「あおり運転」が世間を騒がせていますよね。
ですが、そもそも車で違反した場合は、「罰金?反則金?反則点数?」と混同して、どんな処分があるのかよく分からない人も多いのではないでしょうか?
今回は、もしもの時の『違反したときに受ける「処分」』についてご紹介します。
違反をすると、そもそもどんな処分があるの?
交通事故を起こすと・・・
- 行政処分・・・違反点数・免停・免許取り消し・欠格期間・反則金
- 刑事処分・・・罰金・懲役
- 民事処分・・・賠償金・慰謝料の支払い
これらの処分を受けることになります。
私達が「速度違反」や「一時停止で止まらなかった」場合などに受けている処分といえば、反則金や違反点数ですよね。つまり、この場合は行政処分をうけていることになります。
それでは、行政処分と刑事処分についてもう少し詳しく見ていきましょう!
「行政処分」ってどういう処分?
行政処分は、違反を繰り返す人や運転技術に問題のある人など、「危険性のある人」を交通の場から排除するための処分です。
公安委員会と警察が処分に関わります。(裁判はありません)
①点数制度
自動車等の運転者の交通違反や交通事故に一定の点数を付けて、その過去3年間の累世点数などに応じて免許の停止や取消等の処分を行う制度です。
- 一般違反行為(信号無視・放置駐車違反等)に付けられている基礎点数
- 特定違反行為(酒酔い運転・ひき逃げ等の悪質な違反行為)に付けられている基礎点数
- 交通事故を起こした場合の負荷点数
- あて逃げ事故の場合の負荷点数
点数制度は、主にこのような仕組みになっています。
→最後の交通違反や交通事故の日を起算日として、過去3年間の累積点数が一定の基準に達した場合、運転免許効力の停止や取消処分等の行政処分が行われます。
○過去3年以内に行政処分を受けていない
- 6点~14点:停止処分
- 15点以上:取り消し処分
○行政処分歴が1回
- 4点~9点:停止処分
- 10点以上:取消処分
○行政処分歴が3回以上
- 2点又は3点:停止処分
- 4点以上 :取消処分
このように、行政処分歴が増えると「停止処分」や「取消処分」を、低い点数が加算されていくことで受けることになります。行政処分歴が3年以内に1回以上ある人は、特にご注意下さい。
*上記から分かるように、点数制度は減点ではなく正確には加算されていくことで処分が重たくなります。
②青切符
「青切符」や「赤切符」という名前を聞いたことがある人も、多いのではないでしょうか?
青切符の正式名称は、「交通反則告知書」と呼ばれ青い紙であるため青切符と呼ばれています。
比較的軽微な違反(目安としては、6点未満の違反)の場合は、行政処分のみになるため、青切符が届きます。
信号無視なら2点・進路変更禁止違反なら1点といった具合に、軽微な違反には行政上の責任が課せられることになります。
→先程、説明したように軽微な違反であっても点数が加算されていくことで、「免許の停止」「免許の取消処分」が行われることになります。
本来なら、青切符も違反のため刑事上の責任が課されますが反則金を支払うことで刑事上の責任を負うことはありません。(前科がつかない)
逆に言えば、反則金を拒否すれば赤切符と同じように裁判所から呼び出しがあります。
「刑事処分」ってどういう処分?
刑事処分は、法律に違反したことへの「罰」としての処分で、犯罪を防止することが目的です。
そして、警察・検察・裁判所が処分に関わります。
→検察から起訴され、「略式裁判」や「通常裁判」が行われます。
これだけでも、刑事処分は「ヤバイ!」ことが分かりますよね。
それでは、どういった処分なのか見ていきましょう・・・
赤切符
赤切符の正式名称は「告知書」と呼ばれ、赤い紙に書かれているため赤切符と呼ばれています。
赤切符は、比較的重い違反(目安としては6点以上)に対して交付されます。
- 一般道で30km以上(高速道路で40km以上)
- 無免許運転
- 飲酒運転
- 無保険運行
- 無車検運行等
- 麻薬等運転
例えばこういった悪質な違反に対して、赤切符が交付されます。
赤切符の場合は、反則金はありませんが罰金刑(刑事罰)が課されます。(前科がつく)
→「反則金」は、お金を払えばそれで終わりですが「罰金」は刑事裁判(略式裁判)により決定されます。
つまり、赤切符を切られるということは犯罪者の仲間入りになります。
当然、事故などを起こせば免停や免許取り消しだけでなく懲役や死刑などもありえます。
*「赤切符を切られた」ということは、刑事罰を受けたことになります・・・
略式裁判
略式裁判とは、検察官の請求により事案が明白で簡易な事件(100万円以下の罰金又は過料に相当する事件)は、被疑者に意義のない場合は正式裁判によらないで、検察官の提出した書面により審査する裁判のことをいいます。
→略式命令を受けた者(被告人)は、罰金や科料を納付して手続きを終わらせる。
→不服があれば、略式命令を受け取ってから14日間以内に「正式裁判」を申し立てる。
もし、事故を起こして被害者がいればさらに賠償金や慰謝料の支払いとして、被害者からの訴訟により、民事処分(民事裁判)を受けることになります。
最後に
「行政処分」と「刑事処分」には、雲泥の差があります。
それだけ、違反の意味合いが全く異なることを意味しています。
今回は、「青切符」と「赤切符」について紹介しましたが実は「白切符(正式名称:告知票)」もあります。
白切符は、加点されますが反則金がない軽微な違反に対して切られるため、「点数切符」とも呼ばれます。
- シートベルト装着義務違反
- チャイルドシート使用義務違反
など、軽微な違反者に対して切られます。
特に、子育て世代は注意が必要です。
知らないことで、いつの間にか法律違反を犯していることもあります。
楽しい家族旅行で切符を切られることにならないように、十分にご注意下さい!
参考
MOBY
→https://car-moby.jp/74591
警視庁
→https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/menkyo/torishimari/gyosei/seido/gyosei15.html
一発試験ロードマップ
→http://1license.com/torikeshi_saisyutoku/
宝池自動車教習所
→http://www.takaragaike.co.jp/ihan/kippu.html
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