今回は、息子が通っている幼稚園が令和3年度から認可こども園に移行(幼稚園の認定こども園化)されることが決まり、その説明会の内容について紹介します。
説明会は、2020年7月17日に幼稚園の大部屋で実施されました。
今回は、「幼稚園型こども園」のお話しです。
そもそも「認定こども園」とは?
認定こども園は、幼稚園と保育園の両方の良さを併せ持っている施設として、内閣府のHPでも紹介されています。
- 幼稚園は、3歳から就学前までの子どもを対象に「幼児教育」が実施されます。
- 保育所は、0歳~就学前の保育が必要な子どもに「保育」が実施されます。
つまり、認定こども園になることで以下の2つの機能を持つことになります。
- 保護者の仕事の有無に関係なく、就学前の子どもの幼児教育・保育を一体的に行う機能
- 地域における子育て支援(全ての子育て家庭を対象に、子育て不安に対する相談や親子の憩いの場の提供など)
さて、そんな認定こども園には4つのタイプに分けられています。
認定こども園の4つのタイプ
- 幼保連携型:幼稚園的機能と保育所的機能の両方の機能を併せ持つ単一の施設として、認定こども園としての機能を果たすタイプ。
- 幼稚園型:認可幼稚園が、保育が必要な子どものための保育時間を確保するなど、保育所的な機能を備えて認定こども園としての機能を果たすタイプ。
- 保育所型:認可保育所が、保育が必要な子ども以外の子どもも受け入れるなど、幼稚園的な機能を備えることで認定こども園としての機能を果たすタイプ。
- 地方裁量型:幼稚園・保育所いずれの認可もない地域の教育・保育施設が、認定こども園としての必要な機能を果たすタイプ。
さて、この中で息子が通っている幼稚園は今後(令和3度から)「幼稚園型」になるようです。
それでは、どういった説明会の内容だったのか紹介していきます。
説明は市役所職員(課長)からだった!
市役所の「保育幼稚園課」から来られた職員より、幼稚園のこども園化についての説明がありました。
そもそも、なぜ「こども園化」するのか?
- 乳幼児人口は減少しているが、就園率は増加している。
- 2019年に初めて自治体の3歳の保育園の就園率が、幼稚園の就園率を上回った。
- 幼稚園の空き教室を利用したい。(息子が通う幼稚園は3クラス空いている)
- 給食提供が必要になるため配膳室が必要になるが、容易に準備することができる。
つまり、保育園の需要が増えている。そして、減少しているとはいえ、私達の市では2020年度は54人の待機児童が存在している。
→待機児童を解消したい!
「これまで」と「これから」
3歳児以上が対象になるため、3・4・5歳クラスの3編成は、これまで通りです。ただし、園児を「短時間利用児(短時部)」と「長時間利用児(長時部)」に分けることになります。
短時部の場合(幼稚園の役割)
- 水曜日の午前対応はこれまで通り。
- 9時~14時までは、「短児部」と「長児部」が合同で過ごす。
- 夏休みなどがある
- 「短児部」の申し込みが必要。
→給食が始まる。
長時部の場合(保育所の役割)
- 誰もが利用できるわけではなく、就労要件などが必要。(保育所と同じ)
- 新たに、長時部の申請が必要。
→給食が始まる。
それでは、具体的に説明会でなにが問題になったか見ていきます。
1⃣「短時部」と「長時部」に別れるということは・・・
クラス分けの影響が想像以上に大きい!
