子どもの誤飲事故について、以前の記事でも紹介しました。

今回紹介するのは、「ジェルボールの事故」についてです。

ジェルボール洗剤は色とりどりで一見すると子ども達が大好きな「グミ」や「ゼリー」と同じに見えてしまいます。ですが、手軽さと危険は紙一重です。

ジェルボールを使ったことはありますか?

ジェルボール(パック型洗剤)というのは、1回分の洗濯用液体

Prawny / Pixabay

洗剤をフィルムに包んだもので、日本では2014年から発売されています。

一人暮らしをしていたときはとても重宝していました。

なんといっても・・・

  • 計量する必要がない。
  • 手が汚れない。
  • ジェルボールが少なくってなったときにも、「あと⚪回分洗濯できる」と一目で分かる。

その手軽さで、私もずいぶん助けられました。

難点があるとすれば、意外と丈夫なフィルムも濡れた手で触ると外装フィルムが溶け出して中の洗濯洗剤がでてきてしまいます。当然、水場や屋外には置いておけません。(一度、ベランダに置いて雨でドロドロに溶けた経験があります)

洗濯洗剤なのですから、水に溶けやすいのは当たり前です。

そして、見た目はとてもキレイな色をした丸いグミのようなものです。(私が使っていた物はキレイな緑色をしていました)


LuidmilaKot / Pixabay

子ども達が、それをみたらどうするでしょう?

当たり前のように口にいれるでしょう。

口に入れる前に手が濡れていれば、溶け出した洗剤が手についてやっぱり口にいれます。

発売当初から、子どもの誤飲事故が多発しその多くが、3歳以下の乳幼児でした。これは、日本に限らず海外でも同じことが起こっています。

 

1回分の洗濯洗剤が濃縮されているのですから、毒性ははかりしれません。

実際、死者も出ています。

消費者庁 国民生活センターの報告

2015年の報告で、消費者庁には152件の事故情報が寄せられましたがその中で、実に110件は3歳までに起こっています。

0歳~3歳の誤飲事故数をグラフ化

1歳がもっとも事故件数が多いことが分かります。

*ちなみに、30代でも7人いるので年齢は関係ないのかもしれません・・・

 

洗剤を飲み込んだ時の応急処置

①意識がなければ迷わず救急車

②吐かせず、水を飲ませる。

③病院へ受診。

*目に入った場合は、目をこすらず15分ほど水で洗い流してから病院へ受診。

とにかく、応急措置を一刻も早くして受診して下さい。

Pettycon / Pixabay

 

アメリカの子ども達

ところが最近、アメリカでとんでもない動画が出回っています。

2019年に、アメリカの子ども達の間でこのジェルボールを食べる(噛んで割る)ゲームが流行っているということで、悪ふざけとしてさまざまな動画がネット上を騒がせています。

Techinsight(テックインサイト)

日本でも、一部のYou tuberによる過激な動画がアップされることがあるので同じことが起こる可能性があります。

*ちなみに、少し飲み込んだだけで腹痛と下痢に襲われることもあるのでかなり危険な行為です。

 

新商品の危険性

簡単・便利ということは、無駄をどんどん省いていくということです。

「すぐに使える!」ということは、いちいちパッケージを剥がす手間がない・片づけるときも蓋をかぶせるだけなどどんどん簡略化されていきます。

子育て家庭の対策

対策としては・・・

①扉にチャイルドロックを使用。→今日は開けられなくても、明日は開けるかもしれません。

②1m以上の高いところに置く。→今日は届かなくても、明日はゴミ箱などを足場にして上るかもしれません。

子育ては「まさか!?」の連続です。

2歳の息子は、ベランダの鍵ぐらいなら開けて外にでてしまいます。もちろん、簡単なチャイルドロックぐらいならあっという間に開けてしまいます。

 

新商品を使った親が悪い?

「親の監督不行き届き」

→事故が起こるとよく言われる言葉です。

ただ、「用事を少しでも早く終わらせて、子どもと遊ぶ時間を作りたい」と考えるのも親心です。

2人の子をもつ親としては、危険だと思いジェルボールは使っていません。ですが、トイレ用洗剤のスタンピーは使っています。

*スタンピーは、便器にジェルをスタンプすることで便器の清潔を一定期間。保つことができる商品です。

一つ勘違いしてはいけないことは、「その商品を使わなかったら解決」ということではありません。

危険は、家中いたる所にあります。

確かに事故は親の責任です。親の監督不行き届きといわれても仕方がありません。

誤飲に関しても、商品を選ぶのも親ならそれをどこに保管するのかも私たち親なのですから。

ですが、24時間子どもを見張ることはできません。

大切なことは、事故を起こさない対策を子どもの成長の次の段階を予測しながらおこなっていくことです。

こんな予想ができます・・・

①ハイハイだけなら、机の上に物を移すだけで十分です。

②つかまり立ちをするようになれば、棚に移すなど物を置く高さを調節する必要がでてきます。

③歩けるようになれば、椅子を運んで棚をのぼうろうとすることもあるので高さだけでなく、扉を開けないようにチャイルドロックを使う必要がでてきます。

④走るようになったら、チャイルドロックは役に立たないので、そもそも出入りできなように例えば入り口には柵が必要になるかもしれません。

このように、先を見越して対策をしていく必要があります。

 

まとめ

  • 新商品は、簡単便利で子どもと遊ぶ時間を与えてくれます。
  • 簡単便利なもの程、危険であることを知り子どもに危険がないように対策する必要があります。
  • 子どもは挑戦して成長していきます。ですが、悪ふざけは違います。アメリカの事例なような命に関わるような悪ふざけをしないように危険性を理解させる必要があります。

参考

消費者庁:国民生活センター「洗濯用パック型液体洗剤に気を付けて! 」
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20150318_1_1.pdf

Techinsight(テックインサイト)
http://japan.techinsight.jp/2018/01/masumi01181455.html/2

 

 

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