電子レンジで発煙・発火! 間違った使い方で思わぬ事態に!?

 

皆さんは、普段から電子レンジを使っていますか?

一人暮らしをしているときは、お惣菜や冷凍食品を温めるために毎日使い、子どもが産まれてからはお粥を温めるために毎日のように使っています・・・

それでは、電子レンジを使用中に火花が飛び散ったことはありませんか?

今回は、そんな「便利で危険な電子レンジの落とし穴」についてご紹介します。

 

電子レンジ内で「発火」ってどういうこと?

そもそも、電子レンジはガスコンロのように外部から加熱することで温めるわけではありません。

電子レンジが火を使わずに温めることができるのは、「マイクロ波」と呼ばれる電磁波で、加熱対象物の内部にある水分子を振動させ、その摩擦熱により加熱しているためです。

ですが、間違った使い方をするとせっかくの食材を無駄にしてしまうことがあります。

 

~食品が破裂~

ゆで卵といった膜や殻のついた食品は、内部で発生した水蒸気がたまり、内圧が高まることで破裂してしまいます。

レンジから出して箸で挿した時に、突然破裂することもあります。

このことは、多くの方がすでにご存じだと思います。さて、それでは発火するときはどういった場合なのでしょうか?

 

~有名な発火の原因~

例えば、アルミホイルを電子レンジで温めると危険なことは知っていますよね?

メタル製のステンレスマグでも同じことが言えますが、アルミホイルなどの金属を加熱すると火花が飛び散り電子レンジが壊れる可能性があります。

もちろん、火花から発火することもあります。

さて、本題はこの「発火」です。

 

電子レンジと水分の関係とは!?

最初に断ってきますが、「最新型だから発火しない!」とかそういうことではありません。

間違った使い方をすれば、どんな電子レンジでも引き起こされます。

想像して欲しいのですが、電子レンジは食品の内部にある水分を加熱させています。つまり、水分がなくなればどうなると思いますか?

 

水分が少なく焦げやすい食品

例えば、サツマイモやニンニクなどは、水分が少ないため焦げやすくなります。

そもそも、小量の野菜を加熱すると焦げたり・発火しやすくなるため水を加えてから使用するか、野菜の量を増やして加熱する必要があります。

このように、食品から発火する場合があります。

さらに、正しいやり方で電子レンジを使用していたとしても、思わぬ「発火」が引き起こされることがあります。

 

「手入れ不足」による発火!?

電子レンジを使っていると、食品カスが落ちたり汁物がこぼれたりと汚れてしまいますよね。

ところが、その汚れが発火の原因になってしまいます。

特に、「電波の出口カバー」に汚れが付くと火花が出やすくなります。

実はこの「電波の出口カバー」は、ターンテーブルに乗せるタイプの電子レンジに取付けられています。というのも、ターンテーブルの有無により温め方が異なるためです。

~ターンテーブルがある電子レンジの場合~

ターンテーブルは、入れた物を回転させることで「電波の出口カバー」からでるマイクロ波を照射しています。

つまり、特定の箇所からしかマイクロ波を照射できないため、回転させて全体にマイクロ波を浸透させる必要があります。

 

~ターンテーブルがない電子レンジの場合~

庫内にターンテーブルがない代わりに、底面の下部内部に設置されたアンテナを回転させることで、マイクロ波を拡散させています。

つまり、「食品が回るか?」・「アンテナが回るか?」という違いです。


さて、ターンテーブルが付いている場合は「マイクロ波の出口カバーが付いている」とお伝えしましたが、実はこの付近はマイクロ波が集中しています。

A.食べカスなどが付着していると一気に加熱され温度が上昇し、「発煙」「発火」が引き起こされる。

ただし、動作を停止させると、マイクロ波の照射も止まるため発煙・発火は収まります。

このように、電子レンジのタイプによっても気をつけなくてはいけませんが、どちらのタイプであっても電子レンジの庫内の掃除はこまめにして下さいね。

→上記の写真はかなり汚れいるため、早急に掃除が必要な状態。

 

どれくらいで発火するの?

国民生活センターで行なわれた実験の場合

国民生活センターが、「冷めた焼き芋(100g)をラップをせずに電子レンジで加熱を続けるとどうなるか?」という実験結果より。

 

ターンテーブルあり・なしの両方で実験した結果(600~800wで加熱)

  • どちらからも4分程で焼き芋から「発煙」
  • レンジの外に大量の煙が吹き出す。
  • 発煙してから1分程で発火。

ちなみに、発火時に庫内の圧力上昇により電子レンジの扉が開いてしまうこともあったようです。

A.発火まで5分

もちろん、電子レンジで何を温めるかによっても時間は異なりますが、煙が出るようなことがあれば当然、すぐに停止させなくては危険なことがよく分かる実験結果といえます。


さて、これまで電子レンジの発火について説明してきましたが、そもそも電子レンジの取扱説明書には、こういったことについてしっかり書かれています。

そのため、電子レンジの使い方についてもう一度説明書を読み返すことをオススメします。

それでは最後に、「子どもがイタズラで電子レンジを空だきしたら!?」についてご紹介します。

 

電子レンジを「空だき」!?

冒頭で、電子レンジの仕組みについて簡単に触れましたが、マイクロ波は電子レンジに内蔵されている「マグネトロン」と呼ばれる真空管から照射されています。

さて、このマイクロ波は金属に当たると跳ね返る性質があるため、電子レンジ内で跳ね返りながら庫内の物を温めていきます。

つまり、「空だきする」ということは温めるべき水分がない状態のため、庫内で反射を繰り返して上がった熱がマグネトロン本体にいきつき損傷してしまうことになります。

そのため、子どもが電子レンジを空だきしないようにご注意下さい。見つけたら、すぐに止めて下さいね!

→オーブン機能を使うときに事前におこなう「から焼き」は、製品可加工のために使った油が板金などに残っている場合があるため、それらを焼き切るために「から焼き」が必要になります。

レンジの「から焚き」とオーブンの「から焼き」は、全く違います!

 

最後に

電子レンジ火災が実際に発生しています。

電子レンジは身近で便利に使える反面、使い方を間違えると死亡事故にもつながる危険な電化製品でもあります。

「間違った使い方をしよう!」と思って使う人はおそらくいないでしょう・・・

知らないから、やってしまいます。

あなたは、危険な電子レンジの使い方をしていませんか?


参考

京都府:電子レンジの使い方に注意!
http://www.pref.kyoto.jp/shohise/douga/kagakujikkenn.html

国民生活センター:電子レンジ庫内の発煙・発火-庫内の汚れの付着や食品の加熱しすぎに注意-
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20150319_1.html

東芝:オーブンレンジを、最初にカラ焼きをする必要はあるか
https://www.toshiba-lifestyle.com/jp/

 

 

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