前回、あおり運転の「行政処分」や「罰則強化」についてご紹介しました。

そしてなにより、場合によっては加害者になる可能性もあります。

それでは、いざ「あおり運転」にあった場合どう対処すればいいのでしょうか?

今回は、安全対策に推奨されている「ドライブレコーダー」についてご紹介します。

 

警察庁の見解は?

警察庁のHPを確認すると・・・

危険な運転者に追われるなどした場合は、サービスエリアやパーキングエリア等、交通事故に遭わない場所に避難して、ためらうことなく警察に110番通報をしてください。

とあります。

つまり、警察庁では「避難」「通報」があおり運転への対抗手段として挙げられています。

あとは、ニュースなどでも言われるように「窓を開けない」ことや、「ドライブレコーダー」の必要性が指摘されています。

それでは、ドライブレコーダーは付けていればそれで安心なのでしょうか?

 

ドライブレコーダーってそもそもなに?

ドライブレコーダーは、映像・音声などを記録する自動車用の車載装置。記録として残せるため、いざという時の証拠になりますよね。

とはいえ、自分の持っているドライブレコーダーの特徴を知らないと、せっかくの証拠が消えてしまうかもしれません。

 

ドライブレコーダー

事故やニアミスなどにより急ブレーキ等の衝撃を受けるとその前後の映像とともに・・・

  • 加速度
  • ブレーキ
  • ウィンカー

といった走行データをメモリーカード等に記録する装置のことです。

つまり、ドライブレコーダーを装着することで事故やニアミスがどのように発生したかが映像に残るため、正確に残すことができます。

 

ドライブレコーダーの役割

  • 損害賠償等の事故後の処理や手続き
  • 裁判の証拠
  • 運転者の安全意識の向上
  • 運送事業者の事故等の映像を利用した乗務員の安全教育に活用

つまり、ドライブレコーダーを装着することで事故後の対処をスムーズに進むことができるため、加害者・被害者にしろ食い違いを無くす(最小限にする)ことができます。

ここまで聞くと、「ドライブレコーダーは必要!」と思うかもしれませんが、いざという時に「役に立たない!?」なんてこともあるかもしれません・・・

geralt / Pixabay

 

ドライブレコーダーは必ずしも証拠になるとは限らない?

ドライブレコーダーの性能は、まさにピンキリのようです。

 

ドライブレコーダーのスペック

①画質がフルHD以上

交通事故に遭遇した場合、相手を特定するためにナンバープレートの情報が必要になりますよね。

つまり、そもそも画質が悪ければ意味がありません。

*解像度:1920✕1080(フルHD)以上・画素数が200万画素以上のレコーダー

もちろん、高性能過ぎるドライブレコーダーは必要ありません。

 

②水平画角が108℃以上

正面衝突のみの事故とは限らないため、右折や左折事故など斜めからの車の衝突が映る必要があります。

映像が映っていなくては意味がありません。

 

③LED信号機に対応している

そもそも、画質が悪いと信号の色がはっきりしない場合があります。(証拠にならない)

さらに、LEDは人間が感知できないほどの高速で点滅していますが、ドライブレコーダーによってはこのLED信号の光を感知できないものがあります。

信号の識別は必須!

 

④WDR機能(ワイドダイナミックレンジ機能)

明暗差が大きな場所でも、モニター上に映し出される映像の「明るい場所」「暗い場所」の両方をはっきりして自然な状態で見ることができます。

例えば、良く晴れた日に建物の内側から入り口をみると逆光により真っ白になります。

ですが、この機能があれば逆光や西日・照り返しなど普通ならうまく映らない場合でもしっかり被写体を写すことができます。

夜間でも、ナンバーを撮影することができる。

他にも、駐車監視機能が付いていると、「駐車場に停止している場合でも記録が残る」という機能があるドライブレコーダーもあります。

 

ドライブレコーダーの録画タイプ

スペック以外にも、録画タイプを知らないとせっかく映った証拠が消えるかもしれません。

  • 常時録画・・・取り逃しがありませんが、メモリがいっぱいになると古い映像からどんどん上書きされる。
  • Gセンサー録画・・・衝撃時の映像だけを保存(上書きされない)が、衝撃が感知できないこともある。
  • 手動録画・・・録画するタイミングを調整できる(上書きされない)が、録画のタイミングを逃す可能性がある。

結論からいえば、ドライブレコーダを取付けることで安心を買うことはできますが、スペックや録画タイプによっては、「必ずしも役に立つとは限らない」ということです。

そして、自分の買ったドライブレコーダーは、一度は録画映像を確認した方がいいでしょう。

映像を確認する方法も、ドライブレコーダーの画面で録画を見れるタイプもあれば、パソコンなどで読み取るタイプなど様々です。

ちなみに、私が取付けているドライブレコーダーは画面がないためミニディスクを外してパソコンで見る必要があります。また、パソコンで見るためにはSDカードの外付けカバーを購入する必要がありました。

それでは、どれだけ録画できるかご存じでしょうか?

 

録画時間はどうなっているの?

先程紹介した、フルHD画質で常時録画した場合は目安として、8GBで1時間~90分程録画することができます。

意外と、短い間しか録画することができません。

とはいえ、「容量の大きいメモリーカードを買えばいい!」というわけではないため、購入するドライブレコーダーに対応しているメモリー容量を確認する必要があります。

 

最後に

ドライブレコーダーは、確かに取付ければ証拠になるかもしれません。

ただ、ドライブレコーダーはなんでもいいわけではなく・・・

  • 夜間でも使えるか?
  • 画質は十分か?
  • 真正面だけでなく斜めも映るか?
  • 信号の色がしっかり映るか?

そして、録画した映像は上書きされないか?

とチェックすべきことがたくさんあります。

ドライブレコーダーは、1万円~2万円が目安といわれます。

ネットをみると、2,000円以内で売られているドライブレコーダーまでありますが、スペックを必ず確認してから購入して下さいね。


参考

警察庁
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/aori.html

メンテ グーピット
https://www.goo-net.com/pit/magazine/107681.html
https://www.goo-net.com/pit/magazine/107661.html

国土交通省
https://www.mlit.go.jp/common/000036226.pdf

交通事故弁護士ナビ
https://jico-pro.com/magazine/48/#toc_anchor-1-2

 

 

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