河川でのバーベキューが条例で禁止!? 実は切実な理由が・・・

 

今年は、新型コロナウイルスの影響で外出を控えた方も多かったのではないでしょうか?

ただ、この9月の4連休は観光客で溢れかえる地域もニュースで取り沙汰されていました。

とはいえ、外出を控えていた人も「どこかには行きたい!」ということでバーベキューに行かれた人もいるのでは?

ただ、知らないと苦い思い出になるかもしれません。

今回は、「河川敷でバーベキューは違法?」についてご紹介します。

 

そもそも河川敷でバーベキューをしてはいけないの?

大前提として、河川敷は「公共の空間」です。

つまり、基本的には自由に使うことができます。

でなければ、そもそも「川遊び」や「川釣り」なども禁止されることになってしまいます。

ただし、「基本的には・・・」という話しです。

例えば、「使用許可の必要な公園施設」「立入り禁止の場所」は当然、勝手にバーベキューをしてはいけません。

ただ、この「立入り禁止の場所」でのバーベキューのゴミが大きな問題になっています。

 

 

ワンポイントアドバイス! ~河川は、法律的にはどうなっているの?~

法律的には、河川は「河川法」で取り締まられています。

  • 河川の水を取水すること(第23条)
  • 河川の土地を独占排他的に使用すること(第24条)
  • 河川の砂利等を採取すること(第25条)
  • 河川に工作物を設置すること(第26条)等です。

これらの行為をする場合は、河川管理者の許可が必要になります。

ちなみに、「第24条:河川の土地を独占排他的に使用すること」と「第25条:河川の砂利を採取すること」については、国有地に限り適用されることになります。

つまり、バーベキューをすることじたいは河川法に抵触することがないようです。

ただし、地域の条例によってはバーベキューを禁止している場合があります。

さて、地域の条例を見ていく前に、そもそもバーベキューの炭も放置してはいけないことをご存じでしょうか?

 

バーベキューのゴミ?

例えば、キャンプ場などバーベキューをするための施設が整っている場所(管理されている場所)なら、ゴミの分別をして捨てることができますよね。

ところが、個人で河川敷を利用してバーベキューをした場合、ゴミの処分は全て自分たちですることになります。

そんなバーベキューのゴミの処分は、そもそも知識が無ければ難しいことがあります。


例えば、最後に残った灰は水をかけて消火する人もいるかもしれませんが、その炭はどうすればいいと思いますか?

炭は「火消し壺」などに入れて持ち帰る。(自然消火だと2時間ほどかかるかも・・・)

ちなみに、炭に水をかけてしまうと炭がべちゃべちゃになるため、「持って帰ろう!」とはなかなか思いませんよね。

もちろん、「炭捨て場」が近くにあるなら水でしっかり消火して捨てるとは思います。

絶対に、この灰を「土に埋めたり」・「捨てたり」してはいけません。

schottnerballa / Pixabay

 

なぜ、バーベキューに使った「灰」を土に埋めてはいけないの?

これは、砂浜などでも同じことが言えます。

そもそも、「炭」の主な成分は炭素ですが、これは元素の1つでそれ以上分解されることがありません。

極端な話し、もしもあなたたちだけしかその場所でバーキューをしないのであれば、それほど環境には影響はないかもしれません。

ですが、自宅の庭などでもない限りそんな証明できないですよね。むしろ、「あなたがしているなら他にもやっている人がいる?」と考えた方が自然でしょう。


また、そもそも内部まで火が回った炭は水をかけたくらいでは完全に消化されません。当然、「土」や「砂」の中に埋めてもすぐには消火できません。

実際、山火事の事例砂浜で子どもが火傷する事例があります。

こういった理由から、そもそも炭を放置することは禁止されています。

ですが、マナーを守らない(知らない)人がバーベキューをしていた場合、「河川敷であなたが見つけたバーベーキューができそうな場所には、他の人が放置した炭が埋められている可能性がある」ということになります。

このように、バーベキューの後は「炭」1つとっても放置してはいけません.

