日本の自動運転技術はまだレベル2!? レベル5(完全自動運転)は実現するの?

 

車の技術革新はどんどん進み、車の完全自動化は技術的に目前まできていることをご存じでしょうか?

自動運転技術は、米国自動車技術者協会(SAE)が「自動運転化レベル」としてレベル0~5の6段階に分けています。

車の運転が完全自動化できれば、子育ても格段に楽になるでしょう。なにより、高速道路の渋滞も緩和されるかもしれません。

今回は、そんな期待が膨らむ「完全自動化までの自動運転レベルと、すでに実装されている運転支援技術」についてご紹介します。

 

自動運転車の安全技術ガイドライン

平成30年9月:国土交通省が世界で初めて自動運転の実現に当たっての安全目標のガイドラインを公表しました。

このガイドラインに沿って、レベル3・4の自動運転車が満たすべき安全要件をガイドラインとして定めることで、国際基準が策定されるまでの間も、安全な自動運転車の開発・実用化を促進していくことを目的として設定されました。

 

自動運転のレベル分け

《ドライバーが一部または全ての動的運転タスクを実行》

レベル0:運転自動化なし 

→運転者が全ての動的タスクを実行。

 

レベル1:運転支援 

→システムが前後・左右のいずれかの車両制御を実施。

  • 自動運転
  • 前の車について走る(ACC)
  • 車線からはみ出さない(LKAS)

こういった運転支援を限定的に行ないます。

 

レベル2:部分運転自動化 

→特定条件下での自動運転機能

❶レベル1の組み合わせ

  • 例えば、車線を維持しながら前の車について走る(LAKS+ACCの組み合わせ)

 

➋高機能化

  • 例えば、高速道路での自動運転モード機能

→遅い車がいれば自動で追い越す。

→高速道路の分合流を自動で行なう。

Skitterphoto / Pixabay

 

《自動運転システムが(作動時は)全ての運転タスクを実行》

レベル3:条件付き運転自動化

→システムが全ての運転タスクを実施するが、システムの介入要求等に対してドライバーが適切に対応することが必要。

 

レベル4:高度運転自動化(特定条件下における完全自動運転)

→特定条件下において、システムが全ての運転タスクを実施。

 

レベル5:完全自動運転

→常にシステムが全ての運転タスクを実施。

SplitShire / Pixabay

 

このように、「自動運転」と一言でいっても段階があります。

そして、レベル2までは「運転支援」や「部分的な運転自動化」でしかないため、運転者が運転することに変わりません。

レベル3からようやくシステムが全てのタスクを実施する段階に入ります。そして、完全自動化はレベル5で実現することができます。

それでは、どのくらいで完全自動運転は実現するのでしょうか?

 

現状はどこまで自動化されているの?

  • レベル3→高速道路等一定条件下での自動運転モード機能を有する「自動パイロット」(2020年目途)
  • レベル4→限定地域での無人自動運転移動サービス(2020年まで)
  • レベル5→高速道路での完全自動運転(2025年目途)

つまり、限定地域とはいえすでに無人自動運転移動サービスは、今年(2020年)に終了します。そして、2025年頃には高速道路で完全自動運転で走る車が登場することになりそうです。

こういったことから、技術的にはほぼ完成段階に突入していると考えてもいいのかもしれません。

そして、法整備など技術的な問題以外も勧める必要があります。

 

現状はレベル2!

2020年1月時点で、実用化が終わっているのはレベル2までです。

そもそも、日本では2019年5月に自動運転レベル3の規定を盛り込んだ道路交通法が成立。2020年5月施工されます。

つまり、それまではそもそもレベル3の車が発売されることはありません。

このように、完全自動運転を実現するためにはまだまだ時間がかかりそうですが、2020年の7月~9月にトヨタはレベル4の東京・お台場地区で道場試験体験を実施する予定になっています。

このように、実際にはまだレベル2までしか流通していませんが、技術的にはすでにレベル4も実現しています。

それでは最後に、実際にどんな運転支援技術がすでに実用化されているのか見ていきましょう!

 

すでに実装されている「運転支援技術」

自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)

→前方の車両との衝突を予測して、自動でブレーキを作動させ衝突の被害を軽減する装置。

=生産台数の66.2%(平成28年)

 

ペダル踏み間違い時加速抑制装置

→駐車場など不適切な場所で、アクセルの強い踏込を検知した場合に加速を自動で抑制する装置。

=生産台数の47.1%(平成28年)

 

レーンキープアシスト

→高速道路において車線の中央付近を走行するよう自動抑制する装置。

=生産台数の13.7%(平成28年)

 

アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)

→高速道路等において速度や全走車との車間距離を自動抑制する装置。

=生産台数の38.7%(平成28年)

ちなみに、自動ブレーキについては2020年までに新車乗用車搭載率を9割以上とする目標が掲げられていました。

stevepb / Pixabay

 

最後に

車の技術革新は、どんどん進んでいます。

ただ、技術革新が進むということは、人間が関わらなくても勝手に動かしてくれるということですよね。

つまり、人間の能力がどんどん低下していくことになります。

50年後には、「車を人間が運転するなんて危険すぎる!」そんなふうに言われているのかもしれません。もしも、そんな社会でも車を運転するために「免許」が必要だとしたら、果たしてその免許に意味があるのでしょうか?

さて、レベル5は2025年を目途に完成が目指されています。本当に、もう目前まできています。


参考

国土交通省
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000281.html
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha01_hh_000066.html

TOYOTA:トヨタ、2020年夏に日本でレベル4自動運転車の同乗試乗の機会を提供
https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/30344850.html

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です