●この記事では、アクセスチャージの不正利用についてお伝えしています。
皆さんは、携帯電話を利用されているでしょうか?
なんて、一昔前ならこんな質問をしてもまだ違和感はなかったかもしれません。
ですが、総務省が発表している令和2年版 情報通信白書によれば、世帯におけるスマホの保有割合が8割を越えたことが発表されています。
ちなみに、個人のスマホの保有割合は67.6%となっているため約7割が持っていることになりますね・・・
今回は、そんな誰もが持っている携帯電話が悪用された詐欺事件「アクセスチャージの悪用」についてご紹介します。
「アクセスチャージ」ってなに?
そもそもアクセスチャージというのは、「接続料」のことを指します。
ところで、電話の場合は私が利用している「au」だけでなく、「ドコモ」や「ソフトバンク」といった大手キャリア以外にも、固定電話もありますよね。
このように、他事業者間の接続を利用することで私達は携帯電話で相手とやり取りをすることができています。
逆に、au同士やドコモ同士といった具合に、同じ事業者にしか連絡ができない携帯電話はいらないですよね・・・
そして、auユーザーである私の場合は、auに通話料を支払うことになります。
とはいえ、例えばauユーザーの私がソフトバンクユーザーに連絡をした場合、ソフトバンクの回線に接続することになりますよね。
この時、「au」は「ソフトバンク」に接続料を支払うことになります。
これが、アクセスチャージと呼ばれる、あくまでも事業者間同士で接続料を精算される方式のことを指します。
同じ、「同じユーザー同士なら電話料金が無料・割引き・・・」なんて謳い文句がありますがそれはある意味当然で、そもそもアクセスチャージが発生しないため、その分安くできると考えられます。
このように、携帯電話の「アクセスチャージ」は、他事業者の回線を使ったときに発生する接続料のことを言います。
→アクセスチャージは、電話をかけた側から受けた側に、通話時間などに応じたアクセスチャージを支払う仕組み。
それでは、この「アクセスチャージを悪用」とはどういうことなのでしょか?
ドコモの掛け放題プランが悪用・・・
- 通信事業者が、ドコモのかけ放題プランで携帯電話を500回線契約。
- 自社の固定電話などに自動発信を繰り返す。
こういった行為が、実際に行われていたようです。
その結果、この通信事業者にドコモから多額のアクセスチャージ(接続料)が支払われていたようです。
とはいえ、ドコモの規約では「かけ放題対象外事例」として・・・
- 機械的な発信によって一定時間内に長時間または多数の通信
- 特定の相手先への通話を大量に行い、他人から利益を得ること
が明記されているため、そもそもこの通信事業者は規約違反を繰り返していたことになります。
本来なら、こういった行為は規約違反となるため通常料金が発生しますが、この事業者は不正発信すら隠蔽して、通話料金の支払いまで免れていました。
つまり、不正にアクセスチャージを取得し、さらに通常料金を支払っていなかったことが分かっています。
このように、事業者による不正が行われていました。
最後に
便利で使いやすいサービスは、それだけ不正の温床になりやすくなります。
まして、「使い放題」のようにお得なサービスであればあるほど、悪用されてしまえば取り返しがつかなくなります。
その結果、どんどんサービスが縮小されていくことになるきっかけになることは言うまではありません。
そして、今後も不正利用対策は続いていくでしょう。
参考
ケータイ用語の基礎知識:第415回:接続料(アクセスチャージ) とは
→https://k-tai.watch.impress.co.jp/cda/article/keyword/44715.html
朝日新聞DIGITAL:「かけ放題」悪用の疑い、15人逮捕 利得30億円か
→https://www.asahi.com/articles/ASP716JY8P71OIPE00X.html
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