●この記事では、カラスの習性についてお伝えしています。
私達の身近な野鳥といえば、例えば「スズメ」などを思い付くのではないでしょうか?
ちなみに、私が住んでいる滋賀県では「トンビ」や「シラサギ」なども身近な野鳥として挙げることができます。
ところで、そんな身近な野鳥の中でも攻撃してくることがある野鳥といえばなんだと思いますか?
今回は、「攻撃してくる野鳥=カラス?」について紹介します。
カラスは理由もなく攻撃してくる?
例えば、カラスといえばゴミを荒らしたり、突然「カーカー」と大きな声で鳴いたりと、害鳥として認識されている方も多いのではないでしょうか?
ただ、法律的な観点からしても、そもそもカラスを含め野生鳥獣は鳥獣保護管理法により、勝手に捕まえたり処分することが禁止されています。
というわけで、許可もなく個人が勝手に野鳥を傷つけるようなことをしてはいけません。
そのため、例えば「ゴミ収集所では、ゴミネットを使う」といった、あくまでもカラス避け対策が主流になります。
それでは、そんなカラスはどうして人を襲うことがあるのでしょうか?
そもそもカラスは突然、襲ってこない!?
カラスは、実は人を襲う前に何度も「警告」を出しています。
豊中市では、カラスの警戒行動について分かりやすくまとめられています。
レベル カラスの行動 レベル1 高い所からガァガァと大声で鳴き、頭上を飛び回る。 レベル2 電線や木の枝をつついたり、カチカチ音を鳴らして枝葉を落とす。 レベル3 背後から近づき、頭上を低空飛行する(威嚇行動)。
※この時に足が当たることがありますが、口ばしで攻撃することはありません。
ただ、私達はこういったカラスの警戒行動にほとんど気付くことはないですよね・・・
もしもその相手が「ヒト」なら、「睨んでくる」・「怒りで興奮している」・「物を蹴飛ばす」なんて行動をしながら前から歩いてきたら、近寄らないのではないでしょうか?
カラスも同じように、さまざまな警告をした上で、物理的な威嚇行動にでるのは最後の手段です。
とはいえ、被害に遭った人からすれば「背後からいきなり攻撃された!?」となるのは言うまでもないでしょう。
それでは、カラスは本当に攻撃的なのでしょうか?
カラスも子育てをしている!
私達も、カラスが突然迫ってきたら怖いですよね。
同じように、カラスからすれば私達人間も怖い存在です。
実際、「直接カラスに襲われる体験」をした人は少ないのではないでしょうか?
それでは、どうして怖い存在であるヒトに対して、カラスは威嚇行動をとるのでしょうか?
その理由は、「繁殖期」が原因かもしれません。
カラスの繁殖期は3月~7月
さて、意外に思うヒトもいるかもしれませんが、カラスは「一夫一婦制で生涯を行動し、エサとりや巣作り、子育ても愛情深く夫婦で行う」ことが知られています。
私達も、見習わないといけませんね・・・
そして、繁殖機関は3月頃となりますが子育て時期は4月~7月です。
先程も伝えたように、カラスは愛情深く子育てをします。
つまり、子どもを守るために親鳥の警戒心が強くなります。これは、私達も同じですよね。
そんな親鳥が巣を作るのは、カラスの種類にもよりますが「巣を外から見られないように、枝葉の茂った大きな樹木」などに好んで巣を作ります。(すり鉢状の巣を安定させやすい枝に巣を作る)
→電柱に巣を作ることもある。
ですが、私達は知らずにそんなカラスの巣の下を通るなどして無闇に近づくだけでなく、そもそも警戒行動に気付くことすらありません。
その結果、「おどし飛行」と呼ばれる低空飛行で威嚇されることになります。
とはいえ、「頭を蹴られた!」と思って反撃するようなことは法律的な観点をなしにしても、危険なためしてはいけません。
カラスは犬よりも賢い!?
あくまでも、一つの指標ですが・・・
カラスの「脳化指数(脳の重さと体重から算出される値)」は、他の動物と比較すると以下のようになります。
- ヒト :0.89
- チンパンジー:0.3
- カラス :0.16
- 犬 :0.14
- 猫 :0.12
となっています。
この「脳化指数」は、動物の知性を測る指標の一つとされていますが、鳥類の中でもカラスの脳は大きく、「鳥類の中でも突出している」と言われています。
さらに、上記のように「犬」や「猫」よりも高いとされています・・・
そのため、石を投げたり、棒や腕などを振り回して対抗することは危険です。記憶力に優れているため、「攻撃されたら5年は忘れない」なんて言われることも・・・
→顔や服装の似たヒトまで襲われる二次被害も発生する可能性まであるため、カラスを挑発してはいけません!
ちなみに、カラスは光物を集める特性があることをご存じでしょうか?
光が反射する物を身につけて外出する際は、持ち帰ろうとカラスが襲ってくることもあるため、注意が必要です。
このように、「100%雛鳥を守るためにしか攻撃してこない!」とは言い切れませんが、まずはカラスが警戒行動をしていないか意識してみてはいかがでしょうか?
最後に
普段の生活をしていると、自分達が中心のように思ってしまいます。例えば、ある程度、時間通りにスケジュールを組むことができますよね。
もしも、カラスに限らず身近にいる野生動物が自分達のスケジュールを狂わせるようなことがあれば、そもそもスケジュールを組むことはきません。
例えば、某有名なアニメのように「山羊の群れが道路を横断!?」なんて光景を見ることはまずないですよね。
それだけ、私達中心の社会になっています。
ただ、いつも通りの調子でいると、思わぬしっぺ返しをくらうことになります。
とはいえ、いきなり無差別に攻撃されるわけではなく、その理由の原因は私達自身にあることが多いことを忘れてはいけないでしょう。
少なくとも、「繁殖期も知らず・威嚇行動も知らず・攻撃された理由すら知らず」では、今後もカラスの被害?は繰り返されることになるでしょう。
もしも、カラスに襲われたことがある人は、繰り返さないためにもまずは「なぜ自分が襲われたのか?」について知る所から初めて見てはいかがでしょうか?
参考
生活110番:カラスはなぜ攻撃する?危険な時期やカラスの対策をお教えします!
→https://www.seikatsu110.jp/animal/am_pigeon/70134/
エドバンコーポレーション:重要!繁殖期のカラスへの注意点
→https://www.advan-group.co.jp/times/kenzan_hansyokuki/
旭川市:カラスの威嚇行動から身を守る
→https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/kurashi/271/299/303/p002791.html
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