注意報はなにもしなくていいの?~予報の見方と避難段階とは~

 

天気予報をみていると、「注意報」や「警報」といったように予報別に危険段階が示されますよね?

それでは、「注意報だしたいしたことないな~」

なんて思っていませんか?

今回は、「予報と避難の関係」についてご紹介します。

 

天気予報はどうやって決めているの?

数値予報

そもそも天気予報は、世界中の気温・風・雨量といった観測データをスーパーコンピューターが数値予報として算出しています。

この予報から、天気予報は作成されています。

つまり、数値予報とは「スーパーコンピューターを用いて未来の大気状態をシミュレーションすること」です。

スーパーコンピューターは、常に未来の大気状態を計算し続けて常に最新の予測結果を送り続けています。

→この数値をもとに、リアルタイムでさまざまな注意報や警報も決められていきます。

*予報の中でも、特別警報はまさに異常な数値がでているということができます。

 

予報別の危険度

注意報や警報が出される基準はそもそも地域によって異なります。

山側・海側・地盤など地域によって環境が違うため、例えば同じ雨量でも発生する災害の種類も大きさも変わるのですから、考えてみれば当然なことでしょう。

そして、その地域で過去に起こった災害時の状態も考慮されています。

例えば、雨量が⚪⚪㎜で大雨注意報・風速⚪m/s以上なら暴風警報。

といった具合に細かく決められています。

*もちろん、その時のさまざまな状況なども考慮されています。

自分の地域の予報段階を知りたい方は、こちらの気象庁のHPでみることができます。

気象庁:警報・注意報発表基準一覧表

もちろん、これらの基準に達すると予想した区域に注意報や警報といった予報は発表されるので、必ずしも当たるわけではありません。

ですが、前もって被害予想ができるので身構えることができます。

それでは、実際にどれだけ危険なのかみていきましょう。

mohamed_hassan / Pixabay

注意報

❶言葉の通り「注意してね」というレベルです。

「じゃあ、やっぱりたいしたことない」と思ってしまいます・・・

ですが、もう一つ重要な指標があります。

それは、避難についてです。

一時期、避難のタイミングがテレビでも話題になりましたよね。

❷注意報は、市町村が出す「避難準備・高齢者等避難開始」レベルです。

つまり、警報が出るまでの避難準備期間ということもできます。

逃げるのに時間がかかる場合は、避難を開始するレベルです。

いきなり警報では逃げることができません。

信号でも、黄色信号がなければ恐ろしいことになりますよね・・・

そのため、注意報は避難準備段階と考えれば分かりやすいかもしれません。

警報

❶警報級の現象は、命に関わるレベルです。

ただし、「警報級の現象が約3~6時間先に予想されるときに発表すること」と気象庁ではされています。

これも、当然避難をするために必要な時間です。

➋市町村では、避難勧告が出されます。

このような、避難までの猶予時間を「リードタイム」と呼びますが予想が難しいときはリードタイムを確保できない場合もあります。

特別警報

大雨特別警報が発表される場合

大雨に関する気象情報を発表

大雨注意報発表→警報になる可能性がある場合はその旨を記述

大雨警報発表→大雨の期間や雨量・警戒する事項を発表。

④その後も大雨が降り続き、重大な災害が起こる危険性が非常に高まった場合に大雨特別警報を発表。

❶つまり、段階的に注意を呼びかけていきそれ以上の想定外(想定以上)の状態に陥ったときに特別警報が発表されます。

➋市町村では、緊急の避難指示がだされます。

→警報で逃げそびれた人が避難する段階です。

このように、予報段階と避難はセットで考える必要があります。

というより、そもそもそのための予報(注意報や警報)なんですが・・・

 

予報の見方

注意報が発表されたときに、警報になる恐れがないか。

もし警報になる可能性があるなら、注意報は避難準備を進めるための猶予時間です。

気象情報は、逐一確認できるようにしておくことで家族を守ることができます。

くれぐれも注意報を軽くみないようにご注意下さい。

 

まとめ

  • 世界中のスーパーコンピューターがリアルタイムで未来の大気状態をシュミレーションしている。
  • 注意報や警報は、地域別でそれぞれ数値が決まっている。
  • 注意報や警報は避難段階と結びつけて考える。

参考

気象庁
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/warning_kind.html

政府広報オンライン
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201307/4.html

 

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