いざというときの「暮らしのレスキュー」! 事業者選びは慎重に・・・

 

この記事では、暮らしのレスキューとトラブルについてお伝えしています。

生活していると、トイレや風呂場などの水場からの「水漏れ」を経験したことがある人も多いのではないでしょうか?

私の場合は賃貸で暮らしていますが、この10年程の間に台所の蛇口から水が止まらなくなった経験を1度だけしています。

このように、本当に希に引き起こされる水場のトラブルですが、業者に依頼するとさらなるトラブルに巻き込まれることがあるようです。

今回は、「水回りトラブル被害」についてご紹介します。

 

暮らしのレスキューによる被害!

そもそも、「暮らしのレスキューサービス」は水回りの修理や鍵開けなど、暮らしの中での困った出来事の対処を手助けするサービスのことです。

例えば・・・

  • 「トイレが詰まって流れない」
  • 「蛇口を閉めても水が止まらない」
  • 「鍵をなくして家に入れない」
  • 「家の軒先にハチの巣ができてしまった」

私達の生活は、このようなことが突然引き起こされますよね。

自分で対処できればいいのですが、どうにもならないこともありますよね。そんな時に頼りになるのが「暮らしのレスキュー」です。

インターネットで調べることもできますし、定期的にポストに投函されていたりと、「水回りで困ったら・・・」なんて謳い文句の広告を見ることがあるのではないでしょうか?

例えば、その広告に「見積もり無料」・「出張費無料」など、無料の言葉が並んでいませんか?

ところが、高額請求される事例が発生しています。

実際、国民生活センターでもトラブル相談が寄せられています。

 

事例

蛇口から水が漏れたので「見積もり・出張無料」と書かれたチラシの事業者に見積もりを依頼した。

来訪した事業者は「詳しい見積もりのため水道管の内部を見る」と蛇口を取り外し、「内部の状態もよくない。給水設備全体の交換が必要」と50万円の見積書を出した。

「高額なのですぐには返事できない」と言ったら、蛇口を取り外したまま帰った。

後刻、電話で工事を断ったところ、「断るなら蛇口取り外し料金約2万円を支払って」と言われた。

(70歳代 女性)

そもそも、いきなり50万円の請求はありえませんし、最悪なのは「すぐに返事ができない」ことを伝えると、蛇口を取り外したまま帰ったことです。

しかも、蛇口の取り外し料金2万円の支払いまで請求しています。

この事業者がしたことは、依頼者から見れば「蛇口を取り外して確実に使えなくした状態にして、さらにその蛇口を取り外した料金として2万円の請求をしてきた!?」ということになります・・・

つまり、2万円支払って状況が悪化しています。

fran1 / Pixabay

そもそも、「見積もり無料」の広告を見て蛇口の水漏れを確認してもらったら、見積もりにかかった費用を請求された事例が当たり前にあるため、様々なトラブルに消費者が巻き込まれています。

  1. 見積もり無料のはずが、見積もりにかかる費用が請求される。
  2. 見積もりのつもりで事業者を呼んでも、その場で高額な契約をするよう急かされる。
  3. 作業内容が不十分。
  4. 解約時にキャンセル料を請求。
  5. 事業者がクーリング・オフに応じない。

ちなみに、国民生活センターでは水回りだけでなく「暮らしのレスキューサービス」に関する相談件数(2013年4月1日~2018年11月30日まで)が紹介されています。

 

暮らしのレスキュー被害は?

サービスごとの相談件数は?

相談件数は、全体で12,909件でした。

  1. トイレの修理:3,768件
  2. 水漏れの修理:2,478件
  3. 鍵の修理・交換:2,218件
  4. 害虫・害獣駆除:1,892件
  5. 冷暖房設備修理:914件
  6. ドア・ガラス修理:904件
  7. 給湯器修理:735件

「暮らしのレスキュー」と呼ばれるように、水回りのトラブルだけでなく「鍵」や「害虫駆除」など生活のトラブルは多岐にわたります。


ただ、どの場合であっても水回りと同じように「暮らしのレスキューとのトラブル相談」が寄せられていることが分かります。

また、相談は20代未満の若者~80代以上の高齢者まで全年代で見られますが、どの年代でも女性が多くなっており、特に70代以上の女性が多くなっています。

*男性:全体の約36% / 女性:全体の約64%

→60歳以上の件数が、全体の約53%

このような結果になっています。

Elf-Moondance / Pixabay

ちなみに、暮らしのレスキューサービスの契約購入件数は全体で10,493件ありましたが、その契約購入金額の平均は10万円となっています・・・

というのも、50万円以上請求された事例が348件もあるためです。

最も多かったのは、4,223件の5万円未満でした。

ちなみに、1万円未満は1,312件ですので修理内容にもよりますが、悪質業者でなくても数万円は覚悟した方がいいかもしれません。

ただ、「修理などに10万円かかる?」と思って依頼する人はどれだけいるでしょうか?

場合によっては、100万円を超える金額を請求されるようですが・・・

というわけで、緊急事態で焦る気持ちは分かりますがやはり冷静に対応する必要があります。

 

慌てて連絡する前に・・・

そもそも、来てもらった時点で料金が発生するかもしれません。

また、とんでもない請求金額を請求されるかもしれません。

そのため・・・

  • 広告表示・電話で説明された料金をうのみにしない。
  • 契約する場合は、複数社から見積もりを取り、サービス内容や料金を十分に検討。
  • 緊急を要するトラブルの発生に備え、事前に情報を収集する。
  • 料金・サービス内容に納得できない場合は、契約を断る。
  • トラブルになったときは、消費生活センター等に相談。

つまり、ことが起こってから調べるのではなく前もって情報を収集する必要があります。

ただ、説明された内容が虚偽だとはだれも思わないですよね・・・

あまりに悪質なら、あらかじめ録音などを録っておき警察に被害届を出すことも必要になるかもしれません。

基本的には、安易にネットやチラシなどの目の前の水道業者に飛びつくのではなく、厚生労働省が定めている「指定給水装置工事事業者」に依頼することをお勧めします。

ネットなどで、この「指定給水装置工事事業者」の記載があるか確認してみて下さいね。

 

最後に

暮らしのレスキューは、まさに今困っているからこそ重宝されるサービスの一つです。

ただ、その事業者は悪質業者かもしれません。

確かに、ホームページで上位に出てくる業者は分かりやすくホームページ上では丁寧な説明がなされているかもしれません。

ただ、実際には虚偽の場合があります。

そのため、「指定給水装置工事事業者」の指定を受けているかどうかを一つの目安にするといいでしょう。

緊急事態は気持ちが焦ってしまいますが、見積もりも出さずにいきなり作業に入ったりしないことや、出張費用などが本当に無料なのか確実に確認するなど、私達がしないといけないこともあります。

トラブルがあれば、消費者生活センター等に相談して下さいね。

→消費者ホットライン「188イヤヤ」番

 

 

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