新型コロナウイルスの非常事態宣言 ~日本が「感染地域・国」に指定!?~

 

新型コロナウイルスが世界中に拡大し、1月31日にWHOは「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と判断し、緊急事態宣言が出されました。

とはいえ、「中国への旅行制限などはしない」というよく分からない内容でした。

あくまでも、「医療体制が脆弱な国への支援をおこなうなど、国際社会が連携して感染の拡大を防ぐことを呼びかける」という内容でした。

ですが、「ある国」ではすでに日本は危険視されています。今回は、「非常事態宣言」についてご紹介します。

 

「非常事態宣言」ってそもそもなに?

「非常事態宣言」というのは、国の治安や国民の安全が危機にさらされた場合に、政府が発令するものです。

そもそも、非常事態というのは・・・

  • 戦争
  • 革命
  • 内乱
  • 大規模な災害
  • 疫病

など、こういった通常の社会的な秩序が重大な危機に直面した状態です。今回は、「疫病」の影響で宣言が出されています。

海外の多くの国では、「非常事態」が起きたときの決まりが憲法に書かれています。

内容は、国によって変わりますが、非常事態が起きたときは普段とは違う権利(国家緊急権)を使ってその国の人達の権利を制限します。

 

非常事態宣言の例

《フランス》

2015年11月(テロが発生した場合)

パリ同時多発テロが発生し、オランド大統領が非常事態宣言を発令しました。

  1. 治安部隊・軍隊の人員を増やす。
  2. 国境の封鎖(出入国の封鎖)
  3. 政府が危険とみなした人物の自宅軟禁(「外出の禁止」や「外部との連絡を禁じる」)
  4. 一部地域の立入り禁止
  5. 施設の封鎖
  6. デモや集会の禁止
  7. 市民の行動を制限

*この時は、規制されませんでしたが、新聞・出版・放送などの規制を行うことも認められています。

 

《アメリカ》

2020年2月1日

今回の新型コロナウイルスでは、例えばアメリカ政府は非常事態を宣言し、「過去2週間に中国を訪れた外国人の入国を禁止する」と発表しました。

  1. 中国・湖北省から帰国したアメリカ国籍を持つすべての人に対して、最大で14日間の検疫措置を義務付け。
  2. 過去14日間に中国を訪れた外国人のアメリカへの入国を当面、禁止する。

→これらの措置は、2月3日:7時から実施されています。

アメリカ政府はこれらの措置を感染拡大を防ぐための一時的なものとしています。

ただ、非常事態宣言は「延長」することや「無期限化(終わりを決めない)」など、国の方策により変わります。

 

《日本》

日本の憲法には、海外のような国家の非常事態に関する決まりがなく、「一時的な措置とはいえ国民の権利を制限することは難しい」とされています。

新型コロナウイルスの日本政府の対応を考えると、不十分ではあるもののWHOの判断よりも「指定感染症」「指定検疫症」に指定していることは評価できるのかもしれません。

ただ、このまま憲法の改正をしないと、これからもさまざまな水際対策ができないことになります。


このように、「非常事態宣言」とは国家をゆるがす危機が発生したときに、危機を脱するために行政に権力を集中させるものです。

海外へ出張するときは、必ずチェックしなくてはいけません。

さて、ここからやっと本題なのですが実は日本を「感染地域・国」であると指定した国があります。

 

ミクロネシア連邦の緊急事態宣言

《基本情報》

面積は、700㎢(奄美大島とほぼ同じ広さ)があり、人口は約11万人います。

ミクロネシア連邦は、太平洋の赤道の北半球側に沿って点在する607の小さい無数の有人島・無人島のことで「東・西カロリン諸島」とも呼ばれます。

1920年には、国際連盟から日本のミクロネシアの委任統治が認められ、日本が統治していた時代もありましたが、1945年に太平洋戦争が終結後は、アメリカが占領していました。

そして、1986年に米国の国連信託統治から独立する際に、米国との間で締結した自由連合同盟約(コンパクト)が発行され独立しました。

1991年には、国連にも加盟しています。

また、日本の輸出入の貿易国でもあり日本が無償資金協力・技術協力している国でもあります。つまり、日本とは関わりが深い国です。

 

ミクロネシアの緊急事態宣言とは!?

