyshincho.jp/article/2019/04270800/?all=1
東洋経済ONLINE:意外と知らない超加工食品の脅威
→https://toyokeizai.net/articles/-/273990?page=3
そもそも総研:そもそも本当に体に良い食品ってどんな物なの?
→https://www.tv-asahi.co.jp/m-show/contents/souken/
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