お年玉は現金派?キャッシュレス派? 意識は変わっても、まだまだ現金が主流!

 

新型コロナウイルスの影響で、なかなか帰省が難しい状況が続いていますよね。

ただ、そうはいっても季節はめぐり「お正月」がやってきます。

さて、「お正月」と言えばお年玉。

今回は、そんな「お年玉にもキャッシュレス化!?」についてご紹介します。

 

お年玉のキャッシュレス化に賛成?

総合マネースクールの「ファイナンシャルアカデミー」が、全国の子を持つ男女300名を対象にして、3年目の調査「キャッシュレスとお年玉に関する意識調査」が実施されました。

→調査人数的にはそれほど多くないため、あくまでも参考程度に考えればいいでしょう。

それでは、どんな結果になったのでしょうか?

 

キャッシュレス化に賛成?反対?

  • 2019年のお正月:賛成-34%
  • 2020年  〃 :賛成-38%
  • 2021年  〃 :賛成-51%

3年間で、3割→5割を越えました。

しかも、増加の原因はコロナが大きな一因になっていました。

 

 

キャッシュレス化に賛成した理由は?

  1. 支払いが便利:23人
  2. コロナ関連(衛生面・帰省できない):21人
  3. 現金や財布を持ち歩かずにすむ:19人
  4. 時代にあっている:18人
  5. ポイントが溜まる:10人

こういった順番になっていました。

mohamed_hassan / Pixabay

 

確かに、キャッシュレス化に賛成の理由は、コロナによりそもそも「帰省できない」という切実な現状を理由にしている人が今年は多くなっています。

ただ、それ以外は「支払いが便利」、「ポイントが溜まる」など合理的な理由が多くなっています。

このように、お年玉も「支払いの1つ」として認識されています・・・

まさに、時代の流れなのかもしれません。

それでは、お年玉のキャッシュレス化に反対した理由はなんだったのでしょうか?

 

 

キャッシュレス化への反対理由は?

  1. お金のありがたみ、価値が分からない(60人)
  2. 伝統だから、情緒がない(20人)
  3. セキュリティが不安(12人)
  4. 現金の方が使いやすい(5人)
  5. キャッシュレスは使いすぎが心配(2人)

さて、圧倒的に「お金のありがたみ、価値が分からない」と答えた人が多くなっています。

実は、これは的を得ています。

 

貨幣価値を失っていく可能性?

私達が子どもの頃は、そもそも現金で買い物をするしか方法がありませんでした。そのため、必然的に「おつりのやり取り」をしていました。

なにより、今もそうだとは思いますが、お年玉と言えば子どもがもらえる「貴重なおこづかい」でした。なにより、現金ですから、まずは自分でいくらもらったのか数える必要がありました。

それでは、キャッシュレス化により「おつり」の受け取りもなくなり、お金のやり取りが全て数値として表示される経験しかない子ども達はどうでしょうか?


現金を使わないキャッシュレス化になれば、それは数字の羅列でしかありません。当然、自分で計算しなくても自動的に計算してくれます。

そのため、懸念される1つに「貨幣価値が希薄になる可能性」があります。

 

例えば、通貨の価値を知らずに海外にいったとします。

  • パン1個は、どれくらいかかるのか?
  • 宿屋一泊で、どれくらいかかるのか?

「ドル」は何となく分かったとしても、「1ユーロ」や「1ルピー」なんていきなり言われても、それでなにが買えて、なにができるのかなんて普通は分からないですよね。

これが、「貨幣価値」です。

つまり、「その金額でなにが買えるか?どんなことができるのか?」と思い浮かべられることが、貨幣価値を身につけていることになります。

私達の場合なら、「日本円が貨幣価値を認識している通貨」ということになります。

Bru-nO / Pixabay

 

あなたは、「お金」と聞いてなにをイメージしますか?

「現金の千円」と「数字の1,000」は、どちらが使いやすいですか?

もちろん、これは「お年玉を現金にすればいい」という単純な話しではありません。

そして、キャッシュレス払いしか知らないからと言って、貨幣価値が必ずしも希薄になるともかぎりません。

ただ一つ言えることは、「便利になればそれだけ、私達の能力は衰えていく可能性が高い」ということです。

例えば、携帯電話しか利用したことがなければ、固定電話の不便さは分からないでしょう。

逆に、固定電話しか利用したことがなければ携帯電話の不便さは分からないでしょう。

→経験の有無は、大きな違いとなる。

とはいえ、現実にキャッシュレスでお年玉をあげる人は1割にも満たないようです。

 

キャッシュレスでお年玉をあげる予定の人は?

  • 2019年:4%
  • 2020年:7%
  • 2021年:9%

お年玉のキャッシュレス化に賛成している人は、確かに5割を越えています。ですが、実際にお年玉をキャッシュレスで支払う人は1割もいないことが分かります。

このように、キャッシュレス化への意識は確実に進んでいますが、行動にまではまだまだ反映されていないようです。

かくいう私も、まだまだ現金派ですのでキャッシュレスを主流にしていくのはまだ当分、先になるでしょう。

そもそも、現金を使わずにまだ小さい私の「息子」や「娘」に、お金の価値を分かりやすく伝える方法が思い付きません・・・

ちなみに、お年玉をキャッシュレスで支払う手段としては、以下のような回答になっていました。

viarami / Pixabay

 

お年玉をキャッシュレスで支払う手段

  • スマホQR決済(PayPay・LINE Payなど)(19人)
  • プリペイド型電子マネー(nanaco・WAON・楽天Edyなど)(14人)
  • 交通系ICカード(Suica・PASMO・PITAPAなど)(11人)
  • 図書カード(6人)
  • QUOカード(4人)
  • デビットカード(1人)
  • その他(1人)

こういった回答がありました。

あなたも使っているキャッシュレス決済が、あるのではないでしょうか?

一つ言えることは、「キャッシュレス決済」と一言でいってもいくつも方法があり、その中でも「QR決済」が使われやすいことです。

ただ、逆に言えばこれだけのキャッシュレスの決済手段があるにも関わらず、便利なキャッシュレス決済はまだまだ「お年玉」にまでは浸透していないようです。

 

最後に

キャッシュレス決済は、世界的にみても進んでいます。

「キャッシュレス決済」と言えば、中国をイメージする人も多いかもしれません。

ですが、中国だけではありません。

例えば、スウェーデンでは「現金お断りの店」「公共の乗り物が乗れない」といった変化が起きています。

日本も例外ではなく、最近ではコロナによりそもそも現金を持つこと事態の不安も取り沙汰されるようになりました。

 

今後は、「キャッシュレス」か「現金」ではなく、どちらでも使いやすい社会になるといいですが、キャッシュレス化は今後も拡大していくことがすでに決まっています。

  • 「成長戦略フォローアップ」が閣議決定され、2025年6月までにキャッシュレス決済比率を倍増し、2割(2018年)→4割程度になることを目指す。
  • 将来的には、世界最高水準の8割まで目指すことが決められている。

そのため、今後も「お年玉のキャッシュレス化」は進んでいくことになりそうです。


参考

経済産業省:キャッシュレスの現状及び意義
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/cashless/image_pdf_movie/about_cashless.pdf

 

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