皆さんは、「ヘルプマーク」をご存じでしょうか?
「知らない!」という方も一度は見たことがあるかもしれません。というのも、H29年7月から見る機会が確実に増えているからです。
今回は、そんな「役割が増えていくヘルプマーク」についてご紹介します。
そもそも「ヘルプマーク」ってなに?
ヘルプマークは、「義足や人工関節を使用している方・内部障害や難病の方・妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくするように作成されたマーク」
ヘルプマークは、「赤字に白地で十字マークとハート」が描かれています。
→ヘルプマークについては、こちらの厚生労働省のHPから確認することができます。
いつから始まったの?
人工関節を使用している東京都議会議員:山加 朱美(やまか あけみ)氏の質疑・提案で、東京都が考案・開発したマークです。(デザインは、日本グラフィックデザイナー協会)
*著作権は東京都に帰属し、商標登録されています。
- 2012年10月 ⇨ヘルプマークの配布や優先席へのステッカー標示が、都営地下鉄大江戸線で開始。
- 2013年7月 ⇨都営地下鉄全線、都営バス、都電荒川線、日暮里・舎人ライナーで開始。(東京都交通局)
- 2014年7月 ⇨ゆりかもめ、多摩モノレールへと拡大。民間企業への働きかけも実施。
- 2017年7月20日 ⇨ヘルプマークの図案がJIS Z8210(案内要図記号)に追加。
- 2019年6月10日 ⇨ヘルプマーク導入(37都道府県)
*今後も全国的に導入されていく予定。
ヘルプマークを見かけたら・・・
- 電車・バスの中で席を譲る。
- 駅や商業施設等で、声をかけるなどの配慮が必要。
- 災害時は、安全に避難するための支援が必要。
ヘルプマークを付けている理由は、人それぞれです。
というのも、ヘルプマークは身体機能等に得に基準を設けているわけではありません。また、書類の提出なども特に必要ありません。(マタニティマークのように、ご家族が代わりにもらいに来られる場合もあります)
ヘルプマークの注意事項!
- 対象者からの申出により、ヘルプマークは無料で配布されています。(基本的に、郵送での対応はしていない)→取りに行けない場合は、要相談。
- ヘルプマークの販売は認められていない。
- ヘルプマークに関する寄付活動等には、一切、関与していない。
- ヘルプマークの趣旨に沿った、適正な利用を行う。
つまり、「ヘルプマーク」にお金は一切関与しません。というわけで、詐欺には十分ご注意下さい!!
*ちなみに、ヘルプマークの配布場所は「市役所」や「保健福祉センター」、「福祉会館」など・・・
→自治体によってさまざまです。詳しい自治体の配布場所は、こちらのヘルプマーク普及啓発HPをご確認下さい。
それでは、なぜ「ヘルプマーク」を見る機会が増えたのでしょうか?
東京発の「ヘルプマーク」が全国共通マークになった!
経済産業省において、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、外国人観光客にもより分かりやすい案内用記号とするため・・・
平成29年7月20日:JIS Z8210(案内用図記号)が改正され、「ヘルプマーク」も追加されました。つまり、「ヘルプマーク」が全国共通のマークになりました。
*ちなみに、以下の7つの案内用図記号も変更されています。変更になったマークは、こちらの厚生労働省のHPから確認できます。
- 駐車場
- 手荷物受取所
- 救護所
- 乳幼児用設備(ベビールーム)
- 乗継ぎ(飛行機)
- 案内所及び情報コーナー
- 温泉
→案内用図記号(ピクトグラム)とは、「言葉によらない目で見るだけで案内を可能とするもの」です。多くの公共交通機関や公共施設などで広く使われています。
*オリンピック・パラリンピックを契機に、このように身近な物が少しずつ変わっていっています。
最後に
ヘルプマークは、2018年3月末で約219,000個が配布されています。
そして、「ヘルプマーク」と「ヘルプカード」があります。ヘルプカードには、名前・連絡先・障害や病気などの内容や知って欲しいことなどが記入できます。
万が一の場合は、そのカードを見ることでその人の状態を確認することもできます。難聴の方がヘルプマークを付けられている場合もあります。
ヘルプマークの意味とヘルプカードの使い方について、もっと広がっていくといいですね。「オリンピック・パラリンピックだから・・・」というわけではなく、必要な時に必要な支援が受けられるといいですね。
参考
ウィキペディア:ヘルプマーク
→https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%97%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%AF
厚生労働省:ヘルプマークのJIS(案内用図記号)への追加について
→https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000173500.html
全国ヘルプマーク普及ネットワーク
→https://www.skart-tokyo.com/
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