さて、ミクロネシア連邦は1月31日にミクロネシア大統領府が新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言を発出しました。

そして、2月3日よりミクロネシア政府は「日本が感染地域・国」があるとして、宣言にある14日間ルールの適用を開始しています。

 

《この緊急事態宣言により・・・》

  • 日本からミクロネシアに入国するに当たって、ミクロネシアに入国する前に非感染地域であるグアムやホノルル等で最低14日間滞在しなくてはいけない。
  • ポンペイ空港では、入国者のヘルス・スクリーニング(主に申告書と体温測定)

*新型コロナウイルスの感染地域・国からの全てのミクロネシアへの入国者は、非感染地域・国(グアムやホノルル等)での最低14日間の滞在が求められます。

 

《すでに始まっている足止め!》

  1. 2月3日のグアム初のミクロネシア行のユナイテッド航空便で、乗り換え客17名(国籍不明)が搭乗拒否。
  2. 複数のミクロネシア人が入国できず、規定の14日間を満たすまでグアムやホノルルで足止めされる。

外務省は、同宣言をふまえて日本人旅行者に対する当局の規制がさらに厳しくなる可能性があるため、注意喚起がなされています。

 

国際的には当たり前の対応!?

人によっては、「援助もしているのに・・・」なんて思う人もいるかもしれません。

ですが、国の責任は国民を守ることが大前提ですよね。

これほど世界中に拡大している感染症で、まだワクチンもない状態です。ましてや中国で何百人も亡くなっています。

そんな感染症を国内に入れて果たして対応しきれるでしょうか?

そもそも、アメリカは非常事態宣言により「過去2週間に中国を訪れた外国人の入国を禁止」しています。

それでは、日本はどんな対応をしているのでしょうか?

 

日本の対応

2月1日~

  • 新型ウイルスの感染者の入国拒否
  • 過去14日以内に湖北省滞在歴がある外国人
  • 湖北省発行の中国旅券所持者

こういった場合に限り入国を禁止しており、「2月2日までに入国拒否した外国人は8人!」と大々的に報道されてしまう現状です・・・

確かに、新型コロナウイルスの封じ込めを本気で対応しようとしている国から見れば、感染しているかもしれない人達をどんどん入国させている国(日本)を危険視することは無理もないでしょう。

 

最後に

以前もお伝えしましたが、同じ感染症でも発症する地域によって危険性はまるで違います。そもそも、新型コロナウイルスの危険性はまだまだ分かっていませんが・・・

変異を起こしてしまえば、日本でも大変なことになる可能性は十分にあります。

非常事態宣言は、「その国では対応できない危機的状況」を少しでも回避するための最終手段ということができます。

そのため、国よって発令される段階も条件も異なります。

ミクロネシア連邦の非常事態宣言は、非常事態宣言が難しい日本の危機意識の低さが浮き彫りになった正しい判断だと言えるかもしれません。

すでに、日本でもマスクや消毒液などが店頭から消えていっています。過剰反応にはならないように、お気をつけ下さい。


参考

ALSOK:どういうときに出されるの? ニュースで見かける「非常事態宣言」とは
https://www.alsok.co.jp/person/lifesupport/family/27.html

外務省海外安全ホームページ:新型コロナウイルスに関するミクロネシア大統領府による緊急事態宣言(その2)
https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMailDetail.html?keyCd=78340

外務省:ミクロネシア連邦基礎データ
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/micronesia/data.html

Micronesia:ミクロネシア連邦について
http://www.visit-micronesia.fm/jp/about/index.html

 

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