皆さんは、マスコミの煽りに対して適切に対処できているでしょうか?
特に、3月25日は東京都知事の「外出自粛」を求めて会見を開いた夜~翌日にかけて都内のスーパーでは買いだめが始まり品薄状態になりました。
今後も、こういったことは何度も起こるかもしれません。
今回は、新型コロナウイルスの影響で、影響を受けていない物流による心配からか「食料品まで品薄状態が続いている現状」について、全国スーパーマーケット協会の発表からご紹介します。
スーパーマーケットとの棚の商品を冷静に確認!
例えば、震災時は物流が遮断されてしまうため新しい商品が入らなることから、そもそも商品の補充できなくなります。つまり、品不足が長期間続くことになります。
それでは、現状はどうでしょうか?
確かに一部、品薄の商品はありますが、買いだめに走るような事がなければ毎日新しい商品が並んでいますよね。
例えば、製造年月日や賞味期限が更新された新しい商品がいつも通り並んでいます。ただ、これだけではあくまでも私が住んでいる地域(滋賀県)だけの話しかもしれません。
そこで、今回は「一般社団法人全国スーパーマーケット協会」が発表している最新情報から現状をご紹介します。
実態調査
調査期間:2020年3月11日~19日
966社中226社が回答(回収率23%)
~スーパーマーケットの取組~
感染拡大に向けて・・・
- 約9割が試食販売を中止。
- 約8割が惣菜などのばら売りを中止。
- アルコール消毒の設置。
- 従業員のマスク着用の義務づけ。
- トング・バスケット・カードの消毒。
- 従業員の健康チェック強化。
アンケート結果により、そもそもスーパーではこういった対策がなされているようです。それでは、営業面ではどういった影響が出ているのでしょうか?
営業面での影響とは?
- 「マスク」や「輸入食品」など商品の欠品。
- 需要減(チラシ休止やイベント中止のため)
- 開店前の行列対応
- 点数制限を守らない過度な買占め対応(1人1点などを無視)
- 「商品の入荷問い合わせ」や「苦情対応」
つまり、アンケート結果から物流の問題ではなくお客さんの対応が目立っています。
さらに、従業員への影響も出ているようです。
従業員の影響ってなに?
- 「子どもの世話のための休業」に対する周囲の視線や収入面の不安。
- 電車通勤に対する不安感
- 仕入れ先の資金繰り悪化など事業継続
- 商品の安定供給への懸念
- 従業員専用のマスクやアルコール消毒液など衛生用品の不足
- 欠品クレーム対応による精神的疲労感
このように、感染症ならではの影響もありますし、なによりクレーム対応で精神的に追い込まれている現状があるようです。
また、現場で商品がどんどん無くなる様子を間近でみているからか、「商品の安定供給への懸念」と答えた従業員もおられたようです。
実際に、商品にも影響が出ている!
~商品の入荷不足~
- メーカーも従業員不足のため、入荷できなくなっている商品が多数出てきている。
- 商品入荷薄のため、2週間のチラシの中止を実施。
- マスクの入荷はなく、目途も立っていない。
- トイレットペーパーは大手スーパーでは大量に入荷されているが間に合っていないスーパーもある。
- 不足商品の入荷が無かったり、遅れたりするため、売上予定が立たない商品が日々変化する。
- 中国加工の商材で、問屋さんの在庫がない商品が発生している。
つまり、実際に商品の品薄が発生していることがあり、売上予定が立たない商品も出ていることが分かります。ただし、スーパーによって品数の差があることが分かります。
そして、少なくとも物流は止まっていないことが分かります。「物流が止まっていない」と言うことは、当然配送するための商品が作られているということです。
それでは最後に、実際に引き起こされている顧客対応について見ていきましょう。
弊害が出ている顧客対応!
- SNSのデマ拡散による一部商品の過剰購買行動が発生し、従業員の対応が増え負担が増加している。
- 毎日、マスク等を求めて開店前に行列ができているため、開店時の多忙な時間帯に、誘導係に2~3人をさかないといけない。
- マスク、紙類に対する品薄から、苦情が増加している。
- 開店前に並ばれるお客様や、商品問合わせの電話対応(マスク、除菌関係)
- フードコートなどに子どもや学生がいると、「店として出入りさせるな」等の苦情が入る。
- 運行していた無料ショッピングバスも運休。
つまり、日々顧客対応の負担が多きくその結果、棚卸しなど普段の業務が遅くなってしまっている現状があります。
→私達消費者が、お店に一番の打撃を与えている。
❶「買いだめ」をすることで商品が品薄になり
➋朝の忙しい時間帯に行列を作ってしまうためにスタッフがお客さんの対応に追われ棚卸しが遅くなり
➋さらに「クレーム」を入れるなど、スタッフの手を過剰に取ってしまうため商品の入れ替えがさらに遅くなる。
こんなことが引き起こされています。さらに、転売目的の転売ヤーが加わればもう目も当てられません。つまり、物流が通常運転でも「私達消費者の行動次第で、今後はさらに品薄が発生する可能性がある」ということです。
最後に
農林水産省・経済産業省・消費者庁の3省庁連盟で「食料品についてのお願い」のポスターが作成されています。
「食料品は十分な供給量を確保しているので、安心して落ち着いた購買行動をお願いいたします。」と示唆されています。
- 食料品は、必要な分だけ買いましょう。
- 過度な買いだめや買い急ぎはしないで下さい。
- 転売目的の購入はしないで下さい。
こういった内容になっています。
マスコミ報道をさらに拡大解釈して、不安になる気持ちも分かります。ただ、事実はさまざまな情報として発信されています。
例えば、自治体のホームページやアプリなどを確認することもできますし、今回紹介している「全国スーパーマーケット協会」のホームページを確認するのもいいでしょう。
また、普段から買い物をしていれば物流が止まっているのかどうかは、肌感覚としても分かるのではないでしょうか?
1週間に何回買い物には行きますか?
どうしても不安なら、買いだめではなく災害時の備蓄対策として、冷凍食品や缶詰など長期保存できる食品を普段の買い物に1品多めに購入するなど、そういったことを続ければ買いだめしなくても必要な非常食はそろうでしょう。
買いだめをすれば、商品はなくなるのは当たり前です。
もしも、物流がストップしたのなら大々的に報道もされるでしょう。どうしても不安なら、普段から少しずつ備蓄をしてみてはいかがでしょうか?
参考
一般社団法人 全国スーパーマーケット協会
→http://www.super.or.jp/
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