先日、大麻についてご紹介しました。
ただ、麻薬は大麻だけではなくさまざまな種類があり、先日もコカインやMDMAと呼ばれる合成麻薬の所持等により、有名人が逮捕されるというニュースがありました。
今回は、「100%安全な薬物はない!」というお話です。
→大麻についてはこちらの記事で紹介しています。
そもそも「麻薬」ってなに?
そもそも、麻薬には2つの概念があります。
- 魔薬→覚醒剤・大麻等の依存性のある薬物の全てを含んだ広い概念。
- 麻薬→麻薬及び向精神薬取締法に規定されている薬物を指します。
麻薬の3大別
さて、そんな麻薬は3つに大別することができます。
アヘン系アルカロイド系麻薬
- アヘンに含まれている成分:アルカロイド及びそれを原料として科学的に合成されている物質。
→モルヒネ・ヘロインなど
コカアルカロイド系麻薬
- コカの葉に含まれる成分:アルカロイドコカインなど。
合成麻薬
- 科学的に合成される物質。
→LSD・MDMA・PCPなど。
日本で薬物を取り締まる法律
ちなみに、日本で薬物を取り締まる法律は1つではありません。
- 麻薬及び向精神薬取締法
- 覚醒剤取締法 →覚醒剤
- 大麻取締法 →大麻
- あへん法 →あへん、けし等
- 毒物及び劇物取締法→シンナー等
- 医薬品医療機器等法(医薬品、医療機器等の品質、有効性の確保等に関する法律)
このように法律上は、規制対象となる薬物がそれぞれの法律により定められています。
また、「薬物乱用」と聞くと、何度も繰り返して使っている様子を想像するかもしれません。
ですが、違法薬物の場合は1回使えば乱用です。つまり、使った時点で犯罪者となります。
それでは、お酒やタバコといった合法な薬物も含めて乱用される薬物には、どんな物があるかご存じでしょうか?
脳・体・精神を蝕む薬物別の特徴
薬物といえば、市販薬もあれば処方薬もあります。
ですが、違法となっている薬物には禁止されるだけの理由があります。
覚醒剤
主に麻黄(まおう)という植物から抽出されたエフェドリンなどを原料として科学的に合成して製造されます。形状は、主に白色粉末や無色透明の結晶でやや苦みがあります。
- 幻想・幻覚
- フラッシュバック(乱用をやめても繰り返される)
- 血圧が異常に高くなる
- 静脈に炎症を起こす
- 強い疲労感や倦怠感、脱力感に襲われる
- 死亡
有機溶剤
誰もが簡単に手に入れることができます。それこそ、100均でも売られています。
有機溶剤は、揮発性で非水溶性の物質をよく溶かす化合物の総称。例えば、塗料を薄めるために使用されます。(シンナー・トルエン・接着剤・充てん料など)
- 有機溶剤を乱用すると、神経が抑制されぼんやりとし酒に酔ったような状態に陥る。
- 乱用を続けると、集中力。判断力が低下し、無気力。
- 幻覚・妄想
- 大脳が萎縮し、二度と戻らない。
- 大量に吸入すると死亡
合成麻薬
例えば、ニュースになったMDMAは、別名:エクスタシーとも呼ばれます。
白色結晶性の粉末で、錠剤・カプセルの形で密売されています。
- 幸福な気分になる。
- 他人に対する親近感が増す。
- 不安・不眠等に悩まされる。
- 乱用を続けると錯乱状態になる。
- 腎・肝臓障害
- 記憶障害など
違法ドラッグ(脱法ドラッグ)
- 意識障害
- 嘔吐
- けいれん
- 錯乱
こういった影響がテレビなどでも報道されていますが、そもそも添付されている物質や含有量がさまざまであるため、どんな健康被害が発生するか予想できない。
*タバコ(ニコチン)やお酒(アルコール)も、冒頭でお伝えしたようにもちろん薬物です。こちらは、未成年者飲酒禁止法で規制されています。
他にも、ヘロイン・コカイン・LSD・あへんなど、さまざまな薬物があります。
害でしかない・・・
例えば、薬物を注射で乱用すればエイズ・肝炎といった各種感染症の原因になります。
例えば、大麻では精子異常。シンナー・コカインでは先天性異常といった原因にもなるため結婚が難しくなる。
また、「合法ドラッグ」「合法ハーブ」「デザイナーズドラッグ」などさまざまな呼ばれ方がしますが、多幸感や快感等を高める物として販売されています。
- アロマ
- お香
- 芳香剤
- ハーブ
- ビデオクリーナー
- 観賞用植物
などを装って、販売されている物まであります。
普段、行かないお店や友達などからもらうことがないようにするしかありません。
よく言われますが、「依存性」と「耐性」によりどんどん深みにはまっていきます。
つまり、「1回ぐらいなら大丈夫!」と思ってもまた使いたくなります。ですが、これまでの量では効かなくなり(耐性が付く)量が多くなっていきます。
麻薬に限ったことではないですが、以前紹介した「マイルドドララッグ」と呼ばれる私達が普段食べている「生成された食品」の食べ過ぎにより健康被害が発生することもあります。
つまり、そもそも私達は「依存性と耐性の繰り返しで、違法ではないが乱用している薬物(成分)がある」と言うこともできます。
その中でも、人生を壊滅させてしまう危険な薬物が法律により厳しく取締られています。
タバコやお酒の乱用が危険なことは、言うまでもありません。
→マイルドドラッグについては、こちらの記事で紹介しています。
最後に
薬物乱用は、デメリットしかありません。
そもそも、逮捕されることが一番のリスクといえるでしょう。
そして、なぜ逮捕されるのか分かっていただけたでしょうか?
薬物依存は、個人だけの問題ではなく物理的に周りを巻き込んでいきます。薬物摂取後に引き起こされる、交通事故もその1つです。
子ども達に、そもそも風邪薬1つとっても「100%安全な薬物はない」ことを伝えられるといいですね。
参考
東京都福祉保健局
→http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/no_drugs/about/
三重県
→http://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000132892.pdf
千葉県警察:乱用される薬物の種類
→https://www.police.pref.chiba.jp/shonenka/safe-life_juvenile_delinquency-06_02.html
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