鼻くそ除去はどうしてる?大人も子どもも、「鼻ほじり」は・・・ヤバい!?

 

「子ども達が風邪をひいてしまい、鼻くそがたまることが多くなってきた!」

「まだ鼻をかむことができない2歳と0歳の‘’鼻くそ‘’の処理はどうしたらいいの?」

そんな悩みがあるママさん・パパさんもいらっしゃるかと思います。

今回は、そんな普段あまり話すことがない「鼻くそ」のお話しです。

 

「鼻くそ」ってそもそもなに?

名前の時点で汚いイメージがありますよね。

ちなみに、それぞれの‘’垢‘’には正式名称があります。

  • 耳の垢→耳垢(じこう)
  • 歯の垢→歯垢(しこう)
  • 目の垢(目やに)→眼脂(がんし)

このように、医学用語ではそれぞれ正式名称(医学正式名)があります。

ですが、鼻くそ→鼻くそが「正式名称」となっています。

それでは、本当に鼻糞は汚いのでしょうか?

 

鼻くその中身とは!?

鼻くその中身は大気中の・・・

  • ゴミ
  • ほこり
  • ハウスダスト
  • 微生物
  • 細菌
  • ウイルス

などといったものになります。少なくともキレイではないですね・・・

 

鼻くそができるまで

これらは、体内への侵入を阻止された‘’汚れ‘’として、鼻の粘液と混ざり合い鼻水となります。そして、鼻水が乾燥すると鼻くそになるわけです。

つまり、鼻くそができるまでの流れはこんな経過をたどります。

鼻から体内に侵入できなかった大気中の‘’汚れ‘’

‘’汚れ‘’が鼻の粘液と混ざる

鼻水

鼻水が乾燥

鼻くそ

こういった流れで鼻くそに変化していきます。

 

鼻くそがたまりやすい条件

大気汚染

大気中の汚れが、体内へ侵入しないように守ってくれているのが「鼻毛」や「粘液」です。ということは、大気汚染が深刻だと言われる中国や韓国で暮らしている人は鼻くそがたまりやすいということになります。

 

乾燥

特に、冬は乾燥しやすいため鼻の粘液の働きが弱まります。そのため、乾燥した場所に長時間いると鼻くそがたまりやすくなります。

→以上のことから、実は加湿器空気清浄機には鼻くそを軽減する役割があります。

*ティッシュを当てて鼻をほじった場合も水分がティッシュに奪われるので乾燥が進んでしまいます。

そもそも、鼻ほじりはしない方がいいですが・・・

 

「鼻ほじり」は超危険!

「私達大人の場合は、鼻をほじることができるので簡単に鼻くそが除去できる!」なんて思っているなら今すぐやめた方が賢明です。

❶鼻ほじりによる出血

指にも細菌がついており、そもそも鼻にも細菌がいます。その状態で鼻をほじって出血したことはありませんか?

爪にも多くの菌が繁殖しているため、傷口から菌が入る可能性が高いです。ちなみに、鼻腔内には「肺炎球菌」が常在しています。

 

➋肺炎球菌の拡散!

肺炎球菌についてはこちらの記事で紹介しています。

肺炎球菌は、飛沫感染だけではなかった!? ~新たに分かった意外な感染経路~

*肺炎球菌は、常在菌のため誰もがもっている身近な細菌です。ただし、抵抗力の弱い例えば5歳未満の子どもが感染すると重症化し、毎年全世界で約130万人以上の乳幼児が命を落としています。

 

《出血させなければいいの?》

そうではありません。例えば、鼻をほじると肺炎球菌は指に簡単に移ります。その指でおもちゃを触れば当然、おもちゃにも付着します。

そのおもちゃを赤ちゃんが舐めれば抵抗力が弱いため感染する可能性があります。

このように、赤ちゃんと2・3歳の子どもがいるご家庭の場合、特に赤ちゃんが危険です。家庭環境によって、危険度はまったく変わります。

tookapic / Pixabay

→もちろん、孫が遊びに来てくれてうれしい高齢者(祖父・祖母)も例外ではありません。

「それなら、放っておけばいい!」と考える人もいるかもしれません。仮に、子どもの鼻づまり(鼻くそ・鼻水)を放っておくとどうなるのでしょうか?

