ビニールプールは自宅だから安心? 本当は海よりも危険かも・・・

 

コロナの影響で、海やプールを断念した人も多いのではないでしょうか?

とはいえ、小さい子どもがいると親としては「暑い日は水遊びをさせたい!」と考えるのではないでしょうか?

そんな時、便利に使えるのがビニールプールです。

ただ、家で簡単に水遊びができるビニールプールであっても、実は水難事故は発生しています。

今回は、「まさかのビニールプールで水難事故!?」についてご紹介します。

 

一体、どんな事故が起こっているの?

消費者庁には、すでに医療機関からこんな事故情報が寄せられています。

2020年7月2日に掲載されている内容

  • 「友人宅のプールで保護者達が見ていない時に、自分でアーム浮き輪を外して一人で飛び込んでしまい、15秒程度プールで溺れた。」(3歳)
  • 「自宅のビニールプールで遊んでいたところ、下のアスファルトが濡れていて滑り、3回後頭部をぶつけた。夜になってから、けいれん発作が出て、2日間入院した。」(1歳)
  • 「自宅でプール遊び中、植木の添え木を持ったままプール内で滑って転倒した。添え木が左頬に刺さり、口の中に貫通して7日間入院した。」(7歳)

このように、「溺れる」・「転倒」といった事故がすでに発生しています。

ビニールプールは、自宅という限られた空間で遊ばせるため、周りに物が置いてあるとそれにより大事故に繋がる恐れがあります。

また、自宅なので地面はアスファルトであることが多いと思いますが、転倒すれば後頭部を強打することになります。

そして、「一度滑った・・・」と言うことは、事例のように滑りやすい状態であることは明らかのため、何度も転倒し、事例のように入院することも考えられます。

*2日間の入院で済んだことは、運がよったとしかいえません。

ただ、そもそもこの「転倒のしやすさ」は、子どもの特徴ともいえます。

 

子どもに油断は禁物!

子どもはそもそも転びやすい!

そもそも、子どもは大人よりも転びやすい特徴があります。

例えば、1歳前後なら3頭身ですが、5歳頃になると5頭身ほどになります。

さて、よく使われるこの「頭身」ですが、これは人物の体型を頭の大きさを基準にして表わしたものです。

つまり、例えば「1頭身」と言えば、身長と頭が同じくらいの大きさ(「ミニオン」・「スライム」・「星のカービイ」など)ということになります。

ということは、この「頭身」が小さければ小さいほど、頭の比重が大きいことになります。

成人になると、一般的には7頭身前後となりますが、子どもは3頭身や5頭身などのため、頭の比重によりバランスがとりずらく転倒しやすくなります。

Alexas_Fotos / Pixabay

周りが見えない!

消費者庁の事例にもあったように、大人なら「添え木など不安定な物を持ちながら転倒し、添え木が頬に貫通」なんてことは、基本的にないと思います。

例えば、大人なら「危険がある」と思えばそもそも転倒しないように注意しますよね。

こけ方にも、注意を図ると思います。

ところが、子どもの場合は注意力が散漫になりやすく、他のことに気をとられると目の前の危険を忘れてしまう傾向があります。


ちなみに、「転倒しやすい子ども」もいます。

歩く時は膝関節を曲げて足を十分に上げて歩く必要がありますよね。

ところが、もしも膝を十分に曲げないで歩く習慣(転びやすく歩く癖)が付いている場合は、小学生になってからも他の子より転ぶ回数が多くなるため、注意が必要です。

また、そもそも股関節の異常により転びやすくなることもあります。

話しがそれてしまいましたが、そもそも子どもは「転倒しやすい」。そして、「注意が簡単にそれる」ことを十分に理解しておく必要があります。

そうしないと、ビニールプールで遊んでいるときに、こんなことになるかもしれません・・・

 

消費者庁:2013年の5月30日発表

少し古いですが、こんな事例があります。

○5歳と3歳の兄弟がビニールプールで遊んでいた際、母親が1~2分間目を離した隙に3歳の男児がプールに沈んでしまった。
○7ヶ月の男児が父親とビニールプールで遊んでいた際、父親が部屋に戻ってテレビを見ながらガラス越しに様子を見ていたら、男児の顔が水没し意識、呼吸がなかった。

この事例についてどう思いますか?

端的に言ってしまえば、1分目を離しただけで子どもは溺れて沈んでいる可能性があります。

さらに、人が溺れるときは子どもに限らず静かに溺れます。

このことは、事例にあるように母親が付き添っていたにも関わらず、事故が引き起こされたことからも分かるのではないでしょうか。

→事例にあるような、7ヶ月の男児をプールで1人で遊べるのは論外ですが・・・

 

最後に

東京消防庁の発表では、「溺れる場所」はこのように発表されています。

  1. 河川:49人(71%)
  2. プール:17人(24.6%)
  3. 子どもの用のビニールプール:2人(2.9%)

これは、救急搬送された人の割合です。

イメージとしては、「河川」・「プール」ときたら、「海」を想像すると思いますが、海は1人(1.5%)でした。

 

このように、イメージは事実と大きく乖離していることがあるため、正しい知識をもって子どもを守ってあげて下さい。

  • ビニールプールであっても走らせない!
  • 周囲にある物は片付ける!
  • 子どもから1分以上目を離さない!

ビニールプールで遊ぶだけで、なぜこういった対策が必要か理解して頂けたなら幸いです。


参考

livedoor NEWS:子どもがよく転ぶ!原因はあるの?
https://news.livedoor.com/article/detail/12058716/

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です