「リトミック」教育とは? 音楽やリズムだけ?

 

皆さんは、子ども達の教育について調べたりされているでしょうか?

さまざまな教育方法があり、なにが良いのか親としては迷う所です。とはいえ、世間にはさまざまな学習の仕方が紹介されています。

今回は、私の子ども達が行くようになった「リトミック」についてご紹介します。

*参考として読んでいただければ幸いです。

 

そもそも「リトミック」ってなに?

20世紀初頭にスイス・ジュネーブの作曲家:エミール・ジャック=ダルクローズ博士が創案した音楽療法です。

リトミックの語源は、人名ではなく・・・

  • 英:ユーリズミックス
  • 仏:ラ・リトミック
  • 独:リトーミーク

から由来しており、「律動的」・「韻律的」という意味があります。(律動的→「リズミカル」。韻律→音の強弱や高低・長短といった「リズム」を意味します。)

このように、「リトミック」というと音楽を通して1人1人の心理的・身体的な基本的な能力を高めていくための人間教育といわれます。

 

どんなことをするの?

息子が体験したリトミックの一部をご紹介します。(2歳児の教室)

*リズム学習だけではなく、手作業もあります。

 

①今日の工作(こいのぼり)

→「おさかなさん」「鯉」「こいのぼり」といった名前を覚える。

こいのぼりのイラストにシールや付箋を貼る作業を、親は極力出さずに子ども達に主体的に作業をしてもらう。

 

②季節の歌(こいのぼり)

三拍子に合わせて、工作で作ったこいのぼりを持って「ゆーらゆーら」に合わせて歌う。

 

③おしまいの歌(さよなら あんころもち また きなこ)

みんなで挨拶をする歌です。10秒ほどの短い歌ですが、手をつなぎ最後は「ありがとうございました」とお辞儀をします。

このように、手作業もありますがリズムを使った学習(遊び)がたくさんあります。最後に、リトミックと言えばこんな「即時反応」のプログラムがあります。

 

④即時反応のプログラム:となりのトトロ「さんぽ」

音楽が鳴っている→動く / 音楽が止まっている→ストップ

音楽に合わせて歩くことにより、リズムを感じる。ここまでは普通にあると思います。

  • 明るくて元気な曲調の時の歩き方
  • 暗くて悲しげな曲調の時の歩き方
  • 曲の「テンポ」や「音程の高さ」、「リズム」などで、「動物・乗り物・人物など」を表現する。

このように、「リトミック」とひと言でいってもさまざまなものがあります。

 

なぜ、小さい頃に必要なの?

これは、個人的な主観になりますが大きくなるに従って難しくなるからです。

 

①羞恥心が芽生えてからでは・・・

リトミックは、例えば「振り付けを何度も練習して覚える・・・」といったものではありません。指導者が演奏する音楽を聴いて自分で動きを判断し、身体運動や表現をしていきます。

例えば、「カニの動きをしてみて!」といわれてあなたは思いっきりできますか?

子どもは模倣して覚えていきます。そのため、まずは親が実践する場合もあるかもしれませんが、スミマセン。私には恥ずかしくてできそうにありません・・・

それはそれとして、このように「感じ取る→考える→行動する」といった主体的な行動パターンのトレーニングができるようになります。

 

②学校が始まると・・・

学校教育が始まれば、テストの点数をはじめ、目に見える形で結果を出すことがどんどん求められていきます。さらに、みんなと同じことも求められていきます。

つまり、少しでもみんなより良い点数を取る・スポーツ推薦のためなど、明確な能力を伸ばすため例えば「塾」や「水泳」といった習い事を通わせることになります。

そんな中、目に見えた効果が分かりにくい「リトミックに通わせよう!」とはならないでしょう・・・

そもそも、こういった環境では主体性や創造力を育むことは難しいでしょう。このことは、私達親が一番理解しているのではないでしょうか?

 

リトミックの注意点!

以上のことから、「リトミックをしたことで○○の成績が上がった!」とか「こんな役に立った!」というものではありません。

→リトミックは、結果ではなく学習過程で経験する想像性や創造性のセンスを獲得していくことが目標になっています。

*つまり、何かしらの目に見えた結果を求めるのなら、別の教室(学習方法)を探した方がいいとも言えます。→英会話(ECCなど)や水泳、体操教室など。

 

リトミックの効果とは?

しいてあげるなら、学習云々以前の「人格形成を育む教育」と言った方が分かりやすいかもしれません。つまり、個人としての「下地作り」や「土台作り」と言ってもいいでしょう。

少なくとも、子どもに「主体的に考えて生きていって欲しい!」と思うなら選択肢にいれてもいい学習法だといえます。そのため、幼児教育を特に考えていないなら通ってみても損はありません。(私もこのタイプでした・・・)

*私の場合は、駅にあるチラシをみてたまたまリトミック教室に子どもを参加させることにしました。

 

自己啓発?

さて、このリトミックを最近の言葉でいうなら「自己啓発」に近いのかもしれません。ただ、大人になってから自己啓発をしようとしても、なかなかうまくいかないことが多くないですか?

ですが、子どものうちから獲得することができればどうでしょうか?

文部科学省が掲げる2020年から始まる教育改革では、これまでのような先生の言うことをなんでも聞く「大人しい生徒」ではなく、「主体的に考え行動していく生徒」が求められていきます。

国際的な人材を育成することが根本にあるようです。

 

最後に

これまでのように、塾通いをして成績だけがよくても全体的な評価がこれまでより下がることになるかもしれません。

大きくになるにつれて、人格が固まってしまうためその前に主体性を獲得することが急務になるでしょう。もちろん、子ども達によってはリトミックが合う合わないもあるでしょう。

最終的には、親次第とも言えますがリトミックに限らず、2歳・3歳からでも子ども達が楽しんで行ける場所を見つけてあげて下さいね。


参考

特定非営利活動法人 リトミック研究センター
https://www.eurhythmics.or.jp/whats/

文部科学省:学指導要領
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1383986.htm

 

 

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