 

鼻づまりを放っておいたらどうなる?

鼻呼吸がしづらくなるため、必然的に口呼吸が習慣化してしまうと様々な困ったことが引き起こされます。

口呼吸の危険性

鼻づまりによる口呼吸の弊害は様々な身体の変調を引き起こします。

❶虫歯や歯周病のリスクが上がる

唾液には口腔内の細菌を殺したり、汚れを洗い流す効果があります。しかし、口呼吸により口の中が乾燥してしまうため虫歯や歯周病のリスクが上がります。

 

➋歯並びが悪くなる

歯並びは、「内側からの圧力=外側からの圧力」といった具合に、均衡が保たれるように形成されます。ただし、口呼吸を続けると唇や頬の筋肉といった外部からの圧力がかからず歯並びが歪みやすくなります。

 

❸風邪やアレルギーリスクの増大

先程説明したように、鼻には鼻毛や粘液により‘’汚れ‘’は、鼻くそ・鼻水として体外へと排出されます。ですが、口呼吸ではそのまましかも大量に空気を吸い込むことになります。

このように、そもそも子どものうちから「鼻呼吸」ができるかどうかが重要になってきます。

 

*ちなみに、「鼻呼吸でも冷たい空気が通るため、口呼吸と同じで乾燥するから一緒じゃないか!」と思われるかもしれませんね。

→実は、口のように冷たい空気をそのまま取り込んで「乾燥する」ということはありません。鼻の機能により鼻呼吸をすると、空気が35~37℃まで暖まるため、なんと肺の免疫力が低下するリスクまで抑えることができます。

そもそも鼻水を放置すると、鼻水に含まれる細菌やウイルスが増殖し肺炎や気管支炎を引き起こすことがあり「放置」という選択肢はまずありえません。

つまり、「口呼吸を回避」するためにも「鼻水を放置しない」ためにも、鼻の掃除は必須ということになります。

 

正しい鼻くそ除去!?

先程、「鼻ほじりは超危険!」だとお伝えしました。それではどうすればいいのでしょうか?

❶鼻がかめる大人の場合

鼻が乾燥していない状態で鼻をかむ

ほとんどの場合、入浴後がこれに当たります。ただし、入浴時間が余りにも短いと鼻くそが固いままのなのでさすがに数分の入浴時間では難しいと思います。

私の場合は子どもと遊びながらお風呂に入るため、軽く10分は蒸気たっぷりの浴室内にいることになります。そのため、入浴後に鼻をかめばスッキリ出すことができます。

*ウェットティッシュ(赤ちゃん用の物でないとアルコールなどが含まれているため注意)で強制的にふやかすこともできます。

大人の場合は、鼻がかめるので普段から片方ずつゆっくり鼻を噛んで下さいね。

annaj / Pixabay

 

➋まだ鼻がかめない子どもの場合

  1. 蒸しタオルや暖かいガーゼなどで鼻の周りを温める。→入浴後と同じ環境
  2. 綿棒の先にワセリンを塗布。           →ワセリンは、鼻の粘膜保護のため
  3. 頭をしっかり固定する。             →2人でした方が安全
  4. 綿棒は深くいれず、綿玉がある部分まで挿入。   →こすらず、回しながら鼻水や鼻くそを除去する。

1~4の手順でおこないます。

もちろん、大人でもこの方法は有効です。

moritz320 / Pixabay

 

最後に

子どもの鼻くそ取りは、本当に神経を使います。とくに、赤ちゃんの鼻くそを取るときは綿棒をクルクル回しながら取ろうとしますが、顔を動かしてしまいます。

基本的に、寝ているときに掃除をするとすんなり取れるのですが、たまに頭を動かすことがあるので注意が必要です。

大人も子どもも、鼻ほじりにはご注意下さい!


参考

マイナビウーマン:耳鼻咽頭科に聞く
https://woman.mynavi.jp/article/170126-4/

日系グッディ:冬になると鼻くそが増えるって本当?
https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/14/091100018/122200031/

DIAMOND online:「鼻をほじる」のは危険な理由
https://diamond.jp/articles/-/187494

茨城県メディカルセンター:日々の健康のために、鼻呼吸を心がけよう!
http://imc.or.jp/

NHKエディケーショナル
https://www.sukusuku.com/contents/30358

 

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