それでは、バーベキュー後のゴミで、なにが問題になっているのか見ていきましょう。

 

奈良県天川村の事例

奈良県天川村は、吉野の山々に囲まれた自然があり2020年4月には、「てんかわ天和の里 バーベキュー場」がオープンされ、週末には大盛況になるような場所として新聞記事で紹介もされています。

ですが、その一方で「天川村をきれいにする条例」が2017年10月1日から施行されている場所でもあります。

 

この条例は、以下の3つが大きな柱になっています。

  1. 放置ゴミ・放置自動車の禁止及び野焼きの禁止
  2. バーベキュー等の禁止
  3. 自動販売機で飲料等を販売する者に対して、回収容器の設置とその管理の徹底

この条例の目的は、「良好な景観を守り、すべての村民が健康かつ快適な生活を営める、自然と文化の調和した清潔で住みよい村づくりをめざす」ことになっています。

→この条例を根拠に、天川村では2017年10月1日から河川でのバーベキューが禁止されています。

ですが、そもそもバーベキュー場ができたのに、なぜ「河川でのバーベキュー禁止」がいまだに条例で定められているのでしょうか?

また、そもそもなぜバーベキュー場を2020年になってから、天川村は作らなくてはいけなかったのでしょうか?

 

悪質な観光客の増加

2017年にこの条例はできましたが、そもそも罰則はありません。

さて、この村では「河川でのバーベキューが条例で禁止」されていることが、横断幕で目立つところに掲示されているにも関わらず、条例ができてからも様々なゴミが河川で放置されてきました。

  • バーベキューコンロ
  • 木炭
  • 生ゴミ

など、バーベキューで使われた物が一式放置されることや、ボートまで捨てられていたことまで・・・

これらは、過去の話しではなく2020年8月の状況としてヤフーニュースでも紹介されています。

それでは、このゴミを回収するのは誰だと思いますか?

A.地元のボランティアや住民の方々

現在は、条例に罰則を付けることも検討されているようです・・・


もしも、あなたが住んでいる街にたくさんの観光客がやってきて、たくさんのゴミを捨てていったらどうでしょうか?

もしも、あなたが住んでいる近くの山で大規模な火災が夜中に起こったらどうなるでしょうか?

そういった危険と隣り合わせの生活にさらされていたら、条例で取り締まるしかないのではないでしょうか?

皆さんは、バーベキューの正しい知識をもって楽しんでいますか?

あなたがバーベーキューをした後、「誰にも怪我など迷惑をかけていない!」といいきることができますか?

 

最後に

先程、「バーベキューは河川法には引っかからない」とお伝えしましたが、バーベキューは「たき火」として解釈されています。

そのため、さまざまな法律に抵触する可能性があります。

naobim / Pixabay 

 

軽犯罪法

軽犯罪法第1条9号に抵触する可能性があります。

相当の注意をしないで、建物、森林その他燃えるような物の附近で火をたき、又はガソリンその他引火し易い物の附近で火気を用いた者

→情状に因り、その刑を免除し、又は拘留及び科料を併科することができる。

 

消防法

消防法3条では、このような規定があります。

一 火遊び、喫煙、たき火、火を使用する設備若しくは器具(物件に限る。)又はその使用に際し火災の発生のおそれのある設備若しくは器具(物件に限る。)の使用その他これらに類する行為の禁止、停止若しくは制限又はこれらの行為を行う場合の消火準備

つまり、消火の準備をしていない「たき火」は禁止されています。

*ちなみに、「指定地域でのたき火」は自然環境保全法により原則禁止されています。

 

都市公園法では第11条4項

公衆の都市公園の利用に著しい支障を及ぼすおそれのある行為

これを禁じています。

もしも、公園管理者が指定した場所以外で「たき火」をすると、10万円以下の科料が課されることになります。


このように、バーベキューを「たき火」と考えると、放置することがいかに危険な行為か見えてくるのではないでしょうか?

もちろん、すでに京都の鴨川条例のように、河川敷の一部区域でバーベキューなどの行為をして、知事の指定する職員の命令に従わない場合は、5万円以下の罰金が科せられる河川もあります。

自由にできなるなると不便ですが、そもそもなぜ条例で禁止されるまでにいたったのか、調べてみてはいかがでしょうか?

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です