昔懐かしい布マスクなら再利用できる!? 「花王」と「経済産業省」

 

皆さん、マスクはされているでしょうか?

かくいう私は、必要な時だけ使っていましたがとうとうなくなってしまいました。ただ、外に出ると「マスクを付けるのは当たり前!」といった感じで多くの人が付けられています。

ちなみに、マスクを付けたからといって予防できるわけではありません。その理由は、テレビで連日報道されていますし、少し考えれば分かることではないでしょうか?

とはいえ、マスクを付けていないと周りの視線が突き刺さるようなそんな不安がありますよね・・・

ですが、使い捨てマスクではなく布マスクなら再利用が可能です。

今回は、「花王」と「経済産業省」が発表しているそれぞれの「布マスクの洗い方について」ご紹介します。

 

そもそも使い捨てマスクは再利用できるの?

経済産業省は、3月に入った時点で「使い捨てマスクが再利用可能であることを周知する方向で検討している」という情報がANN NEWSの報道で発表されていました。

具体的には、「消毒液をかければ再利用できる」という方向だということです。

→その後、今のところ発表はありません・・・


新型コロナウイルスの感染力は、当初よりも強いことが示されています。

ところで、私はちょうど10年高齢者福祉の現場で働いていましたが、冬場に嘔吐された利用者さんがいれば、まずはノロウイルスを疑います。

そのため、処理に使用した使い捨て手袋はもちろん、マスクも捨てていました。

使い捨ての手袋やマスクなどを全て捨てる理由は結局、どこにウイルスが付着しているか分からないためです。

そもそも、使い捨てマスクは1度切りの使用が前提で、洗うこと(再利用)は想定されていません。例えば、トイレなどに取付けられているペーパータオルを乾かして再利用する人はいないですよね・・・

ちなみに、昔は「1度使った鼻かみを乾かして使っていた!」なんて話しもあるため、一概に「みんなが捨てる!」とは言い切れませんが・・・(もったいないため、昔は「使い捨て」という概念が基本的にない?)

 

そもそもマスクの効果は?

そもそも、一般的な使い捨てマスクに「新型コロナウイルスを通さない」といった効果は期待できません。というのも、ウイルスは細菌よりも小さいため、普通のマスクではすり抜けてしまうためです。

つまり、ウイルスよりも大きい花粉や細菌に対してはある程度の効果はありますが、新型コロナウイルスやインフルエンザといったウイルスにはそこまでの効果はありません。

ただし、症状がでている人の飛沫を少しでも外に飛ばさないようにするためには一定の効果があります。

つまり、症状もなにもない人が装着するマスクの意味は基本的に「精神的な安心」「世間の目」に対する対策でしかありません。

しいて効果を挙げるなら、ウイルスが付着している手を口や鼻にもっていった時に「マスクをしていれば直接口に触れない」ことでしょうか。

ただし、ウイルスが付着した手で目を触れば感染しますし、髪の毛やカバンなどに触れればそこにウイルスが付着するため、家に帰った無防備な状態でウイルスが付着している髪の毛を触り、目や口元などを触れば感染する可能性があります。

また、自分が気をつけていても、家族や友人、周りの人などから感染してしまいます。そういう意味では、感染症を防ぐことは基本的に不可能です。

それよりも、感染しても軽症で終わるように体力作りや健康的な生活をした方が、マスクを探し回るよりも、現実的な予防法だということができます。

こういった前提で布マスクの再利用についてご紹介します。

 

再利用ができる「布マスク」

今では、使い捨てマスクが主流になっていますが私の子どもの頃は、小学生の頃から何度も洗って使っていた「布マスク」が主流でした。

給食の時などは、給食当番に当たれば配膳の時に毎回装着していました。それでは、「花王」と「経済産業省」がそれぞれ公表している「布マスクの洗い方」についてご紹介します。

 

【花王】

  1. 標準濃度の衣料用洗剤(使用量の目安に従って洗剤を水に溶かした物)に10分浸す。
  2. 水道水でためすすぎをしたあと、マスクの水気をきる。
  3. 塩素系漂白剤15mlを水1Lに溶かして、マスクを10分浸す。
  4. 水道水を用い充分にすすぐ。
  5. 清潔なタオルに挟んで水分を吸い取る。
  6. 形を整えて干す。

 

~注意点~

  • 炊事用手袋を使用。
  • 複数のマスクを一度に洗わない。
  • 1.の洗剤液とすすぎ水にはウイルスが含まれている可能性があるため、洗剤液の飛沫に接触しないように密閉できる金属以外の容器(蓋付きのバケツ・蓋のできるプラスチック製の容器など)で処理する。
  • 1.の洗剤液とすすぎ水は、1L当たり15mlの塩素系漂白剤を加えて10分放置してから捨てる。
  • マスクの繊維を傷める可能性があるため、もみ洗いはしない。
  • マスクを洗濯した後は、充分に手を洗う。

ただし、銀イオンなどで抗菌を訴求しているマスクには、この洗い方は適さないためお手持ちの製品表示を確認する必要があります。

→あくまでも、綿素材のガーゼなどを想定した洗い方。

ちなみに、使い捨てマスクはウイルスをキャッチする性能が低下するため再利用は勧められていません!

それでは、経済産業省が紹介している布製マスクの洗い方について見ていきましょう。

 

【経済産業省】

ガーゼなどでできた布マスクの洗い方

~準備物~

  • 衣料用洗剤
  • 塩素系漂白剤
  • 清潔なタオル
  • 大きめの桶
  • 台所用手袋
  • 洗濯バサミ

 

~洗い方~

  1. 桶に衣料用洗剤を入れて溶かす。(一般的には、水2Lに対して0.7gが目安)
  2. 洗剤にマスクを入れて10分放置。
  3. 10分後に軽く押し洗い。(「もみ洗い」をすると繊維が傷む)
  4. 桶の洗剤を流し、桶に水道水をためてすすぐ。
  5. マスクの水気を切る。
  6. 汚れが気になる場合は塩素系の漂白剤を利用。(手が荒れるため、台所用の手袋必須!)
  7. 漂白剤を使う場合は塩素系漂白剤は、水1Lに対して15mlくらいが目安
  8. マスクを10分浸す。
  9. 10分後、桶の漂白剤を流す。
  10. 桶に水道水をためてすすぐ(2回繰り返す)
  11. タオルで挟み、叩いて水気を取る。
  12. 乾燥機は使わず、陰干し(日陰で干す)
  13. 形をととのえて、洗濯ばさみで乾かす。

*マスクは、「洗濯により縮むことはありますが、品質には影響ない」とのことです。


さて、「花王」と「経済産業省」が紹介している布マスクの洗い方についてご紹介してきましたが、花王の洗い方は、使ったあとの衣料用洗剤の処理についても説明しているため、より徹底した対策方法だということが分かります。

ただ、本来はこういった布マスクの洗濯という「リスク」と「手間」を省くために、使い捨てマスクが使われるようになりました。

「リスク」といったのは、汚染したマスクを洗う行為がウイルスに感染する危険性があるためです。

そもそも、新型コロナウイルスはまだよく分かっていません。くれぐれも、勝手な思いつきで対処しないようにご注意下さい!


参考

花王:外で使用していたマスクのケア ~マスク(布)の洗い方~
https://form.kao.com/jp/pub/open/eiseikagaku-theme08

経済産業省:布製マスクの洗い方動画を作成しました
https://www.meti.go.jp/press/2019/03/20200319009/20200319009.html

 

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