先日、「眠育」についてご紹介しました。

ですが、どんなに心や身体などの環境を整えても深く眠れない場合があることをご存じでしょうか?

皆さんは、子どもの「いびき」を聞いたことがありますか?

実は、基本的に子どもは「いびき」をかくことはありません。

今回は、「知らないと怖い、注意すべき子どものいびき」についてご紹介します。

 

眠育については、こちらの記事で紹介しています。

子どもの睡眠の質は家庭環境も影響? 「眠育」とは!?

 

「いびき」と「病気」

 

子どもの「いびき」

「子どもは基本的にいびきをかかない!」といっても、例えば風邪などで鼻が詰まるといびきをかくことがあります。

子どもがいびきをかく理由は、このように何かしらの影響で気道が狭くなっている状態になっています。

 

子どもが「いびき」をかく場合

  1. 扁桃腺やアデノイド(鼻の奥にある扁桃の組織)の肥大
  2. 鼻疾患(アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎など)
  3. 顎が小さく後退・歯列不正

このような場合は、「いびき」「睡眠時無呼吸症候群」になりやすい傾向にあります。

そして、小児の睡眠時無呼吸症候群は「SAS」と呼ばれます。

 

小児の睡眠時症候群(SAS:Sleep apnes syndrome)

1.扁桃腺やアデノイド(鼻の奥にある扁桃の組織)の肥大

  • アデノイド肥大は、3~6歳
  • 口蓋扁桃肥大は、5~7歳

この年齢で大きさは最大となり、学童期の後半に次第に退縮していきます。

→個人差はありますが、好発年齢は、2~6歳

ちなみに、アデノイドが大きいことで口を開けた状態になることをアデノイド顔貌(がんぼう)と呼ばれます。


アデノイド顔貌とは、いつも口を開けていることで、唇や上顎、前歯などの形が変わり全体として閉まりのない顔のことをいいます。

そして、睡眠時無呼吸症候群を引き起こす程、肥大したアデノイドの状態を「アデノイド増殖症」と呼ばれます。

この場合は、手術をすることでアデノイド外貌も普通に戻るとされています。

このように、アデノイド肥大により風貌がかわり、アデノイドが大きくなりすぎると手術をする必要があります。

 

2.鼻疾患

最近では、鼻風邪だけではなくスギ花粉症の患児の増加もSASの増加が指摘されています。

  • アレルギー性鼻炎(花粉症)
  • 鼻風邪
  • 副鼻腔炎(ちくのう症)

などで鼻詰まりがあると、いびきになることがあります。

 

3.顎が小さく後退・歯列不正

→下顎の歯並びの中に舌が収まらずに舌が気道を圧迫することが原因と言われます。

基本的には耳鼻咽頭科や小児科が対応しますが、こちらの場合は歯に関することなので歯科・矯正歯科が対応していくようです。

ただ、原因はどうあれまずは小児科に相談した方がいいでしょう。

mohamed_hassan / Pixabay

このように、子どもがいびきをかく原因は絞ることができます。

それでは、放っておくとなにが危険なのでしょうか?

 

「いびき」を放置!?

いびきはひどくなると、寝ている間に息が止まり無呼吸の状態になります。

つまり、十分な睡眠がとれなくなるため、さまざまな影響がでてきます。

子ども達は、寝ている間に成長ホルモンが分泌されますが、その条件として深い眠りにはいる必要があります。

ところが、無呼吸の状態では熟睡することができず、そもそも正常な成長すら阻害されてしまいます。

 

生活・成長への悪影響

  • 起床時の不機嫌
  • おねしょ(夜尿)
  • 昼間の活動低下(居眠りなど)
  • 成長障害
  • 多動
  • 注意欠陥障害
  • 学習障害

さらに、長時間のSASが続くと胸郭変形(睡眠中に息を吸ったときに胸が凹んでしまう場合は、肺への空気の流入がかなり悪い状態になっている)が起こります。

 

他にも、慢性的な低酸素症に伴う・・・

  • 精神遅滞
  • 低身長(成長ホルモンの分泌低下による)

など、その後の人生を左右しかねない状態に陥る可能性があります。


そもそも、「子どもがいびきをかくことが珍しい」ことを知らない親子さんはどれくらいいるのでしょうか?

知っていれば、医師に相談できるかもしれませんが、自分自身がいびきをよくかくなら「遺伝かな・・・」なんて慣れてしまうと見過ごしてしまうかもしれません。

普通は、見過ごせるレベルではありませんが・・・

→気になる方は、小児の睡眠時無呼吸症候群で動画検索してみて下さい。

 

最後に

約10%の子どもが「いびき」をかきます。

ただ、「穏やかないびき」ならそれほど気にする必要はないようです。

ですが、「激しいいびき」「眠っている間に呼吸が苦しそう」なら注意が必要です。

睡眠時無呼吸症候群を起こしているサインは、たくさんあります。

通常、その全てのサインを無視することは逆に難しいと思います。

ですが、1日でも早く気付くために「子どもは基本的にいびきをかかない」ことを覚えておいた方がいいでしょう。

そして、「激しいいびき」「呼吸が止まっている様子」があればすぐにでも小児科へ相談して下さいね。


参考

浜松市子育て情報サイト
https://www.hamamatsu-pippi.net/shiritai/blog/hint/docs/2014030316688/

日本耳鼻咽頭科学会
http://www.jibika.or.jp/citizens/handbook/nodo3.html

大阪回生病院
http://www.kaisei-hp.co.jp/sleep/sas/kodomo.html

 

 

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