安易な119番は要注意! 「上手な医療のかかり方プロジェクト」とは?

 

この記事では、「上手な医療のかかり方プロジェクトと医療崩壊」について説明しています。

 

皆さんには、かかりつけ医がありますか?

緊急時は、どこに連絡しますか?

ところで、厚生労働省が実施している「上手な医療のかかり方プロジェクト」についてご存じでしょうか?

今回は、「なぜ厚生労働省が上手な医療のかかり方を推奨しているのか?」について紹介しています。

 

そもそも、「上手に医療にかかる?」ってどういうこと?

例えば、子育てをしていると「ボタン電池の誤飲」や「急なケガ」、「発熱」などがありますが、本当に咄嗟の時は「119番」に連絡するのではないでしょうか?

それでは、例えば急な発熱とはいえ緊急性の有無が不確かな時に、「休診」「病院が閉っている時間帯」などの場合、あなたはどこに連絡されるでしょうか?

こういった場合に、すぐに119番に連絡するのではなく上手に医療を利用する必要があります。

そして、「上手な医療を利用」のためには、以下の知識を普及させる必要があります。

 

上手な医療のかかり方

  1. 気軽に相談できる「かかりつけ医」をもつ。
  2. 夜間や休日診療は重篤な急患のためにある。
  3. 時間外の急病は「#7119」
  4. 時間外の子どもの症状は「#8000」
  5. 平日の日中、お困りのことは利用されている病院の相談窓口へ

 

さて、「かかりつけ医」というのは、日本医師会によれば・・・

「健康に関することを何でも相談でき、必要な時は専門の医療機関を紹介してくれる身近にいて頼りになる医師のこと」

となります。

とはいえ、日々の生活で緊急事態はいつかは起こる物ですよね・・・

ですが、そもそも「夜間・休診」は、重篤な急患のためにあります。そのため、そんな時は119番の使い方について正しい知識を持つことが必要になります。


確かに、緊急時は大人・子ども問わず、「119番」へ連絡しなければいけません。

ですが、実際は「119番?」という微妙な時の方が多いのではないでしょうか?

私の経験で事例を1つだすと、子育てをしていてこんなことがありました。

息子が単3電池を噛みちぎり、黒い液体で口元が黒くなっていた姿を見たときは「ヒヤッ」としましたが、本人はいつも通りだったため、とりあえず小児科へ受診したことがありました。

正直、乾電池を噛みちぎるなんて想定外だったため、以下の記事で注意喚起をしています。

 

乾電池を噛みちぎった件」

乾電池のプラス部分が外れた? 息子が乾電池内の液体を誤飲・・・

 

このような時に、本人(例えば子ども)の様子をみながらいきなり「119番」ではなく、緊急時ではない子どものもしもに対応してくれる「#8000」に連絡するように「上手な医療のかかり方プロジェクト」では、啓発されています。

*大人の緊急時ではないもしもの時は、「#7119」。

 

「#7119」については、こちらの記事で紹介しています。

救急車(119番)はまだ速い!? そんな時は、「#7119」で早めに相談を!

 

 

「#8000」については、こちらの記事で紹介しています。

「子どもの困った!?」ダイヤル:#8000をご存じですか?

それでは、どうして安易に「119番」で救急車を呼んではいけないのでしょうか?

 

医療崩壊が目前まできている!?

そもそもの話しですが、厚生労働省の「医療のかかり方の取組について」を確認すると、実は「#8000」・「#7119」どちらも相談件数が年々増加しています。

  • #8000:約86万件(平成28年度)
  • #7119:約38万件(  〃   )

センターに繋がり、医師・看護師・相談員が対応します。つまり、119番への連絡を減らせたことが分かります。

それでは、日本の医療はどういった状況にあるのでしょうか?

 

医師の働き方の実態は?

「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」の2018年12月17日第5回では、医師の現状についてこのようにまとめられています。

 

そもそも、医師は週60時間以上の労働割合が最も高くなっています。

  1. 医師:41.8%
  2. 運転手:39.9%
  3. 教員:23.6%

と、なっています。

 

さらに言えば、日本の医師の・・・

  • 「3.6%が自殺や死を毎週または毎日考える」
  • 「6.5%が抑うつ中等度以上」
  • 「半数近くが睡眠時間が足りていない」
  • 「76.9%がヒヤリ・ハットを体験している」

こういったことが、指摘されていました。

つまり、医療崩壊は長時間勤務などにより物理的に医師がいなくなるということが指摘されていました。

こういった事情があり、「上手な医療のかかり方」が推奨されています。

 

最後に

以前から、医療崩壊については問題になっていました。そこで、2024年4月からは、「医師の時間外労働上限」を適用し・・・

 

❶原則として年間960時間以下とする(すべての医療機関で960時間以下を目指す)こととされています。

「A水準」と呼ばれています。

 

➋ただし、「3次救急病院」や「年間に救急車1000台以上を受け入れる2次救急病院」など地域医療確保に欠かせない機能を持つ医療機関で、労働時間短縮等に限界がある場合には、期限付きで医師の時間外労働を年間1860時間以下までとされています。

「B水準」と呼ばれています。

 

❸そして、研修医など短期間で集中的に症例経験を積む必要がある場合には、時間外労働を年間1860時間以下まで。

「C水準」と呼ばれています。

医師の働き方改革は進められていますが、私達1人1人が「上手な医療のかかり方」を意識する必要があることは間違いないでしょう。

 

→「119番通報の現状」については、次回紹介します。

 


参考

Gem Web:2021年度中に医療機関で「医師労働時間短縮計画」を作成、2022年度から審査―医師働き方改革推進検討会(2)
https://gemmed.ghc-j.com/?p=28389

上手な医療のかかり方.jp
https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/change.html

 

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