皆さんは、ネットで商品を購入することはあるでしょうか?
むしろ、購入したことがない人の方が少ないような気がしますが・・・
さて、ネットショッピングを利用するときに、「レビュー」は確認されますか?
今回は、「レビューと犯罪」についてご紹介します。
そもそも「レビュー」ってなに?
お店での購入とは違い、ネットショッピングでは実物を写真などでしか見ることができないため、「自分が求めている物かどうかを確認したい!」と思いますよね。
そんなとき、すでに買った人達が「どんな感想をもっているのか」気になるのではないでしょうか?
そんな時に、役に立つのが「レビュー」です。
レビュー(review)とは、「口コミ」という意味でも使われ基本的には、買った商品の「再評価」のことです。
つまり、購入者がその商品のメリットやデメリットを次の購入者のため残すためのものです。
レビュー=購入者が商品を評価したもの。
こんな基本的なこと「今さら言われなくても・・・」と感じている人が多いかもしれません。
ただ、多くの日本人が関わっている犯罪がこのレビューです。
「サクラレビュー」という犯罪
サクラレビューというのは、良くも悪くも商品に関する「嘘の書き込み(評価)」のことです。
例えば・・・
- 雇われた人が商品を購入し、その商品がすぐに壊れたが高評価をする。
- ライバル企業の社員が、使ってもいないのに「モバイルバッテリーが爆発した」と嘘の書き込みをおこなう。
このように、高評価だけでなく低評価の場合もあります。
さて、このようなことを「日本人がサイドビジネスとして行っている」という現実があります。しかも、募集方法は、SNSなどさまざまな方法があるようです。
もちろん、サクラレビューを書くこと自体、そもそも禁止されています。単純な話し、嘘のレビューは威力業務妨害として、訴えられてもおかしくありませんよね。
それも、サクラレビューを一つや二つではなく、例えばサイドビジネスとして請け負っているなら膨大なレビュー数になるでしょう。
繰り返しますが、サクラレビューはビジネスではなくただの犯罪行為です。
それでは、誰が日本人に依頼しているのでしょうか?
中国業者が依頼主!?
実は、その多くが中国業者による依頼です。
つまり、「中国人に上手く使われている日本人」ということになります。
レビューの評価が高ければ、ランキングにものり、業者としては儲かります。また、サクラレビューを書く側にとっても委託された業者から報酬がもらえたり、商品がただで貰えさらに転売することができたりと、両者の間では「win=win」の状態が成り立ってしまいます。
それでは、誰に損失がでていると思いますか?
A.日本のネットショップを利用している利用者(私達)と楽天やamazonといった販売元です。
高評価を信じて購入した商品が、すぐに壊れるなんてことはすでに日常茶飯事の状態です。実際、私も楽天で購入したワイヤレス充電レシーバー(i pod touchで使用していた)が3日程で故障しました。
それでは、楽天やamazonといったネットショッピングを取り扱う企業は、対策を講じていないのでしょうか?
各会社の取組とは?
amazonの場合
amazonのポリシーでは、カスタマーレビューのいかなる違反に対しても例外は認められていません。
出品者またはメーカーが自分または自社の商品のレビューを書くこと、および他社の商品について否定的なレビューを書くことは禁止されています。Amazonポリシーへの違反は、適用される法律にも違反する可能性があり、法的措置や民事罰、刑法罰につながる可能性があります。Amazonのポリシーに違反した場合に、Amazonは出品者の名前およびその他の関連情報を公開し、民事または刑事執行当局に開示する権利を有します。
これに限ったことではないですが、具体的にこのような対処がなされます。
- Amazon出品権限の迅速かつ永久的な取り下げ、および売上金の支払い留保。
- すべての商品のレビューの削除、および今後のレビューや評価の受信制限。
- Amazon出品からの永久的な削除。
- 出品者に対する法的手段(訴訟、および民事ならびに刑事事件執行当局への照会など)。
- 出品者の名前およびその他関連情報の公開。
つまり、出品者は「売上金が保留され、出品ができなくなり、さらされます・・・」。そして、場合よっては裁判になるかもしれません。
楽天の場合
下記に規定する内容を含むレビューを投稿すること
- ・当社、サービス提供者または第三者を誹謗中傷する内容
- ・犯罪行為に結びつく、もしくは助長する内容
- ・法令に反する内容
- ・営利宣伝目的を含む内容
- ・特定の政治的または宗教的主張を含む内容
- ・根拠なくサービス提供者の評判を毀損しまたは信用不安を引き起こすおそれのある内容
- ・当社、サービス提供者または第三者の著作権、名誉、プライバシーその他の権利を侵害しまたはそのおそれのある内容
- ・差別的表現を含む内容
- ・低俗、有害、下品その他他人に嫌悪感を与える内容
- ・上記の他、公序良俗に反する内容
- ・その他当社が不適切と判断する内容
- 同日に同じ店舗で購入した同じ商品について、2件以上のレビューを投稿する行為
- サービス提供者、その役員、従業員、業務委託先(マーケティング・SEO業者等) その他の関係者が、自己および利害関係のある他の店舗、 商品またはサービス に関し、レビューを投稿する行為
- レビュー内にURLまたはメールアドレスを記載する行為
- 有害なプログラム、スクリプト等を書き込む行為
- 当社または当社のグループ会社の提供するサービス(本サービスを含みますがこれに限られません)に悪影響を及ぼす行為
- その他当社が不適切と判断する行為
楽天では、このような行為が禁止事項となっています。
- 前項各号の規定に違反したレビューの削除
- 前項各号の規定に違反した利用者が過去に投稿した全てのレビューの削除
- 本サービスの利用停止
- 第8条第1項または第2項に基づき利用者に付与されたポイントの取消
- 楽天会員資格の取消
- その他当社が必要と判断する措置
このように、違反すれば「レビューの削除」・「資格の喪失」・「必要な措置」がとられることになります。
どちらにしても、サクラレビューがある前提で規約が作られていることが分かります。
すでに、アメリカamazonでは「2015年に1,114人を提訴した」という記事がありますし、楽天でも2015年に損害賠償を求めた訴訟が行われています。
ですが、年間で裁判を起こせる件数は限られますし、裁判費用もただではありません。残念ながら今後も、消費者が食い物にされる仕組みは続きそうです。
それに加担している日本人も、自業自得かもしれませんね・・・
一つ言えることは、サクラレビューは、犯罪行為になるためそのことは自覚する必要があります。
レビューとは、あくまでも商品を使っての純粋な評価です。正確な評価を続けることで、次に自分が買うときも安心して買うことができるようになることが目的です。
そもそも、企業にとって「信用」は第一ですよね。
最後に
日本人のサクラレビューが溢れているため、レビューだけでは残念ながら見分けも付かなくなりました。
ただ、amazonの商品を確認できる「サクラチェッカー」を利用することができます。
これは、「製品のURL」や「商品名」を入力するだけで、簡単にサクラレビューを見分けることができるツールです。
中国業者からの商品を避ければいいかもしれませんが、次は日本の業者にふんして販売するなどイタチゴッコはこれからも続きそうです。
参考
Rakuenみんなのレビュー
→https://review.rakuten.co.jp/rule/
amazon seller center
→https://sellercentral.amazon.com/gp/help/external/G201972140?language=ja_JP&ref=efph_G201972140_cont_201972160
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