最近、鼻の調子はいかがですが?
ところで皆さんは、「ガン」といえば体のあらゆる場所にできることをご存じでしょうか?
今回は、そんなガンのなかでも「特にパパさんが注意すべき鼻にできてしまうガン」についてご紹介します。
鼻にできる「ガン」ってなに?
鼻にできるガンとは、「鼻腔・副鼻腔ガン」と呼ばれるガンのことです。このガンは、鼻腔や副鼻腔の粘膜から発生するガンなんですが、なかなか気付くことができません。
「鼻腔」とは、吸った空気が通ります。そして、その周りには鼻腔につながる「副鼻腔」と呼ばれる、空気で満たされた4つの空洞が左右1対ずつ備わっています。
→「副鼻」というのは、「鼻の近くにある」という意味です。
こういった場所にできるものが、いわゆる「鼻のガン」です。ちなみに、頭から首までの部分にできるガンを「頸部ガン」と呼びますが、新規患者数は年間約5万人もいらっしゃいます。
そのうち、5~7%が鼻腔がんや副鼻腔がんとされています。つまり、年間約2,500~3,500人の新規患者がいることになります。
どんな特徴があるの?
今回の記事は、特にパパさんに気をつけて欲しいため書いているのですが、この鼻にできるガンはある職業や習慣が原因の1つとして指摘されています。
注意すべき職業
- 家具製造業
- 製材業
- 木工業(大工職)
- 製靴業
- 金属メッキ加工業
- 製粉業または製パン業
→こういった職業で、特定の化学物質や粉塵にさらされることでリスクが高まります。
さらに、男性かつ40歳以上であること。そして、生活習慣とは喫煙のことです。
症状としては、こんなものがあります。
さまざまな症状
- 治らない鼻づまり・鼻腔周辺の圧迫感
- 頭痛・鼻腔周辺の痛み
- 鼻水・鼻血
- 鼻の中にできて治らない「しこり」や「ただれ」
- 顔面・口腔の天井部分にできた「しこり」
- 顔面の感覚の麻痺やチクチクした痛み
- 眼球の異常(物が二重に見える・左右の眼が互いに違う方向を向くなど)や眼球の腫れ
- 上側の歯の痛み・歯のグラつき・義歯の不適合
- 耳内部の圧迫感
つまり、鼻周辺に留まらず顔面のどの部分に異常が現れるてもおかしくありません。というのも、ガンが広がる方向で症状が変わってくるためです。
例えば、目の方向に進行すれば眼球が突出する他、歯茎の腫れや痛みが引き起こされることもあります。
慢性的な鼻づまりや鼻血が引き起こされることもありますが、こういった症状は風邪・花粉症・蓄膿症でもみられるため、「まさかガンなんて!」と、気付きにくいという特徴もあります。
*蓄膿症も要因の1つといわれています。ちなみに、眼球に進行した場合、眼球の摘出が必要になることもあるようです。
とても怖いガン
「鼻腔ガン」や「副鼻腔ガン」は、診断された時点ですでに大きく広がっていて、治療が困難となっていることがしばしばあるガンでもあります。
ガン全般に言えることですが、治療開始が速いほど予後は良好です。ただ、副鼻腔ガンの患者さんのうち、5年以上生存率は約60%とされています。
このように、一般的に生存率はよくありません。「職業病」ともいえるガンですが、仕事である以上なかなかやめることもできないでしょう。
健康診断などで異常があれば、医師に伝えるようにする必要があります。なにより、タバコはあらゆる病気の原因になってしまうため、やはり控えた方がいいでしょう・・・
→新しいタバコがたびたび話題になりますが、安全性が分かるのはずっと先の話しです。
最後に
鼻腔・副鼻腔ガンは、手術や放射線療法で取り除くことができても、その後に再発する可能性があるガンです。特に、「治療終了から3年間が再発しやすい」と言われています。
また、再発はガンがあった周囲の組織に起こされることもあれば、リンパ節や離れた臓器に転移する場合もあります。
そのため、鼻に異常があれば、すぐに耳鼻咽頭科へ受診して検査を受けることをオススメします。
どの職業であれ、「職業病」はあります。
パソコン業務1つとっても、体にあらゆる歪みを引き起こしてしまいます。そして、無理を続けると大病につながります。
また、年をとれば、それだけで病気になりやすくなります。ただ、家族がいるならなおさらそれまでは健康でいる必要がありますよね。
ご自身の健康管理ができないと大変なことになるため、「おかしいな?」と感じたら医師へ相談して下さいね。
参考
MSDマニュアル:副鼻腔ガン
→https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0
ライフライン21 がんの先進医療
→https://gan-senshiniryo.jp/cancer/nasal-and-paranasal-sinus-cancer/cancer_2360
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