・この記事では、「昔と今のお年玉」についてお伝えしています。
今年(2021年)も残りわずかとなりました。
さて、「来年のことを言えば鬼が笑う」なんてことわざもありますが、今から来年に向けて準備が必要なお金と言えば何でしょうか?
答えは、お年玉です。
今回は、そんな「落とし玉の今昔物語」についてご紹介します。
そもそも「お年玉」っていつから始まったの?
投資を始め、お金についての話しは苦手な方が多いのではないでしょうか?
ましてや、お年玉は自分の子ども意外にも直接お金をあげる行為ですよね。普段ならありえないことではないでしょうか?
それでは、どうして「お年玉」が普及していったのでしょうか?
お年玉の歴史は古い?
そもそも、お年玉の起源は年神様からの贈り物で、それを目上の者が目下の者に配分したことが始まりだと言われています。
お年玉にも神様の存在があるなんて、日本らしい言い伝えですよね。
ちなみに、もともとは「お金」ではなかったようです。
→神棚に供えた餅を年少者に分け与えた風習が、お年玉の始まりと考えられています。
17世紀初頭に編纂された「日葡辞書」(日本語をポルトガル語で解説した辞典)の中には、「Toxidama(トシダマ)、新年の一月に訪問したおりに贈る贈物」という説明があるほどです。
つまり、何百年も前から「お年玉」は存在しています。
例えば、江戸時代や室町時代の日記などの史料などでも、「新年に贈り物の刀や銭などを持参してお世話になった人を訪問し、お返しとして扇や酒などが振る舞われる」といった記事が残されているそうです。
とはいえ、この頃のお年玉は献上品や下賜品の全てがお年玉と呼ばれていたと考えられています。
それでは、いつ頃から「お年玉=年始の手土産」 ⇨ 「お年玉=現金」となったのでしょうか?
実は、お年玉がお小遣いとして全国に普及していったのは、戦後からだったようです。
お年玉には長い歴史がありますが、実際に今の私達がイメージするお年玉に変わったのはまだ最近・・・
といっても、すでに70年以上の歴史があることになりそうです。
長く続く風習は形を変えて、これからも残っていくのかもしれませんね。
と、ここで終わると面白くないので現在のお年玉事情についても見ていきましょう。
お年玉の変化はまだまだ続く!?
ファイナンシャルアカデミーが全国の子をもつ男女300名を対象に「キャッシュレスとお年玉に関する意識調査」が実施されました。
この調査は、4年目となりますが実はお年玉のキャッシュレス化に対して過半数(賛成派:54%)の人が肯定的な考えを示す結果となりました。
この結果は、2019年と比較すると20%も増加しています。
この変化は、コロナの影響もあるようで・・・
感染対策として、キャッシュレス化がさらに進みましたよね。
その結果、衛生面だけでなく実際に利用した人が増加したことで便利で使いやすく、以前ほど抵抗感がなくなってきたことが一因となっていることが考えられます。
中には、「ポイントが付くから」という強者までいます。
「百聞は一見にしかず」なんて言いますが、確かにキャッシュレス決済は便利ですよね。
とはいえ、「お金のありがたみ・価値が分からない」という意見も多く、まだまだ浸透してはいないようです。
というのも、確かに賛成派は過半数を超える結果になりましたが、自分がキャッシュレスでお年玉をあげるかどうかはまた別の話のようです。
キャッシュレスお年玉は全体の1割!?
私もそうですが、いくら便利とは言え「お年玉をキャッシュレス」というのは、やはり抵抗があります。
ちなみに・・・
- 2019年:4%
- 2020年:7%
- 2021年:9%
と、本当に少しずつですが増加はしています。
実際、私が家計簿に利用している「Money Forward」のコラムでも、6,621人の回答者中、お年玉の渡し方は93%が現金となっています。
ただ、このコラムのなかで3%の中に「ギフト券・図書カード・株等」が3%となっていました。(スマホ決済アプリの送金は4%)
個人的な意見になってしまいますが、「株」をお年玉にあげるというのはセンスがいいですね。
株の話はまた今度にして、今回は「お年玉の歴史と今」についてご紹介しました。
誰にいくら渡すのか、頭を悩ませる日々が続きそうです。
参考
駒沢女子大学・短期大学:お年玉の謎
→https://www.komajo.ac.jp/uni/window/japanese/ja_diary_teacher_16009.html
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