外出制限の数値を決めた「8割おじさん」 ツイッターで生の説明

 

皆さんは、職場で仕事をされているでしょうか?

リモートワークが進められていますが、ベンチャー企業など一部の企業ではうまく利用できているようですが、なかなか難しいことが実情のようです。

そもそも、工場や介護現場など職場に行かなくては仕事にならない職場もあります。

また、花屋さんのように時間の経過により品物がダメになってしまうため、お店を閉められないといった仕事もあります。

なにより、自衛隊や医療機関、警察など、そもそも止まってしまっては日本という国自体が崩壊しかねない仕事に従事されている方々も大勢いらっしゃいます。

そんな中、2020年4月7日に緊急事態宣言が5月6日までの1ヶ月間を目途に区域を区切って発令されました。この会見の中で、「人と人との接触を7~8割削減」というとんでもない数値が発表されました。

ですが、この数値はむしろ低いぐらいで本当は「8割は必須!」だったようです。

と言うのも、「8割おじさん」の異名を持つ厚生労働省のクラスター対策班の北海道大学社会医学分野教授:西浦博氏が、クラスター班が開設したツイッターでこのように述べられています。

「1人が生み出す二次感染者数の平均値(基本再生産数)は2~3ぐらいと言われています。そして、ドイツで推定されている数値は2.5です。」

計算方式はこの画像の中で簡単に紹介されていますが、基本再生産数を2.5で計算した場合、答えは0.6になるようです。

つまり、計算通り外出制限が実施できるなら60%の制限だけでいいのですが、この数値を現実社会に当てはめても意味がありません。

その理由として、『ハイリスクの場所である「夜の街」に踏み込んで、二次被害を阻止することは現実的に不可能だから』です。

つまり、最も感染者を出している場所の1つである「夜の街」を確実に止められない以上、普段の私達の接触を減らしていくしか方法がありません。

また都内のデータから・・・

クラスターが外国人から病院や夜の街にうつり、一般市民に少しずつ忍び寄っています。でも、まだみなさん一般の人に広がっているわけではないです。

という分析も記事の中でされています。

つまり、日本のクラスターは、外国人→病院や夜の街→一般の人に少しずつ忍び寄っていることが示されています。

このように書くと、外国人や夜の仕事をされている方が悪者になってしまいますが、そうではありません。そもそも、どんな仕事であれ、どんなに強制しても隠れて営業しているお店はあります。

例えば、違法な麻薬は所持するだけでも逮捕されますが、いつの時代も社会の目を盗んでやり取りがなされていますよね。そう意味では、「罰則を付ければいい」という単純な話しでもありません。

さらに、そもそも外国人を受けているのは理由はどうあれ日本です。そして、それに賛成する政治家を選挙で選んでいるのは私達国民です。

さて、話しを戻しますが西浦氏は「医療機関や性風俗のことを考えると、80%減でないと2週間で減らない」数理モデルによる数値計算のもと算出されています。

  • 80%制限→診断されていない人も含めて感染者が100人まで戻るまで15日間。さらに、感染から発病、診断など目に見えるまでの時間が15日加わり、1ヶ月間かかる。
  • 65%制限→感染者の数が減るまでに90日間。プラス15日間で105日間かかる。

つまり、外出制限を短期で済ますためには「8割(正確には79%)が必要だ」と計算された数値をもとに説明されています。

なぜか、「西浦氏が6割の外出制限でいい」なんて言ったという誤報もあるようですが、ひょっとすれば計算を見て早合点された人がいたのかもしれません。

ただ、西浦氏は「外出制限は8割必要!」としか言われていません。このことは、BUZZFeedの記事の中でもはっきりと答えられています。

ただ、記事の中で個人的にどうしても納得できない部分がありました。

不思議なことに「基本再生産数が2.5として、医療機関や性風俗のことを考えると、80%減でないと2週間で減らない」というシミュレーションの資料を作っていたのですが、私の知らないところで諮問委員会の資料の数値が書き換えられていたのです。

基本再生産数が2.0と、私が作った資料より感染力を低く見積もっての数字になっていた。

コレって、今後の政策を決定するべき場に提出する、資料の根拠となるベースの数値を「誰かがいじった」ということになります。

記事の中では、政治家の立場などそういった部分もあるため一定の理解を示されてはいましたが、危機感を感じているのは当事者のみという現れともいえるでしょう・・・

そもそも、専門家がだした、それも命に関わる数値を簡単に改ざんできてしまうのは、組織としての危うさを感じる記事内容でもありました。

ただ、結果的に外出制限を7~8割と概ね数値をくみ取ってもらえたことは評価されています。


今回の記事はこれで終わりです。

いつもは見出しを付けて、それぞれ興味があるところから読んでもらえばと思って分けて構成していますが、今回の記事は「全て読んで欲しい」と考えたため、一気に書き進めることにしました。

初めての取組なので、読みにくい部分はご了承下さい。

そして、今回の記事で一番伝えたかったことは「クラスター班がツイったーを開設している!」という点です。本人達の生の声(説明)を聞くことで偽情報を潰していくことができます。

なにより、どうしてその結論に至ったのか?

そういったことを紹介してくれています。さすがに、記事にあるようなデータ改ざんなどの裏話まではないかもしれませんが・・・

 

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