❶これまであった「預かり保育」がなくなる。
これまでなら、幼稚園だけだったので預かり保育を利用することができましたが、令和3年度からは長時部が始まることで廃止される予定だったようです。
単純に、長時部に全ての園児が移行すれば問題ないように思うかもしれませんが、そういうわけにもいきません。
→預かり保育は、16:30で完全降園。
そもそも、週3日だけなど、毎日の延長が必要ないお母さん達がたくさんおられます。むしろ、息子が通っている幼稚園はこういったお母さんが多く、預かり保育に対応してくれるからこそ利用している面が強くありました。
ですが、長時部になると19時までの預かりとなります。(そもそも、そこまでの長時間を望むなら保育所に通っている)
→ただ、この件に関しては最初に説明を受けた保護者がいち早く署名活動などにより訴え
、在園児については、卒園するまで預かり保育は利用できることになりました。
➋申し込みは「短時部」が先に判断される!?
普通なら、長時部の選定に落ちてしまった人が、短時部を選択することが考えられますが、なぜか短時部からの選考から始まるため、長時部を希望する保護者からすれば「落ちたらどうなるの?」ということになります。
*短時部→長時部・長時部→短時部へ移行はできるが、「要件」や「空き」がなくては当然利用できない。
とりあえず、後日配られる「しおり」に書かれている点数で、判断することになるとのこと。
2⃣給食費
短時部は、夏休みがあるため11ヶ月あります。
今後、外部に委託するためどうなるか分からないそうですが、3,400円未満で提供11ヶ月分となるため年間37,400円以下と言うことになります。
娘は、再来年の入園予定になるため、このままいけば3年分ですので給食費だけで約10万円がさらにかかりそうです。
せめて、「お弁当」か「給食」の選択ができればいいのですが、「無償化」っていったい・・・
こういった点が今後、変わっていくようです。
最後に
幼稚園の認定こども園化は、このようにこれまでのメリットを壊してしまう場合があります。もっと言えば、融通がどんどんきかなくなります。
息子が通う幼稚園の場合は、最大のメリットだった「預かり保育がなくなったこと」です。正確には、長時部に移行するのですが・・・
→これまで通りの幼稚園(短時部)を利用する場合、14時に完全に終わってしまうため来年から入園する園児には延長がありません。
つまり、短時部を利用する親としては、「預かり保育がなくなった!?」ことと同じ意味になります。
今後は、預かり保育の最後の利用者は息子の年代が最後となり、その後は長時部に統一されます。
「娘も同じ幼稚園に行かそう!」と考えて、預かり保育を利用しながら奥様も仕事に出る予定をしていましたが、私が個人事業主のため長時部の先行から落とされる可能性もあります。
さらに残念だったことは、資料がなにもなくスライドだけでの説明だったため、子どもが泣いたりすると聞き逃してしまい、話しがしっかり聞けなかった点です。
→料金的な話しはなにもなく、「無償化が始まっているので・・・」ということでしたが、そもそも預かり保育は1回300円が必要でした。
はたして、「長時部が無料で利用できるのか?」という疑問もあります。
例えば、給食費用についても説明後の全体質問で質問したことで、初めてとりあえずの金額が提示された状態です。
結論を言えば、「預かり保育がなくなったことで、幼稚園(短児部)としての利用価値が激減するため、保育園化が進んでいくのでは?」という点でした。
さて、説明会は子ども達のクラス別で実施されたため、「資料は全ての説明会(同じ説明:7回)が終わってからしか配られない」とのことでした。(私達は、5回目の説明会でした)
こういった幼稚園の根幹に関わるような大事な資料は、そもそも説明会の前に渡すべきだと思うのは私だけでしょうか?
そしてこの日、息子は幼稚園からこんなプリントをもらってきました。
「しおり」ではなく、短時部と長時部のどちらを選択するかの書類でした・・・
*認定こども園の移行についての話し合いだったため、少し場違いになってしまいましたが、幼稚園(こども園)の利用時間が延びれば、それだけコロナ対策も必要になると考え、今後のコロナ対策について質問するとマスクの装着は徹底していくそうです・・・
子どもは特に、マスクによる熱中症の危険があるはずですが、結局最後まで不安が残る説明会になってしまいました。
→「子どもとマスク」については、こちらの記事で紹介しています。
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