日本と台湾の差は、「初動」から違う! 見習いたい台湾の政策とは?

 

日本での新型コロナウイルス対策は混乱の一途をたどっていますよね・・・

「和牛券」や「高速道路無償化」の話などがありましたが、非難が集まると立ち消えになり最近では「コロナにより所得が減った人は自己申請すれば20万円→30万円支給する」など、対策が二転三転してしまっています。

そもそも、30万円の支給が決定したとしても「所得が減少した証明は?範囲は?どこに申請するの?もらう場所(役所など)で濃厚接触にならない?」

なんて非難が殺到しています・・・

日本の対応をみていてもいまいちどうすればいいのか分からなくなるため、今回は「新型コロナウイルス対策ができている台湾」についてご紹介します。

 

台湾はコロナ対策ができているの?

台湾と言えば、3万6千㎢の面積があり(九州よりも少し小さい)、2020年2月時点で約2,360万人の人口が住んでいます。

日本は、約1億2千万人ですので人口で言えば日本の約5分の1の人口となります。

そんな台湾に、世界中から大きな注目が集まっています。

 

日本と台湾のIT大臣と言えば・・・

日本のIT大臣と言えば桜田大臣でしたが、失言などさまざまな問題で次は「ハンコ大臣」と揶揄される竹本 直一氏がIT大臣に就任しました。

一方、台湾では天才プログラマーとしてアップル社の顧問を歴代するなどしたオードリー・タン氏がIT大臣となり、日本との歴然な差を見せつけられました。

これが、2019年9月~10月頃の話題として日本のマスメディアなどでも大々的に取り上げられていましたよね。

さて、そんな台湾のIT大臣ですが、新型コロナ対策(台湾では、「武漢肺炎」とそのまま呼んでいるようです)として様々な対応がなされています。

例えば、日本では2020年4月5日時点でもいまだにマスクを購入することが難しい状態ですよね。ところが、台湾ではすでに全ての人に届いています。

というのも、タン氏が「マクス買いダメ防止策」を徹底したからです。

 

《健康保険証の番号を利用》

健康保険証の番号でマスクを買える日を指定し、購入履歴も管理されています。ちなみに、購入枚数は1週間で大人3枚まで、子ども5枚までと決まっているため、制限以上に購入することはできません。

さらに、民間企業と協力して「マスクマップ」のアプリも作成され、市民はマスクが買えるお店を知ることができます。(その店の「在庫状況」や「販売時間」も一目瞭然になっている)

*ただ、日本でも例えば「都内の最新感染動向」がリアルタイムで事細かに知ることができるサイトが2020年3月4日より公開されています。

 

国内感染と輸入感染の違いは?

2020年3月31日時点で、日本と台湾での感染者はこのようになっています。

  • 日本:1,963人(クルー船除く)
  • 台湾:322人

もちろん、人口が違うため感染者数だけをみても意味がありません。

それでは、「国内感染(国内で感染した人)」「輸入感染(国外から入ってきて発症した人)」を比較するとどうなると思いますか?

同時点で、日本で台湾とで圧倒的な差が出ています。

 

日本

  • 国内感染:1887人(96.6%)
  • 輸入感染:66人(3.4%)

 

台湾

  • 国内感染:46人(14.2%)
  • 輸入感染:276人(85.8%)

日本では、ほとんどが国内感染です。つまり、無症状の人が至る所に存在していて、市中感染が当たり前の状態になっていることになります。

一方、台湾では輸入感染が大半を占めているため、台湾に入ってくる人を確実に隔離していけば市中感染が起きにくい状態にあります。

この状態をずっと続けた結果、2020年3月31日時点でも国内感染は約14%しか発生していませんし、すでに感染経路の確認も終了しています。

ちなみに、台湾では違反者は法的にも罰せられるため勝手なことをする人は基本的にいないようです。

このように、そもそも日本のようにマイナンバーがなくてもさまざまな対策ができますし、マイナンバーがあっても紐付けがなにもできていない日本では、「宝の持ち腐れ状態」になっています。

そして、なによりも初動に大きな差がありました。

 

台湾では、初動はいつから始まったの?

実は、2019年12月31日、「中国・武漢市が原因不明の肺炎の感染者を公表した直後」に始まっています。そして、その日のうちに注意勧告をし、武漢からの到着便に対して検疫官の立入り検査が実施されました。

  • 2020年1月26日  :一人目の感染者が発生し湖北省からの入国禁止。
  •  〃  2月6日    :入国禁止対象を中国全土へ。
  • 2月2日~2月24日 :幼稚園・小中学校・高校を休校。

登校が再開した現在の学校では、児童生徒は登校時に検温し37.5度以上の子どもは隔離室で保護者を待ち病院で検査に向かうことになっています。

こういったことからも、日本の感染症対策を見ていくと初動が遅くなるほど改善するまでに長い時間を要し、取り返しが付かなくなっていくことが見てとれます。

 

最後に

今回は、日本と台湾の感染症対策について比較しました。日本だけを見ていると、「政府の対策のどこがおかしいのか?どんな対策ができるのか?」と言ったことが気付きにくくなります。

ですが、新型コロナウイルス対策に成功している台湾と比較することで、そういったことを知るヒントになるのではないでしょうか?

ちなみに、日本の初動の遅れは、2020年1月5日「WHOからのアドバイス」を参考にした結果だといわれています。

WHOは、旅行者向けの特定の対策を推奨していません。旅行中または旅行後に呼吸器疾患を示唆する症状がある場合、旅行者は医療機関に相談し、旅行歴を医療関係者に共有するよう勧めます。

WHOは現在入手可能な情報に基づき、中国への渡航や貿易に対していかなる制限も行わないよう勧告します。

ですが、その後の対応は私達個人個人と日本政府にかかっています。

「在宅検疫」の話しなど、さらに詳しい台湾の新型コロナウイルス対策については、こちらの「KAZUYA CHANNEL GX」で紹介されています。


参考

外務省:台湾 基礎データ
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taiwan/data.html#section1

j cast テレビウォッチ:新型コロナで台湾が世界に圧勝!スピード対策を支えるIQ180の若き天才大臣オードリー・タン氏とは
https://www.j-cast.com/tv/2020/03/09381683.html

 

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